ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

長門・金子みすゞ顕彰全国俳句大会

2017年03月13日 | 俳句


 昨日、長門市で開催の「第16回長門・金子みすゞ顕彰全国俳句大会」に出席してきました。
 9時30分受付の、席題発表ということなので、それに間に合うように仲間9人で。
 会場は、長門市湯本温泉の「湯本観光ホテル 西京」です。私達が到着したときにはもうかなりの人が来ておられました。
 この大会は、普通の俳句大会と違って、前日から美祢線に乗車しての吟行や仙崎周辺の吟行、そして、それらの吟行句会、夜は前夜祭としての懇親会など、多彩な計画がなされています。
 参加しようと思えばいつでも出来たのですが、何となく今まで縁がなくて今回が初めての参加。
 なぜ今回はというと、記念講演が「鷹」の主宰小川軽舟さんだったからです。ひとりで行くのは勿体ないと、私の教室の人たちを誘ったら9人になりました。賑やかな人ばかりなので、まるでミニ旅行のよう…
 まずは、兼題(「湯」の詠み込み)の投句締切が11時でしたので、それを済ませこのあたりを散策、その後食事をしようという予定でした。
 ところが、会場には12時からしか入れず、結局席を確保するために先ず食事をすることにして、散策は諦めました。
 この大会の選者には、茨木和生(「運河」主宰・奈良県)・宇多喜代子(「草樹」代表・池田市)・木割大雄(「カバトまんだら通信」編集人・尼崎市)・鈴木厚子(「雉」同人・広島市)・寺井谷子(「自鳴鐘」主宰・北九州市)・小川軽舟(「鷹」主宰・横浜市)と、錚々たる方々の名前が記載されていましたが、まさか皆さんが本当に出席されるとは思ってもいませんでしたので、びっくり!寺井谷子さんだけは今回欠席でしたが。
 13時開始の前に、茨木和生さんの詩歌文学館賞と宇多喜代子さんの日本芸術院賞の、それぞれの受賞に花束の贈呈が行われました。
 その後開会挨拶、続いて大会応募作品の表彰と各選者による特選句の選評。
 今大会の金子みすゞ大賞は、周南市の阿部友子さん、きれいな和服姿で出席されていました。以下がその受賞句です。

   〈みすゞ忌の少女のようなおばあさん〉

 いよいよ待ちに待った講演です。小川軽舟さんは何度か本などで拝見したことがありましたが、まさにその写真の通りの方でした。
 第一印象は、…端正な方だなあと、また、話し方も一語一語咀嚼しながらゆっくりと丁寧にという感じで、とても聞きやすかったですね。
 演題は、「鳥と俳句」。まず早朝の散歩で出会った〝頬白〟の話から始められました。
 「ここ長門市には始めて来ましたが、〝頬白〟が、まるで私を歓迎するかのようにちらっと顔を見て、一声鳴いて飛び去ったんですよ。」と、俳句さながらこの土地への挨拶も忘れずに、快調な滑り出し。
 中でも「馬醉木」水原秋櫻子とその野鳥の先生であった中西悟堂との、「葦五位」の話にはつい笑ってしまいましたよ。淡々と話しながらも、所々隠し味を効かせての話で、あっという間の1時間でした。そう、そう、最後の締めもさすがでしたね。この会のメインである「みすゞ」の詩をちゃんと持ち出して…、「鳥の俳句も…みんな違って、みんないい!」と。会場は勿論拍手大喝采でした。
 特に私達馬醉木人にとって嬉しかったのは、水原秋櫻子だけでなく、大先輩の山谷春潮や石田波郷まで加えての話、ホントに有り難かったです。
 最後に、当日句の表彰があって、わがグループからも3人が入選、大喜び! 
 ところで、またまたびっくりしたのが、当日句の句稿の中に、小川軽舟の名を見つけたとき。その俳句への心構えには頭が下がりました。
 ちなみに、その句は、〈春暁の外湯灯れる岸辺かな〉。さすが人柄そのままの端正な句。
 そのいい気分のところで、この近くにある大寧寺を少し吟行して帰ることにしました。
 この大寧寺は大内義隆が陶晴賢に破れて自刃した歴史的に有名な所です。その兜掛けの岩や姿見の池もあります。勿論主従の墓も…。
 また、秋には紅葉の名所として沢山の人で賑わう所ですが、春の桜の時期もいいんですよ。あと2週間もすれば満開かな…。
 そろそろ5時近くなったので、帰ろうと車に戻り、ちょっと小腹が空いたので、賞品のチーズかまぼこをみんなで分けて食べましたが、勿論格別な味‼。そして、出発しかかったとき、鹿が2匹いるのに気がつきました。「わあ!かわいい…」と、また、また、車から降りて、みんなでしばらく眺めていました。俳句をする人は、本当に時間がいくらあっても退屈しませんね。余りにも嬉しそうに見るおばさんたちに、鹿も悪い気がしなかったのか、「また来てね」というように私達をしばらく眺めて、やがて山の方へ去って行きました。これホントなんですよ。ああ、証拠写真を撮ってくるんだったと後で気付きましたが…本当に残念です。
 まだまだブログを始めて間がなく慣れていませんので、なかなか写真までは手が回らず、いつもいろんなことで四苦八苦しています。そういうわけですので、もうしばらくはご勘弁を!




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