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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

各地の新聞で、「最近のバラエティー番組」について解説

2013年09月13日 | メディアでのコメント・論評

少し前に、共同通信の取材を受けました。

お題は、バラエティー番組です。

その記事が配信されて、全国各地の地方紙に掲載されました。

北日本新聞、上毛新聞、愛媛新聞、四国新聞、神奈川新聞、埼玉新聞、山梨日日新聞、北國新聞、福井新聞、河北新報、佐賀新聞などです。

見出し等が少しずつ違っていますが、記事の内容は同一なので、「北日本新聞」のものを以下に転載しておきます。


好調の新顔バラエティー
地続き感で共に笑う

「あまちゃん」「半沢直樹」などテレビドラマの好調ぶりが久しぶりに注目されているが、バラエティーは「定番」に人気が集中し、新顔のヒットが生まれにくい傾向が続く。そんな中、4月に始まり好調を維持している2番組に注目した。

お金はないが明るく夢を追いかける女性たちを紹介する「幸せ!ボンビーガール」(日本テレビ系、火曜夜)は、一昨年の深夜帯に半年間放送された後、午後10時台に時間を移して復活。8月20日まで14回の平均視聴率は12.1%で、同時間帯でトップになることもしばしばだ。

森羅万象

再レギュラー化に伴い、女優の卵が沖縄・石垣島のぼろぼろの古民家で一人暮らしをする様子に密着するコーナーなどを加えた。総合演出の清水星人チーフディレクターは「『お金がなくても幸せ』という切り口で人間の森羅万象を切っていきたい」と話す。

一方、「アウト×デラックス」(フジテレビ系、木曜夜)は「アウトとグッドは紙一重」をテーマに、有名無名を問わず、個性的すぎる人々を紹介するトーク番組。司会のマツコ・デラックスとナインティナインの矢部浩之が、その強烈なエピソードに、時にあきれながらも温かくフォローを入れる。

4月からの平均視聴率は9.0%と、午後11時台の番組としては上々。将棋の加藤一二三九段の「クイズを出したがる」一面をクローズアップするなど著名人の意外すぎる一面も次々飛び出す。

総合演出の鈴木善貴ディレクターは「見たことがないすごいものを見たいという願望は普遍的なもの。普通の人をテレビで見る必要はない」と力を込める。

上智大の碓井広義教授(メディア論)は「2番組とも『素人』のパワーを生かし、しかも“上から目線”のいじわるな感じがない。“ひな壇バラエティー”に飽きた視聴者が『地続き感』がある笑いに共感しているのではないか」と分析する。

見切る速度

7月に高視聴率を記録したバラエティーを見ると、1966年放送開始の「笑点」を筆頭に放送から10年以上の長寿番組が並ぶ。清水、鈴木両ディレクターは「視聴者の目は肥えていて、うそや小手先の手法はすぐ見抜かれる」と口をそろえる。

碓井教授は「今の視聴者には『独りよがりな新番組を作るくらいならむしろ何もするな』という冷めた空気がある上、ツイッターの普及などで面白いかどうか『見切る』タイミングも早い。視聴者の反応を見ながら改良を加えていくバラエティーの制作手法が通用しにくい、厳しい時代かもしれない」と話している。

(北日本新聞 2013.09.06)



上毛新聞



岩手日報



愛媛新聞



徳島新聞



四国新聞



神奈川新聞



埼玉新聞



山梨日日新聞



北國新聞



福井新聞



河北新報



佐賀新聞

週刊ポストで、「あまちゃん」終了後についてコメント

2013年09月13日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「週刊ポスト」最新号が、「あまちゃん」特集を組んでいます。

タイトルが、<『あまちゃん』とは日本人にとって何だったのか?>とデッカイ(笑)。

宗教学者の島田裕巳さん、評論家の坪内祐三さん、アイドル評論家の中森明夫さん、そして評論家の宇野常寛さん、社会学者の開沼博さんなどが、それぞれの見方を披露していて、とても面白い。

私がコメントしたのは、いわゆる「PASD」に関してです。

これは「ポストあまちゃん症候群」、もしくは「あまちゃん後ストレス障害」と呼ばれるもので、もちろん「PTSD=心的外傷後ストレス障害」のパロディです(笑)。

「あまちゃん」の放送が終わったら、強いストレスを感じるのではないか、というお話。

こちらには、映画評論家の町山智浩さんなどが登場しています。

私のコメント部分は・・・・


上智大学教授(メディア論)の碓井広義氏は、朝8時の放送を見て、夜に夫婦で録画を再び見る毎日だ。

「私もPASDが心配で。1日に2度見るので、登場人物たちと一緒に暮らしている気がするんです。『あまちゃん』が終わることは、同居している家族がいなくなるのと同じなんですよ」

(週刊ポスト 2013.09.20/27号)



・・・・と、まあ、何だかすごいことを言っていますねえ(笑)。

とにかく、9月28日まで、目いっぱい楽しもうと思っています。