ロアルド・ダール 田村隆一訳 昭和51年ハヤカワ・ミステリ文庫版
うーん、ちょっとテイスト違うけど、短編小説集つながり。
っていうか、とらえどころのないカーヴァーの短編とは対極にある、ピリリとスパイスのきいたダールの短編。
どこが面白いかって、ブラックユーモアっていうのか、ちょっと恐いものを含んでるのがいい。
なかでも、賭けに関するものは、ちょっと狂気じみてて、ひときわ異彩を放ってます。
賭けっていっても、小銭かけるんぢゃなくて、たとえばワインの名前あてるのに、娘を嫁にくれ、みたいな賭けをもちかけます。(「味」)
私がいちばん好きなのは、やはり賭けをとりあげた「南から来た男」。
ホテルのプールサイドで出会った若いアメリカ人に、ひとりの老人が賭けをもちかける。よいライターを持っていることに目を付けたことから、「そのライターで、10回連続、点火に失敗せず火をつけられたら、キャディラックをあげる。途中一回でもミスしたら、あんたの小指を切って、私がもらう。」というもの。
最初はバカバカしいと思っていた若者も、車を手にすることに心が動き、賭けを受けて立つ。
老人は、手慣れた様子で、テーブルに若者の手を固定して、肉切り包丁を小指の上にかまえて、さあ始めようと言う。
若者は、縛られていないほうの手の親指で、ライターのふたをあけ、カチッとライターをこする。
火がついた。1回、2回、冷静にライターに火をともす若者。ちょっと操作ミスしたら、その瞬間、包丁が振り下ろされて、小指が飛ぶ!
「セブン!」と掛け声、7回目、ついた。次、8回目、「エイト!」と言った瞬間に…。
どうです? ドキドキしたければ、読んでみては?
収録作は、
「味」
「おとなしい兇器」
「南から来た男」
「兵隊」
「わがいとしき妻よ、わが鳩よ」
「海の中へ」
「韋駄天のフォックスリイ」
「皮膚」
「毒」
「お願い」
「首」
「音響捕獲機」
「告別」
「偉大なる自動文章製造機」
「クロウドの犬」
うーん、ちょっとテイスト違うけど、短編小説集つながり。
っていうか、とらえどころのないカーヴァーの短編とは対極にある、ピリリとスパイスのきいたダールの短編。
どこが面白いかって、ブラックユーモアっていうのか、ちょっと恐いものを含んでるのがいい。
なかでも、賭けに関するものは、ちょっと狂気じみてて、ひときわ異彩を放ってます。
賭けっていっても、小銭かけるんぢゃなくて、たとえばワインの名前あてるのに、娘を嫁にくれ、みたいな賭けをもちかけます。(「味」)
私がいちばん好きなのは、やはり賭けをとりあげた「南から来た男」。
ホテルのプールサイドで出会った若いアメリカ人に、ひとりの老人が賭けをもちかける。よいライターを持っていることに目を付けたことから、「そのライターで、10回連続、点火に失敗せず火をつけられたら、キャディラックをあげる。途中一回でもミスしたら、あんたの小指を切って、私がもらう。」というもの。
最初はバカバカしいと思っていた若者も、車を手にすることに心が動き、賭けを受けて立つ。
老人は、手慣れた様子で、テーブルに若者の手を固定して、肉切り包丁を小指の上にかまえて、さあ始めようと言う。
若者は、縛られていないほうの手の親指で、ライターのふたをあけ、カチッとライターをこする。
火がついた。1回、2回、冷静にライターに火をともす若者。ちょっと操作ミスしたら、その瞬間、包丁が振り下ろされて、小指が飛ぶ!
「セブン!」と掛け声、7回目、ついた。次、8回目、「エイト!」と言った瞬間に…。
どうです? ドキドキしたければ、読んでみては?
収録作は、
「味」
「おとなしい兇器」
「南から来た男」
「兵隊」
「わがいとしき妻よ、わが鳩よ」
「海の中へ」
「韋駄天のフォックスリイ」
「皮膚」
「毒」
「お願い」
「首」
「音響捕獲機」
「告別」
「偉大なる自動文章製造機」
「クロウドの犬」
