夢は大きいほどいい。人生を支えてくれる。
(漫画家・松本零士さんの言葉)
岡村ゼミナール㈱会長
通訳案内士・岡村寛三郎
英語は面白い!
誰だって、「慣れ」ていきさえすれば、必ず分かるようになるから。
アインシュタインや湯川秀樹博士のような天才は必要ではありません。
初めは、全くわからなくても、ほとんど分からなくても、臆せず、勇気を持って、辛抱強く取り組んでいけば、英語で書いてあることは、必ず理解できるようになるし、英語で話されていることも、必ず聞こえてくるようになります!
ですから、➊「自分で発音できない音は、決して聞き取れない。」とか、➋「15歳を過ぎた日本人の耳は、もう微妙で複雑な英語音を聞き分けられない。」とか、➌「生まれつきの英語圏の人々(=ネイテイヴ)のように発音が正確でなければ、相手に、自分を理解してもらえない。」とかの、英語学習へのやる気を失わせるような『破壊的な』言葉は全く無視しましょう。
「岡村ゼミナール」では、初心者をターゲットに、数ヶ月間、子供にも、誰にも分かるやさしい英語を聞くことに専念するところから出発します。
文字を習ったり、自分でも話してみたり、文章を読んでみたり書いてみるのは、その後になります。これらの手順・方法は、幼児が、自然に、意図しないで、知らず知らずのうちに日本語を両親から学び取っていくのと同じです。
やさしく、楽しいはずの英語学習を、嫌いなものや、難しいものにしているのは、中学に入学すれば、いきなり、あれこれと読んだり、書いたり、煩雑な文法規則を習ったり、それらの暗記とテストを、頻繁に、あるいは定期的に強制されるからです。
ですから、中学に入学してから初めて英語に接すれば、教室での機械的暗記主体の無理やりの英語学習に押しつぶされて、英語嫌いを多く作ってしまう危険が大きいでしょう。
そこで、機械的暗記や、書くこと・文法学習などを強制されない、そして時間的ゆとりも見つけやすい小学生時代に、「聞き取り先行・主体」の自然な英語学習を始めましょう!
とりわけ、言語への感受性(聴き取る能力)も理解・習得能力も極めて高い小学の5年生や6年生などの時期が、英語に接するべき最も大切な時期となります。
「岡村ゼミナール」では、このような考えの基に、また、厳密な実証を終えた方法をもって、特別の小学・高学年生向け英会話クラスを開講します。
どうか、大勢の皆さんのご利用をお待ちしています。
Discover Western Culture! (西洋文化を発見しよう!)
Sunday, February 11, 2007
通訳案内士・岡村寛三郎
中学に入学した当初、新しく学ぶ英語の授業では、先生の発音の仕方を真似しながら、音読している時間も多く、そんなにも難しさを感じることはありません。
しかし、定期考査対策となると、文章の内容を理解したり、英文を作成するには、先ず、単語や熟語の意味とそれらのスペルを正確に覚えていなければならないし、更には、文章の構造を把握するために、文法規則も頭に入れておかなければなりません。
それらの理解や記憶の増進・定着を図るために、毎日の勉学作業としては、習い終わっている単語や熟語すべてを、毎日、書いて復習し、次に、文章全体を、毎日、数回は繰り返し音読して、文章や文章構造などに体験的に慣れ親しんでおくことが必要です。
ところが、高校に入学後の英語学習では、第一に、教科書や授業で習う英単語数が、公立中学3年間での僅か1000語に比較すれば、飛躍的に増えて、数千語に及ぶという大きな関門が待っています。
もう、そうすると、中学時代のように、毎日書いて書いて書きまくって暗記していく方法は、時間がかかり過ぎて、とても採用できません。
関門の第二は、英語を通して学ぶ学習テーマ自体が抽象化・高度化していく上に、熟語や文法規則とその例外、あるいは文や表現の書き換えなどにおいて必要とされる技能なども、広範囲でしかも細部にまでわたる上に、これらの無限にも近い量的多さに圧倒されがちなことです。
そこで、中学時代とは全く異なる学習法・対策が必要となりますが、まず、「単語の征服」には、❶単語の構造や作られ方を探求するため、接頭辞・語幹・接尾辞などの各構成部分に区分し、それらが、漢字の場合と同じく、「辺や冠」、あるいは、「つくり」などと同じような構造と働きを持ち、❷その語の語源や文化的歴史をも明瞭に示していることに注目しましょう。
単語を、「語源」から学んで覚えたり、各構成部分に分けて意味を理解するための参考書などは、数多く出版されています。
例えば、「英単語・連想記憶術」(PHP研究所)、「語源で増える英単語」(The Japan Times)、「語源で増やす英単語」(ベレ出版)など・・・
