ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

いざ〝文學の森の吟行句会〟で宗像へ!

2023年05月31日 | 俳句

 今日でとうとう5月も終りますね。ナント早いこと…というより早すぎますよ。これじゃあ何かを成さんと思っても何も仕上げないままに終りそう!

 とにかく何にしてもやりたいことがあれば今のうちにやっておかないと、やれぬままに人生の幕が下りそう…なんて思ったかどうかは?とにかく初めての体験を昨日してきましたので、今日は5月の締めくくりとしてこれを書いておきましょう。

 実は「文學の森presents吟行句会」の第1回〝星野高士先生(「玉藻」主宰)と巡る〟福岡・吟行ツアーのCコースに参加したんです。文學の森のYさんからたってのお願いと誘われ、娘と2人での参加でした。折しも昨日は豪雨になるかもという悪天候の中、厚狭から新幹線で博多駅へ。集合の9時前に着いた博多は…なんと雨は小降りで傘も要らないぐらい。貸切バスに乗って出発する頃にはどうも雨が止んでるみたい!ウッフッフやっぱりなんて…行先は鎮国寺(ちんこくじ)と宗像大社(むなかたたいしゃ)です。その後レストランでバイキングの昼食をとり、海の道むなかた館へ移動しての句会でした。

 鎮国寺は、九州西国霊場第31番札所で、弘法大師が開いたとされる名刹。宗像大社とは釣川をはさんで向い側にあり、境内も広く立派な伽藍には目を見はります。季節季節には美しい花や紅葉などが境内を彩ると。前日に福岡地方は梅雨入りしたとのことで、今は紫陽花や睡蓮・花菖蒲などが見ごろでした。

 宗像大社は、日本神話に登場する日本最古の神社の一つです。御祭神は、天照大神の三女神で、沖津宮(2017年、世界文化遺産に登録された沖ノ島)、中津宮(大島)、辺津宮(田島)にそれぞれ祀られ、この三宮を総称して、宗像大社といいます。特に年間180万人の参拝者が交通安全祈願などで訪れることでも知られている有名な神社です。

 鎮国寺では降っていなかった雨が宗像大社に着くと急に時雨のような細かな雨が…。これを〝糸雨(しう)〟と詠まれた句が出ていて、〝小雨(こさめ)〟〝霧雨(きりさめ)〟〝細雨(さいう)〟などは知っていましたが、ナルホドとまた一つ勉強になりました。

 本殿を参拝する…右側が星野先生で左側が娘の後ろ姿です。

 家に家紋があるように神社にも御神紋があるんだそうです。宗像大社の御神紋は、御神木の楢(なら)の木の葉と実をあしらった文様で歴代の宗像大宮司家の家紋としても使われてきましたが、それは裏紋として使われ、表紋は皇室の御紋である十六菊花紋を勅許を受けて使用しているのだそうですよ。

 そういえば、このご神木を登り龍のごとくと詠んだ句が出ていましたね。それはそれは見事な木で、こんな楢の木を私は初めて見ました。

 バスに戻ろうとしたとき、境内では新郎新婦の撮影会が行われているようす…もしかしたら前撮りなのかも。どうぞ末永くお幸せに!ネッ…

 さて、このような他結社での句会というのは初めてなので、どういう風にされるのかというのが非常に興味がありましたし、またホトトギス系の「玉藻」の方々がどんな句を詠まれるのかということにも関心がありました。更には雑誌などでお名前や顔は存じ上げている星野高士先生にもお会いしてみたくって…。ちなみに星野高士先生は、高浜虚子(曾祖父)・星野立子(祖母)・星野椿(母)という、いわば日本俳句界の…馬に喩えるなら(失礼!)…サラブレッドの様な方なんですよ。

 そんな場に参加するのですから戦々恐々としていましたが、反面野次馬根性もあったりと。しかし、参加してみるとそんなことなどどこかへ吹っ飛んで、まるで以前からのお仲間のような…和気藹々とした吟行会でしたし、句会もスムーズに運び、星野先生の気さくでユーモアあふれるお人柄など、とっても楽しく満ち足りた気分で終ることができました。それで、最後に星野高士先生とご一緒した記念に写真を撮っていただいたんですよ。その後またバスで博多駅まで戻り、そこで解散する時などはなんだかとても名残惜しいような…そんな気分でした。

 今回参加して、結社や流派などの違いなんて同じ俳句という文芸を学んでいる立場の者にとっては取るに足りないことだということを、身を以て実感致しました。

 一昨日の29日には、Aコースの〝太宰府天満宮の吟行句会〟やその夜のBコース〝懇親会〟があって、それに参加された方もいらっしゃったようですので、その時からの雰囲気が続いていたのでしょう。皆さんとても和やかでした。私たちのようにこの日だけの参加も他におられましたが、全く違和感なく溶け込めて…本当に楽しく有意義な1日でした。句会にも〈超結社の…〉などという句が出たりして…

 また、主催者側の文學の森のT社長さんや営業のAさんにも初めてお会いでき、親しくお話させていただけたことも嬉しい限りでした。

 皆さま本当に有り難うございました。これからは結社などという壁は取り払って、俳句同好者としての輪をどんどん広げて外へも出て行かないといけないなあとつくづく思うことでした。外は広~い広い世界ですもの!またガンバロウ!

 句会は1人3句投句、25人の参加でしたので締めて75句の5句選でした。しかし、俳人協会佐賀県支部長のO先生や俳句大学学長のN先生、作家檀一雄氏のご長男で玉藻のT先生には特選1句を含む10句選、星野先生には好きなだけの入選句と特選8句、更に天地人の3句の選とその選評でした。最後はそれぞれの特選句や天地人賞に賞品が出て、そのうちの人賞を星野先生から我が娘が頂きました。行く前は参加したくないと言いながら渋々付いてきた娘でしたが、帰りは笑顔で汽車に乗ることが出来、本当に有り難うございました。

 今日は星野先生を初め希望者で、T先生のおられる能古島へ行かれるのだとか…そこでまたおいしい物でも食べて句を詠まれるのかしら…いいですね。羨ましい!それにしても星野先生のなんとタフなこと…これにもビックリでした。

 皆さま、いろいろとお世話になり、心からの感謝、感謝です。

コメント (4)
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