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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

今日は「安吾忌」

2009年02月17日 | 本・新聞・雑誌・活字

思い出した。

2月17日。今日は「安吾忌」だった。

坂口安吾が、1955(昭和30)年の今日、49歳で亡くなったのだ。

昨日は大学院修士2年の「修士論文発表会」。今日は修士1年の「中間発表会」。

室内にこもって、発表を聞き、質疑応答、というのを繰り返していると、時間の感覚がなくなってくる。

休憩で外に出ると、寒い。そしてキャンパス上空は真っ青だ(デジカメでパチリ!)。


安吾の故郷は新潟。

日本海の荒波のイメージが浮かぶが、今日のような「抜けるような」という常套句を使いたくなる冬の青空もまたよく似合う。

合掌。

堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (岩波文庫)
坂口 安吾
岩波書店

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キアヌ・リーブスはどこへ行きたいのか

2009年02月17日 | 映画・ビデオ・映像
キアヌ・リーブス主演『フェイクシティ~ある男のルール』を観た。

「L.A.コンフィデンシャル」のジェームズ・エルロイ原作と聞けば、やはり気持ちが動く。

舞台は、もちろんロサンゼルスだ。キアヌは刑事。それも、本物のワルを、違法すれすれのやり方で潰していくような刑事である。

妻を亡くしている。彼女の不倫の果ての死。自分は酒におぼれている。勤務中も飲む(って、中川財務相か)。いつも、どこか鬱屈している。

以前パートナーだった警官が何者かに殺された。そこに居合わせたために、困った立場のキアヌ。

さあ、ここから真相を探るための孤独な闘いが始まる・・・。


キアヌ刑事、頑張ってます。

暗黒世界のエルロイっぽさも、悪くないです。

ただ、どちらも“それなりに”という感じだ。

それと、この映画の核心部分である“最大のワル”が、単純過ぎるというか、予想を超えないというか、観客が簡単に読めちゃうというか、うーん、惜しい。

キアヌは、ついこの前、『地球が静止する日』を観たばかりだが、急に主演作の連続公開である。

嫌いな役者さんじゃないから、映画館にも足を運ぶ。

だが、主演作としてのこの2本、いずれも後一歩だ。「なんだかなあ」とスッキリしない。

キアヌ、どこへ行きたいのだろう。

LAコンフィデンシャル〈上〉 (文春文庫)
ジェイムズ エルロイ
文藝春秋

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