英語能力の高度化(TOEFL)推進と日本文化の維持とは別問題

2013-03-30 15:33:54 | Weblog
英語能力の高度化(TOEFL採用)・国際化推進と、日本文化維持とは別次元の問題

東南アジアを始め、世界各地に向けて、観光旅行・ビジネス・文化交流・留学研修目的など、様々な目的を持って多くの日本人が頻繁に海外に出かけています。
その世界各地での人々との間での交流に欠かせない有用な言語として英語が選ばれていることは誰もが認めていることであり、また様々な現地の土着の言葉に通じることが現実には不可能な今日の状態では、その英語をもって人的交流促進のための重要な道具として利用することは、一般庶民にとってやむを得ない選択である。
しかも、英語は、言語の歴史から見ても、ギリシャやローマ時代以降の人類の主要な歴史を形作ってきた文化や哲学・思想をも受け継いでいるばかりか、様々な科学や産業分野においても世界史に燦然たる輝きを放っている西洋文明を余すところなく今に伝え、語り尽くすことができる重要な言語である。
そこで、この人類全体の共通の宝ともいえる英語を、日本人が大いに学習し高度に使いこなせるレベルに達するならば、異文化を我が国にもたらす英語は、我が国独自の文化や産業・芸術・社会一般の成長・発展のために、むしろ比較対象例・参考資料となるばかりか大いなる刺激ともなり得て、この国の社会・文化的・経済的発展を通して、世界全体の発展と平和に貢献したいと願う国民の真意にも大いに沿うことである。
従って、例えば、TOEFLなどを通じて、この国の若者たちの理数科教育と英語教育に注力することは、むしろこの国の文化的経済的成長を促進する有効な手段として大いに推薦されるべきことである。
従って、TOEFLが米国の機関が用意するテストであるから、これを利用することは売国奴的発想であるという意見は、全く当を得ていない。
例えば、我が国において国際化が最も遅れている科学・産業分野として、医療分野がしばしばやり玉に挙げられてきましたが、最近は、「米国発」の医療水準認定基準としてのJCI認証を取得する病院が、世界中で非常に高く評価され、我が国でも既に数病院が取得し、今後も後に続く病院が次々と出そうな情勢です。
これが良い例であって、世界に模範となるような優れた基準があれば、それを採用するのがむしろ望ましく、その基準が国産であるか米国産であるかといった仕訳で採択の良し悪しを論議するなどは全くの過ちというしかない。
国際化というのは、正に人類の発展に真に有用なものを、国境線を超えた世界という舞台・土俵から選び出し、その恩恵に浴するという対処の仕方・生き方を選ぶ事であって、我が国の企業や機関が創りだした基準や物品等を使うのでなければ、売国奴的であると呼ぶような考え方は、貿易やサービスなどの自由と交流を大幅に促進するTPP加盟への政府の大方針などにも反し、考え方が誤っているばかりか時代錯誤も甚だしい。
小さな島国の国境線内で生きていくことが明らかにできない時代・情況であるからこそ、すべての分野で国際化が進行しているのである。
では、この様に国際化が必須で進行していることが、日本文化の伝統や個性をないがしろにし、破壊していく結果を生じているかと言えば、そういった一面的・悲観的・消極的なものの見方も誤りである。
如何に歴史を誇る日本文化や伝統と言えども、世界という舞台の中で、諸文化と接触し、比較され陶冶され、絶えずより洗練化されていかねば、世界中あらゆるところに旅行し、ビジネスに携わりつつ、より高度なレベルの科学と文化に接し、それらを吸収し親しんだ日本人をすら満足させることはできず、やがては日本国内からさえも忘れられ、見捨てられていくという厳しい現実をしっかりと見つめなければならないでしょう。
この様に、世界中の人々と情報・物が日常的に激しく行きかう時代に於いては、我が国固有の文化や芸術・思想と言えども、世界中の人たちから評価される内容とレベルのものでなければ生き残れないのであって、国境線に戸を立てて異文化の流入を防ぐことなどは一切できない。
従って、英語学習や教育面で米国発のTOEFLを採用して革新を行うことと、真に値打ちのある日本文化が生き残るための条件作りとは、全く異なった次元の問題であって、これらを同一次元でその適否や矛盾を論ずることなどは全く誤っている。
日本文化の維持や洗練化は、国民自身が、その歴史の流れの中で固有の価値を見いだし、必要なものだと感じ、大切に育てていくものであって、国際交流の手段としての英語学習の効率化や洗練化とは全く異なる次元の問題である。

