碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

札幌で、これから「イチオシ!」

2012年08月31日 | テレビ・ラジオ・メディア

札幌に到着。

今日はこの後、15時45分から、HTB「イチオシ!」に出演です。


新千歳空港に降り立つと、まず深呼吸。

やはり空気が違うのだ(笑)。

列車で札幌へ。



豊平川を渡れば、もう札幌駅。

こうしてずっと通い続けていると、今月も北海道に「帰ってきた」という感じになります(笑)。


さあ、生放送!



週刊文春で、「NHKニュースと沢尻エリカ」についてコメント

2012年08月31日 | メディアでのコメント・論評

発売中の「週刊文春」最新号で、沢尻エリカの「NHKニュース」出演についてコメントしています。


沢尻エリカを持ち上げる
NHK大越健介は「ニュースキャスター」失格

「自分で言うのもイヤなんですけど、(周りから)カワイイとか言われるワケじゃないですか。それがイヤでイヤで、私にはコンプレックスでした・・・」

スキャンダル女優のこんな戯言を、まるで金言のごとく取り上げたのは、NHK報道の看板「ニュースウオッチ9」。

日韓問題、反原発デモのニュースに次ぐ扱いで、大越健介キャスター(51)、話題の作品として「ヘルター・スケルター」を紹介し、インタビューで沢尻と蜷川実花監督に「女性にとって美とは」というテーマで語らせたのだ。

だが、いまジャーナリストが沢尻に聞くべきは「美」などではなく、過去の大麻使用をはじめとする薬物問題のことだろう。

小誌は5月31日号で、沢尻が前所属事務所から契約を解除された原因が、薬物検査による大麻の陽性反応だったことを報じた(現在は週刊文春WEBで公開中)。

誌面では、前事務所が沢尻に突きつけた契約解除の通知書を公開。翌週号では、夫の高城剛氏からも同様の証言を得たが、沢尻は今に至るまでダンマリを続けたままだ。

彼女こそ芸能界の薬物禍についても多くを知る重要な人物だが、その貴重な取材対象を前にしても、大越キャスターに切り込んでいこうとする姿勢は皆無だった。

のっけから「50歳のオジサンは(映画を見ながら)ドキドキしました」と沢尻におもねり、「同性から誉められるとすごく嬉しい」と語る沢尻に、「ボクが誉めるより?」。終始この調子で、ワガママ女優のご機嫌取りに必死だったのである。

放送を見た上智大学の碓井広義教授(メディア論)も苦言を呈する。

「いったい誰がNHKで沢尻のインタビューを見たいと思うのか。それでもやるというなら映画のPRではなく、薬物疑惑についても話をするべきでした。『お疲れじゃないですか?』などと沢尻を気づかい、肝心なことを聞かない大越さんを見て、キャスターとしての見識を疑いました」


当の大越氏を直撃すると、彼はこう弁明した。

「やりたかったのは沢尻さんの紹介ではなく、女性の美しさへの欲求というものに多少なりとも迫りたいという趣旨です。(薬物問題について聞かなかったのは)そういう趣旨じゃないからです」。

とはいえ、その趣旨である「女性の美」が後付けに過ぎないことは明らかだ。

NHKに先んじて、民放では16日に「NEWS ZERO」(日テレ系)が沢尻のインタビューを放送しているが、取材が行われたのはNHKと同じ日だった。

日テレ関係者が明かす。「所属のエイベックスから売り込みがあり、手を上げたのが日テレとNHK。薬物問題と離婚についての質問はエイベックスがNGを出し、踏み込めなかった」

つまり、インタビューは沢尻側のセッティングで行われ、沢尻と映画の“宣伝”に日テレとNHKが乗っただけなのである。

番組では毎回エンディングで「そのニュース、核心はどこだ」と視聴者に投げかけている。核心をつかんでいないのはNHKと大越キャスターではないのか。

(週刊文春 2012.09.06号)