少し前に、共同通信の取材を受けました。
お題は、バラエティー番組です。
その記事が配信されて、全国各地の地方紙に掲載されました。
北日本新聞、上毛新聞、愛媛新聞、四国新聞、神奈川新聞、埼玉新聞、山梨日日新聞、北國新聞、福井新聞、河北新報、佐賀新聞などです。
見出し等が少しずつ違っていますが、記事の内容は同一なので、「北日本新聞」のものを以下に転載しておきます。
好調の新顔バラエティー
地続き感で共に笑う
地続き感で共に笑う
「あまちゃん」「半沢直樹」などテレビドラマの好調ぶりが久しぶりに注目されているが、バラエティーは「定番」に人気が集中し、新顔のヒットが生まれにくい傾向が続く。そんな中、4月に始まり好調を維持している2番組に注目した。
お金はないが明るく夢を追いかける女性たちを紹介する「幸せ!ボンビーガール」(日本テレビ系、火曜夜)は、一昨年の深夜帯に半年間放送された後、午後10時台に時間を移して復活。8月20日まで14回の平均視聴率は12.1%で、同時間帯でトップになることもしばしばだ。
森羅万象
再レギュラー化に伴い、女優の卵が沖縄・石垣島のぼろぼろの古民家で一人暮らしをする様子に密着するコーナーなどを加えた。総合演出の清水星人チーフディレクターは「『お金がなくても幸せ』という切り口で人間の森羅万象を切っていきたい」と話す。
一方、「アウト×デラックス」(フジテレビ系、木曜夜)は「アウトとグッドは紙一重」をテーマに、有名無名を問わず、個性的すぎる人々を紹介するトーク番組。司会のマツコ・デラックスとナインティナインの矢部浩之が、その強烈なエピソードに、時にあきれながらも温かくフォローを入れる。
4月からの平均視聴率は9.0%と、午後11時台の番組としては上々。将棋の加藤一二三九段の「クイズを出したがる」一面をクローズアップするなど著名人の意外すぎる一面も次々飛び出す。
総合演出の鈴木善貴ディレクターは「見たことがないすごいものを見たいという願望は普遍的なもの。普通の人をテレビで見る必要はない」と力を込める。
上智大の碓井広義教授(メディア論)は「2番組とも『素人』のパワーを生かし、しかも“上から目線”のいじわるな感じがない。“ひな壇バラエティー”に飽きた視聴者が『地続き感』がある笑いに共感しているのではないか」と分析する。
見切る速度
7月に高視聴率を記録したバラエティーを見ると、1966年放送開始の「笑点」を筆頭に放送から10年以上の長寿番組が並ぶ。清水、鈴木両ディレクターは「視聴者の目は肥えていて、うそや小手先の手法はすぐ見抜かれる」と口をそろえる。
碓井教授は「今の視聴者には『独りよがりな新番組を作るくらいならむしろ何もするな』という冷めた空気がある上、ツイッターの普及などで面白いかどうか『見切る』タイミングも早い。視聴者の反応を見ながら改良を加えていくバラエティーの制作手法が通用しにくい、厳しい時代かもしれない」と話している。
(北日本新聞 2013.09.06)

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