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黄帝内経素問 擧痛論篇 第三十九 第二節 2-3追記 訳 3-3

2014-06-17 09:37:07 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 擧痛論篇 第三十九

第二節 1-3

 帝曰。願聞、人之五藏卒痛、何氣使然。

 岐伯對曰。經脈流行不止。環周不休。寒氣入經而稽遲、泣而不行。客於脈外則血少、客於脈中則氣不通。故卒然而痛。

 帝曰。其痛或卒然而止者。或痛甚不休者。或痛甚不可按者。或按之而痛止者。或按之無益者。或喘動應手者。或心與背相引而痛者。或脅肋與少腹相引而痛者。或腹痛引陰股者。或痛宿昔而成積者。或卒然痛死不知人、有少間復生者。或痛而嘔者。或腹痛而後泄者。或痛而閉不通者。凡此諸痛各不同形。別之柰何。

 

第二節 2-3

 岐伯曰。寒氣客於脈外則脈寒。脈寒則縮踡。縮踡則脈絀急。絀急則外引小絡。故卒然而痛。得則痛立止。因重中於寒則痛久矣。寒氣客於經脈之中、與氣相薄則脈滿。滿則痛而不可按也。寒氣稽留氣從上則脈充大而血氣亂。故痛甚不可按也。寒氣客於腸胃之間、膜原之下、血不得散。小絡急引。故痛。

按之則血氣散。故按之痛止。寒氣客於俠脊之脈則深。按之不能及。故按之無益也。

 

東洋学術出版社素問【注釈】

按之則血氣散。故按之痛止。按之則熱氣至。熱氣至則痛止矣。寒氣客於俠脊之脈則深。按之不能及。故按之無益也。

⑤これを按ずれば則ち熱気至り、熱気至れば則ち痛み止む――多紀元簡の説「高世栻本はこの十二字を、第四番目の対句である『故にこれを按ずれば痛み止む』の下に移している。文脈貫通するので、大変正しい見解である」。〔いま、これに従う〕。

としている。下線部の【現代語訳】

手で撫でてやれば血気は放散するので、撫でてやれば痛みも止まります。

 

第二節 3-3

寒氣客於衝脈。衝脈起於關元、隨腹直上。寒氣客則脈不通。脈不通則氣因之。故喘動應手矣。寒氣客於背兪之脈則血脈泣。脈泣則血虚。血虚則痛。其兪注於心。故相引而痛。按之則熱氣至。熱氣至則痛止矣。寒氣客於厥陰之脈。厥陰之脈者、絡陰器、繫於肝。寒氣客於脈中則血泣脈急。故脅肋與少腹相引痛矣。厥氣客於陰股、寒氣上及少腹。血泣在下相引。故腹痛引陰股。寒氣客於小腸膜原之間、絡血之中。血泣不得注於大經。血氣稽留不得行。故宿昔而成積矣。寒氣客於五藏、厥逆上泄。陰氣竭、陽氣未入。故卒然痛死不知人。氣復反則生矣。寒氣客於腸胃、厥逆上出。故痛而嘔也。寒氣客於小腸。小腸不得成聚。故後泄腹痛矣。熱氣留於小腸、腸中痛、癉熱焦渇則堅乾不得出。故痛而閉不通矣。

 

訳 3-3

 寒気が衝脈に客すると、衝脈は関元より起こり、腹部に随い上行しています、寒気が客すると衝脈は通じなくなり、脈が通じなくなれば気はこの脈によって流れているので気も通じなくなります。そのため喘動(動・セカセカした動き)を手に感じるのです。

寒気が背兪の脈に客すると血脈は渋るようになり、脈が渋れば血虚となり、血虚は痛みとなります。その兪(背兪)は心に流注(肌肉の比較的深部にできる化膿性疾患、または経絡の流れのこと)しており、故に相い引き痛みます。

 

按之則熱氣至。熱氣至則痛止矣。を東洋学術出版社素問【現代語訳】では第二節2-3に移している。

 

これを按ずれば熱気が達してきます、温まれば痛みは止みます。

寒気が厥陰の脈に客すると、厥陰の脈は陰器を絡い、肝に繋がっています。寒気が脈中に客すると血のめぐりは渋り脈はひきつれます。それ故にあばらと下腹部はひきつれ痛む。

厥気陰股に客すると、寒気は上に影響をあたえ下腹部に及び、血は渋りながらも下に相引きつれて腹痛して陰股に及びます。寒気が小腸膜原の間、絡血の中に客すると、血のめぐりは渋り大経に流注することが出来ず、血氣は停滞しめぐることが出来なくなり、そのためにそれが宿昔(後に残る・鍼灸医学体系)して結塊となります。

寒気が五藏に客すると手足の末端から冷え、五臓の寒気が上に泄れ、五臓の寒気である陰器は尽きてしまうようになり、陽気も未だ入ってこないため、突然痛み人事不省になります。気(正気=生命力・抵抗力のことで真気と同じ、または四季の正常な気候)がまた反ってくれば生きかえるようになります。

寒気が腸胃に客すると、手足の末端から冷え上行するので(胃気は下降するのが正常であり、胃気が下降しなければ胃の働きに影響が及び種々の病を生じる)、故に痛み嘔するのです。寒気が小腸に客すると、小腸は飲食物を集めておくことが出来ず、故に軟便下痢状態になり腹痛となります。熱気が小腸に留ると、腸の中が痛み、(癉熱・たんねつ) 腸中の熱により焦げたように乾き便は堅く燥屎(そうし・熱のため乾燥して固くなった宿便)となり出難くなります、故に腸は痛み閉じてしまい通じなくなります。

 

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