ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は〝紫陽花〟

2018年06月15日 | 俳句

 今日は暑かったですね!ここんところこちらは晴れ続きで、全く雨の気配から遠ざかっています。

 午後からは俳句教室、兼題は「紫陽花」でした。この紫陽花という季語は本当に難しい!

 先日の〝俳句合宿〟の時の兼題が紫陽花でしたが、一晩ウンウンうなって考えても大した句はできませんでした。もう詠み古されているというのか…ありきたりの句で、他の人も目を引くような新鮮な句はなし。

 今日の教室は初心者ばかりですから、まあこんなものとは思うのですが…でも紫陽花に雨はもう付きすぎですものね。だから得点もバラバラで高点句と言うほどのものはありませんでした。

 そこで、ちょっと水原秋櫻子著『俳句作法』の「紫陽花」の項でも見てみましょう。

 (中略) 紫陽花の花は毬のように円いので、「紫陽花の毬」と表現されることが多い。この表現をはじめに発見した人は立派な作者だと思うが、現今あまりこの毬が繰り返し使われるのは感心しない。

 紫陽花は初夏から咲きはじめ、秋の半ばまで保っているが、その間に花の色が青、紫、薄赤などいろいろに変化する。そこで紫陽花のことを「七変化」とも呼んでいるが、いやな別称で俳句には使いたくない。また紫陽花は一つ一つの花弁が四枚からできているので、「四葩(よひら)」という別称もあり、この方はかなり多く俳句に使われている。三音で便利なためであるが、これもあまり感心した別称ではない。(中略)

  紫陽花にふれつゝ生簀のぞきける  烏江

 水辺に紫陽花が咲いている。その下に生簀が浸けられている。これは近所にある川魚料理屋の生簀で、鯉、鮒、鰻などがたくさん入れてあるものだ。

 その水辺に立ち寄ると、生簀の中で水がさわいでいる。ふと中を覗いてみたくなり、生簀にわたした板の上へ踏み出すと、その横に咲いている紫陽花の一枝が肩にふれる。青色から紫色に変ろうとするころでいかにもきれいだ。しかし作者にはその紫陽花よりも生簀の方がおもしろかったので、生簀をはなれた後、「ああ紫陽花があったのか」と、しみじみ見直したのである。

 こういうふうに、紫陽花と小魚とを取合せるとたいていは成功する。この場合は紫陽花の水にうつるさまが想像され、花の美しさが二倍になるからである。(以下省略)

 これを読むと、雨の紫陽花ではなく、水に映る紫陽花がいいと、またそれに配合するならば小魚がいいと…。今度私もそれで詠んでみましょう。でも、これって三十年以上も前の本だからどうなんでしょうね。通用するのかしら?

 写真はわが家の紫陽花です。みな青系統の花しか咲きません。ピンクの花を貰って挿木してもやっぱりブルーになってしまいます。きっとここはかなり酸性の強い土地なんでしょうね。

 

 

 


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