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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

元AKB嬢の”お水”修業 「OLですが、キャバ嬢はじめました」

2016年06月29日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、TBSの深夜ドラマ「OLですが、キャバ嬢はじめました」を取り上げました。


TBS系「OLですが、キャバ嬢はじめました」
元AKB倉持が
「ダサくて、イモっぽい」菜奈子を好演

先週、深夜ドラマ「OLですが、キャバ嬢はじめました」(TBS系)が始まった。主人公の菜奈子(倉持明日香)は25歳。中規模の広告代理店に勤務するOLだ。彼氏はいるが、貯金はない。料金滞納で電気を止められ、夜はキャバ嬢として働くことにした。

キャバクラが舞台のドラマといえば、過去には「嬢王」シリーズ(テレビ東京系)や「黒服物語」(テレビ朝日系)などがある。ヒロインの多くはナンバーワンのキャバ嬢を目指したものだが、このドラマではタイトル通りOLの副業というところがミソ。

いわば“なんちゃってキャバ嬢”であり、どろどろの女同士の対決や深刻な恋愛問題もない。気楽に見られるキャバ嬢物語なのだ。

元AKB48の倉持は、これがドラマ初主演。キャバ嬢としては「ダサくて、イモっぽい」菜奈子を好演している。今後、見た目も接客も磨かれていくプロセスが、このドラマの見所だ。

また視聴者は、新人である菜奈子の“学び”を通じて、キャバクラ(ニュークラブ)の世界を垣間見ることができる。ママがいないことをはじめ、指名や給料のシステムもいわゆるクラブとは大違いだ。

もうひとつ。このドラマには「神セブン」と呼ばれる、売上げ上位のキャバ嬢たちが登場する。ナンバーワン役の石川梨華や筧美和子などの艶(あで)姿を堪能していただきたい。

(日刊ゲンダイ 2016.06.28 )