初めの内は、単語の分解方法や語源的意味の習得に慣れないで、時に困惑するでしょうが、そこに驚くような規則性があることを見出し、やがて、単語の分析や研究の面白さが増し、必ず、習得力が飛躍的に高まります。
例えば、forgetですら、for+getから構成され、for=無視する+get=手に入れる→「忘れる」となることが確認され、その意味もスペルも、もう2度と忘れることはありません。
比較:forsee=fore前もって+see見る→予測する
また、inextricable=in-ex-tri-cablehaは、in(否定、例:inability)-ex(外へ出す、例:exit)-tri(安定的な状態、例:triangle)-cable(できる)と分解され、「安定的な状態から、外へ抜け出すことができない」=「解決できない、脱出できない、ほどけない」となります。
「語幹の語源」を知って、関連単語数を飛躍的に増やすのも大切ですよ。
(1)例えば、ten(数の10)は、10本の指を全部広げた状態ですが、そのイメージを広げれば、tent:テント(天幕・住居)になりますし、テントは往々にして仮設的なものですから、tentativeは「仮の、試験的な、不確かな(=uncertain)、ためらいがちな(=hesitant)」という意味にまで広がり、更にtentationは、「ためし調整」となります。
(2)あるは、語幹が「duce=導き出す」の場合なら・・・多くのグループ語が導かれます。
➊ produce(pro-duce)生産する・提出する・演出する。❷ reproduce(re-pro-duce)生殖する・繁殖する・複写する。➌reduce(re-duce)減らす・強いて~させる。
➍introduce(intro-duce)導入する・紹介する。 ➎induce(in-duce)帰納する・誘う・引き起こす。➏deduce(de-duce)推論する・演繹する・引き出す。➐seduce(se-duce), そそのかす、誘惑する。➑ conduce(con-duce)助けとなる。~to・・・の役に立つ
次に、「熟語や語法・文法規則」などの量的多さと内容の緻密さについての、包括的で、かつ個別的な理解や習得を進めていくには、[優れた教材の1~2冊だけに限定して](注:参照)、それを徹底的に「繰り返し」学習して、堅固な知識体系を作りあげることです。
(注:例・「英語語法の征服」旺文社・綿貫陽、「試験に出る英熟語」青春新書・森一郎)
その場合、様々な文法規則の例外について、過度に神経質にならないこと、足をとられて迷路にはまりこまないことが大切です。
なぜなら、もともと、無数の人間たちが、何千年に渡る生活歴史の中で、変化と多様性とを認めながら作り上げてきた「言語」は、自然界を律する物理・化学の世界のような絶対的・不変的な法則で体系化された世界では決してありませんから、文法上の原則などといってみても、それは、所詮、一時期、ある場所で、他のいくつもの用例よりも、より多く、あるいは最も頻繁に使われてきた共通な構造・用例でしかないからです。
その当然の結果として、「それぞれの原則ごとに、多くの種類の例外が存在することになる」のです。
➊例えば、目的格の役割を果たす関係代名詞は、頻繁に省略されますが、主格の働きをする関係代名詞は省略されないのが、文法規則だと覚えていて(日常生活では)差し支えないのです。
厳密に言えば、主格で使われている関係代名詞が省略される場合は数種類もあるのですが、それらが実際に私たちの目の前に現れることは滅多にないのです。
例えば、英字新聞を読んでいれば、1年に1~2回は、主格としての関係代名詞が省略されている事例に出会いますが、そのときなども、前後をよく読んでいれば、主格の関係代名詞が所定の場所で省略されていることに自然と気づきますから、わざわざ前もって、そのような例外のケースを神経質に覚えこもうとして頭を疲れさせる必要はないのです。
参考:関係代名詞・主格の省略例
関係代名詞は、「主格」であっても、省略されることがあります。例えば、下記の例のように、”some believe” や ”some said ” などの形の挿入句がある場合です。
記
例文(“The Japan Times”より)
An amateur historian said Friday he has found the final resting place of the woman some believe inspired Leonardo da Vinci’s most renowned painting, the “Mona Lisa.”
