ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は…またまた飛んで〝小春日〟へ!

2020年11月12日 | 俳句

 今日も昨日と同じ、昼間は日が燦々と照って温かそうです。このところまさに〝小春日和〟が続いていますね!

  半眼の大鹿坐る小六月         井上康明

 歳時記〝小春〟の例句を見ていて、この句がすぐに目に留まりました。なぜかって? 実は昨日ポストに郵便物を取りに行くと…一枚の葉書、そう、喪中葉書です。差出人の名前を見ると…井上?知らない女性の名前でした。

 ウ~ン、誰?もしかしてと…読んでみると、〝夫 憲正が…〟と、それも〝今年十月三十日に永眠致しました〟ですって。かつて机を並べて何十年も一緒に働いた同僚。同じ団地に住んでいましたので、何かと親しくしていた人でした。退職してからは、私が転居したこともあって滅多に逢うことがなくなりましたが、何かの折に逢ったら、体調は余り良くはない…とはいいながらも、声にまだ張りがあってお元気そうでしたのに。77歳ではちょっと早すぎませんか?

 それで、この井上という名字がすぐ目に留まったのでした。

 この句の作者、井上康明氏は、1952年生まれ。20代から俳句を始められ、飯田龍太に師事。「雲母」会員となり、それが平成4年(1992年)8月、蛇笏の没後30周年を期に900号で廃刊になると、平成5年3月廣瀬直人主宰「白露(平成24年終刊)」創刊に参加。平成25年1月には「郭公」を創刊、主宰となり現在に至る。
 句集に『四方』、『峽谷』。著書に『山梨の文学』(共著)など。山梨日日新聞社山日文芸俳句欄、毎日俳句大賞等の選考委員などと。

 経歴を見ていると、山梨県の県立高校国語科教諭を経て…とありましたので、県は違いますが、同職のよしみで何となく親しみのわいた方でした。

 この句を読んだとき、私は直ぐに広島の宮島を思い出したのですが、もしかしたら奈良公園かも知れませんね。〝半眼の…〟とくると、何となく仏像を想像してしまいますけれど、ここは「大鹿」。あの何ものにも動じないようにデンと坐っている大鹿…恐らく角の立派な老鹿ではないでしょうか。俳句では「鹿」だけで秋の季語なんですが、この句では「小六月(ころくがつ)」が主で、初冬の句。「小六月」は、陰暦10月の異称で、春を思わせるようなうららかな日和のある「小春」と同じこと。

 鹿は昔から人との繋がりが深くて、あちらこちらの地名などにもその痕跡が見られますが、また、〝神使(つかわしめ)〟とされて、奈良の春日大社や宮島の厳島神社などで神聖視されてきたものです。小春日和の中、目を半ば開けてじっと坐っている…まるで鹿の世を長老として見守っている威厳を備えた姿には、何かしら〝神々しさ〟さえ感じられたのではないのでしょうか?

 この句に描かれているのは、今の混乱したコロナの世とは全く無縁の平和な世界ですよね。ところが、昨日のニュースを見ると、国内では、新たに1547人の新型コロナウイルス感染が確認されたんだそうですよ。この1500人を上回ったのは8月8日以来で、昨日が過去最多の1605人に迫る水準だと。

 東京都では8月20日以来の300人超えとなる317人、大阪府では最多だった8月7日を上回る256人が陽性となり、埼玉県(116人)、兵庫県(70人)、茨城県(20人)、新潟県(16人)、岩手県(8人)でも最多を更新したんだそうです。北海道は過去2番目の197人とも。

 まあ、確かに最近は増加の傾向にはありましたが、でもいつの間にこんな…という感じです。やはりこのコロナもインフルエンザと同じように〝冬の寒さ〟に関係して増殖するウイルスなんでしょうか。冬は寒さで人の免疫力も低下しますし、更に空気が乾燥しますので、ウイルスの伝播力が高まるのだとか…。それで寒い地域ほど早く増えてくるのでしょうか。

 私も炬燵を入れてから喉や鼻の様子が変になった感じがしますので、よく手洗いやうがいをして、風邪を引かないように早め早めの対策を講じています。皆さまもどうぞ気をつけてお過ごし下さいませ。

 またまた、話が飛んで…、なかなか本題の〝水鳥〟へ進みません。ゴメンナサイ!次は必ず…ね!

 写真は、先日主人の誕生日に貰った菊の寄せ植え。三色の小菊が丸くしつらえられて…でも、一遍に咲き出すのでとても綺麗なんですが、あっと言う間に咲き終りました。これからどうすれば…?

コメント (2)
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