碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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「ギルティ」の男どもは、女性陣の手のひらで踊る小人?

2020年04月16日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

 

 

不倫ドラマ「ギルティ」の男どもは

新川優愛ら女性陣の手のひらで踊る小人か?

 

放送開始が延期されたり、制作が中断したりしている4月クールの連ドラ。そんな中で最も早くスタートした一本が、木曜深夜の「ギルティ~この恋は罪ですか?~」だ。

ジャンルで言えば、バリバリの不倫ドラマである。ヒロインの荻野爽(新川優愛)は雑誌の編集者。夫の一真(小池徹平)は広告会社勤務だ。

子どもが欲しい爽だが、一真は受け入れてくれない。とはいえ他に大きな不満もなく、平穏な結婚生活を送っていた。

しかし実は一真が不倫中で、先週、相手が爽の友人である瑠衣(中村ゆりか)だと知ってしまった。

また爽自身も高校時代の初恋の相手、秋山慶一(町田啓太)と再会。当時、互いに好きなのに別れたという事情もあり、爽の気持ちは揺れ始める。

生真面目な美人妻がぴったりな新川。小悪魔的な愛人を大胆に演じる中村。この2人を眺めるだけでも十分楽しめるのに、この先にはまだまだ危ない仕掛けが用意されているようだ。

たとえば爽の高校時代からの親友、若菜(筧美和子)。さらに秋山の妻、美和子(徳永えり)。どちらも、かなりの「ワケあり感」を醸し出しており、爽や秋山の運命を左右する存在になりそうだ。

新川、中村、筧、そして徳永。今後、4人の女性が物語を引っぱっていくことは間違いない。男どもは彼女たちの手のひらの上で踊る小人か。だが、それでいいのだ!

(日刊ゲンダイ 2020.04.15