➋ところで、「時制の一致とその例外」や「仮定法」などは、「比較」と同じく、日本人学生にとっては、極めて難解な文法テーマですが、基本的な類型さえしっかりと心得ておけば良く、後は、語られている事例や物語の内容・背景・周辺の状況などを併せて考慮すれば、例外的な場合や多様な表現法も存在しうることは、合理的な理由を伴って十分に理解しえます。
ですから、わざわざ前もって、煩雑な例外事例やいくつもの別形態の表現法をも同時に覚えこもうとして頭を悩まさないことです。
仮に必死に努力して、例外事例や多様な表現法を一時的に覚えても、見たり書いたりなどの使う機会自体がほとんどないのですから、直ぐに忘れさります。
➌また、話し手の「事実や内容についての確信度(確からしさ)」は、(A)must, have to, will, would, (B)ought to, should, can, (C)may, might, couldの順に、(A)群の助動詞=100%の確実度から、(B)群=90%程度、(C)群=50%程度の確かさまでの範囲で低くなってくるとされています。
日常生活の中では、そう厳密に使い分けられているわけではありませんが、日本人の「あいまいな表現」を好む姿勢とは異なり、ギリシャ文明以降の「論理性」を尊ぶ西洋文化の一段面を如実に物語っています。
しかし、ここでより大事なことは、それらは、現在形・過去形などが、時制の区別なく同列で並べられていますから、wouldにしてもmightやcouldにしても、「形は過去形」でも、これらの場合は「意味内容は、現在の推量」として使われていることに気づかなければなりませんね。
このように、重要な用語についてさえ、原則や例外が入り組んで使われていることもありますから、あんまり神経質に、文法的原則や例外といった「分類」にこだわって時間を浪費することはやめましょう。
そこで、実際の論説文や物語・文章の中で、その内容や前後関係から判断して、自然に話し手や事実の確信度を理解する姿勢で臨めば足りるでしょう。
かくて、文法規則や熟語については、簡単にまとめられた原則や典型的な用例さえ覚えれば、後は、積極的に新聞や小説・論文・過去の入学試験問題などの実際の英文に数多く接しながら、先行的、あるいは同時的に取得していく知識の実践的な確認・適用・応用を進めていくことが正しいことになります。
とにかく、英語力を身につけ伸ばす上で、最良の方法は、単語・熟語に限らず、語法や文法規則にしても、[基本的な事柄に絞って]、それらを完全に覚えこむまで徹底的に繰り返し学習をこなすことだということを、決して忘れないでください。
目移りして、あれやこれやの教材や方法・例外などには、決して取りつかれないでください。(=The most effective way to learn a foreign language is by repetition.)
それにしても、英語力の発展には、単語力増進から出発しても、実用的な文章の読解力増進に辿り着くまでにも、数年以上にわたる相当な努力と時間を要し、更に、リスニングやスピーキングなどの会話力までも付加するとなると、強固な意志力をもって、膨大な時間とエネルギーをかける必要があります。
しかし、少しでも効率的に会話力をつけ伸ばしていくなら、同時通訳の神様とも言われている国弘正雄さんが推奨されている「テキストブックないしは興味のある物語を厳選した上で、それを数百回にわたって音読する。」ことが「急がば回れ」の諺どおりに最適です。(「英会話ぜったい音読」・講談社パワー・イングリッシュ)
しかし、最近では、教材を見ながら「音読」していく手法を一歩も二歩も進めた「シャドーイング手法」も盛んに推奨されています。(月刊誌『英語教育』2007年1月号P.22~23)
それは、「テープや相手から聞こえてくる音声を、ほぼ同時に、あるいは少し遅れて、できるだけ正確に繰り返していく」練習法です。
ここでは、教材を見ないで、全神経を耳に集中し、一言一句漏らさずに、語られた文章を再現していきます。ですから、音読練習の場合とは異なって、ある程度の英語力を必要としますが、「音読」では十分にカバーできない「リスニング力や発音力」なども磨くことができます。(参考文献:田中深雪著「英語リスニングの基礎トレ」)
このような地道な努力を捧げながらも、ギリシャやローマ時代にさかのぼる西洋文明の根源に繋がる英単語の意味を追求し、科学・文化・歴史・思想・生活上の新しい知識を得ることは、我々、東洋人には、無上の喜びをもたらします。
なぜなら、西洋文化の思想は、我々、東洋人の日常のありきたりの思想や生活に、新鮮な刺激と新世界発見の実利をもたらし、我々を、人間的に大きく成長させ、我々の人生を極めて実り豊かにしてくれるからです。
Discover Japan!(日本を発見しよう!) という言葉がありますが、140年以上も前に「咸臨丸」などで欧米に渡航し、見聞を広めた福沢諭吉先生にならい、私たちも
Discover Western Culture!(西洋文化を発見しよう!)