ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

ジンジャーが咲きました。

2017年08月20日 | 俳句

 一昨日、昨日と句会でした。いつものことですが、終わった後は大抵俳句のことは考えません。しばらく間をおかないと…

 だからブログも書こうかなと云う気になったらと…その気になるのを待って書いています。どっちにしてもエネルギーのいることなんですよ。昔の私は何が一番苦手で嫌いだったかというと、〝作文〟!夏休みの宿題でも、絵日記(絵は好きでしたが)や読書鑑賞文などが嫌で嫌で、最後の最後まで粘ってやっと書き、いい加減なものを提出していました。絵日記は毎日書くことがないので一番困りましたね。だから小学生の頃に褒められたという記憶が一度もありません。その後も同じかな?…絵の方では入選したとかのちょっとした記憶はありますけどね。要するに何の取り柄もない地味な女の子だったんです。ホント!

 先日母の形見分けをしたとき、遺品を整理していて、懐かしい写真がたくさん出て来ました。父母の若かりし頃のとか、私たち兄妹の子供の頃とか…あの頃にしては結構いろいろなところへ遊びに連れて行って貰っていたんだなあ~なんて、でも殆ど行楽地というのでなく、山や野原などの自然があるところに弁当を持って…という様子でした。写真を見ていたら、もっともっとその頃の話を母に聞いておきたかったなあ~と、もう後の祭りですね。昔別府にいた頃の〝ジョン〟という犬の写真がありました。兄や私、すぐ下の弟まではよく覚えていて、懐かしがっていましたが、一番下の弟が〝オレ知らん〟というので、〝そりゃ当り前でしょう!あなたはまだ生れたばかりだったんだから~〟なんて、話が弾みましたよ。母がいたらきっと喜んで話題の中心になったでしょうに…。

 金曜日の兼題は「盆」でした。

 その時の句に、〈初盆や夫の声して振り返り〉がありました。季語の「初盆」とは、その人が死んでから初めて迎える盂蘭盆会のこと。「新盆」(にいぼん)とも言います。この句、何の解説もいらないですよね。とても素直に詠まれているので、作者の気持ちがスウッと心に入ってきます。ただそれは、作者のご主人が亡くなられたと云うことを知っているから。しかし、それを知らない人が読んだとしても、みんながそう感じるでしょうか。確かに「初盆」だから夫はいないのでは?と思う人が多いかも知れませんが、もし誰かの初盆に行って、そこで元気な夫から呼ばれたと考えても間違いではないでしょう。要するに「…して」という把握が甘いためにそうなるのです。俳句はその甘さが必要なときもありますが、読者にしっかりと伝えるためにはその甘さが邪魔なときもありますので、よくよく考えて詠むべきでしょう。そこでこの句は、以下のようにしました。

   初盆や夫の声かと振り返り

 こうすれば、この「…かと」という疑問が現実か非現実かと想像すれば、説明しなくとも容易に読者に分ってもらえると思います。ただ、このような句にはどうしても類想という問題が付いてきますね。私の場合だったら〈初盆や母の声かと振り返り〉という具合になるんです。そこを打破しようとするのは、そうそう簡単には出来ませんけれど。でも、こういう類想の句が出来たとしても、これが詠めるのは一回だけですし、作者にとっては亡き人への思い出になりますので、詠み残しておきたいものです。私はそれでいいと思っています。自分の実感ですから…。

 ジンジャーが咲きました。初秋の季語です。

 ショウガ科の多年草。原産地はインド、マレー地方。根茎から生じ、高さ1~2メートルとなり、葉は細長く先がとがり、裏面に柔らかい毛が生えます。茎の先に花茎が立ち、純白で芳香性のある花が密生して開き、本当に美しいし、よい香りです。

   ジンジャの香夢覚めて妻在らざりき   石田波郷  (この句の妻は今いないと云うことですよ、念のため…)


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