英単語記憶法(6)

2005-12-31 20:25:32 | Weblog
今日のお話は、余り面白くはありません。
何故なら、英単語における無味乾燥なスペルの分析のお話だからです。
しかし、単語のスペルに興味を持っている人には、この上ない発見と創造の喜びをもたらす研究分野なのです。
先ず、例えば、inextricableについてお話しをします。
この語は、次のように、5つの要素に分析できます。
        記
in=接頭辞:「否定」の意味で、接尾辞のableを打ち消します。
ex=接頭辞:『外に出る』の意味
tri=語幹:『三つの=安定状態の』の意味
ca≒語幹:cap『掴む』の意味
ble=接尾辞:「できる」の意味

ですから、これらの意味をまとめて言えば、「安定状態から外に出られない」=「ほどけない、解決できない、抜けられない」などの意味となります。

次に、intrinsicallyという語については,どうでしょうか?
もう、お分かりだとは思いますが、これは、やはり、in/trin/si/cal/lyと、5要素に分析されます。
即ち、in=「の中に」、trinsic=「並んで」、=ally・形容詞から副詞へと変化する語尾
結局、この語の意味は、「内側に並んで」→『本質的に』となります。

ところで、cardiogramと聞かれれば、何を思い出されますか?
car/di/o/gramと分析されますよね・・・
cardioは、『心臓』を意味します。更に、gramは、graphと同じで、「図とか表」ですよね。
ですから、これらを纏めれば、「心電図」となります。
この場合、中心にあるスペルの ”o” という文字が、前後の語幹のつなぎの言葉となります。医学用語では、圧倒的に、このつなぎのスペルが使われます。
他方、労働関係などの用語では、例えば、workaholicのように、workとholicの間のつなぎの一文字は、”a” となります。

次に、接頭辞のin-についてですが、語幹がp, b, mで始まる場合は、im-に変わりますし、語幹のlの前では、il-に変わり、語幹のrの前では、ir-と変わります。
また、in-のその意味は、「~の中へ」「~に反して」「強め」「原因」などと多様に変わりますから、気をつけましょう。

同様に、接頭辞のre-もまた、「反」「後」「退」「離」「再」「相互」など、多様に変化しますので、『再=繰り返し』の意味ぐらいにしか思っていない人は、要注意です。

接頭辞についての詳しい説明書も、ジュンク堂のような大きな本屋さんに行けば、数多く並んでいますから、是非、研究してみてください。

次回は、「語幹」について説明します。

平成17年12月31日 土曜日
岡村ゼミナール㈱社長