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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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色あせない宮沢りえさんの魅力「三井のリハウス」CM

2021年07月12日 | 「日経MJ」連載中のCMコラム

 

 

色あせない宮沢さんの魅力

三井のリハウス 

「リハウスって何?」編

 

宮沢りえさんが、初代リハウスガールとして「三井のリハウス」のCMに登場したのは1987年のことだ。

引っ越してきたばかりの転校生、白鳥麗子である。役名通り、白鳥が舞い降りたようなインパクトがあった。

彼女は「美少女」という言葉や概念に具体的な形を与え、美少女の基準値とも言える存在となったのだ。

あれから34年。美少女は母となって、懐かしの朝日ヶ丘にリハウスしてきた。

娘(近藤華さん)から「リハウスって何?」と訊かれて、「人とおうちが巡り逢うことかな」と答える。

そして初のリハウス体験を回想すると、教室で挨拶する麗子嬢の映像が流れた。やはり奇跡的な美しさだ。

宮沢さんが演じてきた、印象に残る役柄がある。

たとえば、ドラマ『北の国から』シリーズの小沼シュウ。純(吉岡秀隆)との悲恋が忘れられない。また映画『父と暮せば』の福吉美津江は、原爆で亡くなったはずの父と生活していた。

白鳥麗子がシュウや美津江の分も含めて幸せになったようで、ちょっと嬉しくなってくる。

(日経MJ「CM裏表」2021.07.11)