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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『週刊新潮』で、ドラマ「ラッキーセブン」についてコメント

2012年01月20日 | メディアでのコメント・論評

フジの月9、その最新作が「ラッキーセブン」だ。

威光が落ちたといわれながらも、やはり注目の枠であり、さっそく『週刊新潮』が記事にしている。

その中でコメントしております。


6人の探偵を束ねる
「松嶋菜々子」のミタ効果

1月スタートの連続ドラマでは、最大の話題作だ。フジテレビの『ラッキーセブン』(月曜夜9時)。何たって、視聴率40%“ミタさん”の登場である。

東京・北品川、スタッフ6人の小さな探偵社が舞台。嵐の松本潤はじめ、瑛太、仲里依紗、大泉洋、角野卓造と、探偵役には、アイドルからベテランまで個性的な面々が揃った。

そんな彼らを束ねるのが、女性社長の松嶋菜々子なのだ。

「昨年11月上旬に男性キャストが発表され、力が入っていると評判に。さらに師走に女性陣の発表。『家政婦のミタ』で視聴率沸騰中の松嶋を日テレから引っこ抜き、フジは“超豪華キャストが実現!”と胸を張っていましたね」(放送記者)

直後に『ミタ』最終回が驚異の40.0%をマーク。期待はいやが上にも高まったのだが・・・。

「これは大人が見るべきドラマじゃないですね」と、失望感をあらわにするのは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)だ。

「良く言えばライトな感覚の探偵ドラマなんでしょうが、現実味がなく、すべて雰囲気で成り立っている感じ。その中で、アングラの格闘技場に潜入した松潤と瑛太が闘う場面があるのですが、妙にリアルで浮いてしまっています。

松嶋は探偵社の場面にところどころ出てくるだけで、彼女である必要性を感じない。今後、見せ場が用意されているのかもしれませんが、次回を見る気がしませんね」


大泉ファンの女性は、「映像はスタイリッシュで、アクションも激しい。ならば、それに徹すれば良いのに、コミカルな場面や、ヒューマンな泣かせのシーンがあったり、どれも中途半端な印象。

初回では登場人物のバックボーンが描かれていないので、とりあえず次も見てしまいそうですが」

16日の初回視聴率は16.3%。女社長は家政婦の“6割安”でありました。

(週刊新潮 2012.01.26号)


・・・・ずっと「若者の恋愛」を描いてきた月9が試みた「探偵もの」。

「週刊新潮」の読者層はともかく(笑)、ドラマを含めテレビを見ることが少なくなっている若い衆を、松潤と瑛太の二枚看板で少しでも呼び戻すことが出来れば、フジテレビとしては大成功でしょう。