平成25年3月30日
岡村寛三郎(医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」理事長)
電話03-5577-6373 Fax.03-5577-6372 イ・メール:okamura3@oksemi.Co.jp
〒101-0052東京都千代田区神田小川町3丁目8番 神田駿河台ビル8階




米国での医療通訳士

2013-03-29 21:10:04 | Weblog
ニューヨーク在住の看護助手による現地・医療通訳士状況のセミナー

3月29日のすみKanterさんのお話によれば、米国での医療通訳士は、州ごとでの制度内容等の違いはあっても、年間での稼ぎが900万円レベルになるような際立つ高給取もあるなど、医師や看護師などと並び、患者の命を預かる医療チームの重要な一員として、社会的な評価も高い職種として認識されているとのことです。
我が国では、まだまだそういう高い社会的・経済的地位には達していませんが、一歩一歩確実に進んでいる医療の国際化を背景に、卓抜した語学力と医療知識や通訳技能を兼ね備えた専門家という実力が次第に世間に広く認識されるようになると、医療通訳士への評価も自然に高まることになるでしょう。あともう一歩というところでしょうか…
ちなみに、多民族国家の米国では、医療過誤トラブルの一分野として「通訳ミス・トラブル」も意識されていますが、これは、患者の幼い家族や医療知識に疎い友人などの素人ボランテイア通訳者が介在した場合に起こりがちであり、きちんと医療通訳者としての学習・研修・トレーニングを積んだ専門家が介在・通訳した場合には、そういったミスは報告されていません。
逆に、各州での規制のレベルの違いはありますが、専門家である医療通訳士が介在した場合の診療結果の適切さと効率の良さとが広く認識され、ニューヨーク州などでは、英語を母語とはしない、理解しない患者については、病院側で、専門家としての資格を有する有能な医療通訳士をもってサポートすることが、その患者の人権の一種として認識される程に厳しく求められているそうです。
日本の社会状況では、現時点ではそこまでには至っていませんが、警察や裁判所などの司法の場では、刑事訴訟法によって外国人には司法通訳者が付されることが強制されています。このような状況が、患者の生命にかかわる医療の現場にもそう遠くはない将来においても実現されるかもしれません。
平成25年3月29日 金曜日
岡村寛三郎(医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」理事長)
参考≪資料≫「司法通訳」
刑事訴訟法・第175条 国語に通じない者に陳述をさせる場合には、通訳人に通訳をさせなければならない。
法廷通訳人(目)は,憲法及びその他の規定の趣旨に基づき,適正手続の保障の観点から裁判所の選任によって付される者である。その職務は,被告人の訴訟上の行為を言語的に補助することを内容としており,判例は,このような通訳人の実定法上の根拠を法175条に求めている(最判1955年2月15日(刑集9巻2号282頁)。
法廷通訳1961は,被告人の人権を保障し,適正な裁判を保障する上で極めて重要な役割を果たすものである。したがって,その役割は観光案内が中心の旅行ガイド通訳や,発言者の意思を伝達することを目的とする会議の通訳とは異なる叩)。

待望の森孝先生[TMAT理事、徳州会グループ]のご講演、骨子

2013-03-29 10:58:40 | Weblog
森孝先生[TMAT理事、徳州会グループ]のご講演骨子

28日、当アカデミーは、森孝先生[TMAT理事、徳州会グループ]のメディカルツーリズムに関するご講演を実施しました。
お話は多岐にわたり、また40名近い受講生や見学者などからの質問も相次ぎ、予定していた2時間を超える盛況でした。
とりわけ印象深かったのは、これから我が国のメディカルツーリズムは大きく成長するであろうという根拠をいくつも示されたことです。
一つには、世界病院機構であるJCI認証を取得希望の我が国の病院が、国立大学の附属病院なども含めて全国で数十以上にも上り、外国人受け入れに向けての準備が大きく進行している世間情勢があるということです。
第二には、過去においてメディカルツーリズムの成長と興隆で勢いが最も大きかった国において、次第に受け入れ容量を超えて過度になったことからのサービス低下の弊害が生じ、今後の外国人患者の流れは、診断・治療能力が高くて受け入れ容量も大きいばかりか、医療スタッフにおける対患者向けの「もてなし・接遇」のレベルも非常に高い我が国に向かうことになるであろうとの予想や期待が、多くの外国の方々から寄せられていることだそうです。
第三には、隣接の中国やロシアからの訪日を見込めるだけではなく、東南アジア各国からもはたまた中東地域からも、次第に広がりを見せ始めている我が国による(a)医療の国際支援活動や(b)外国各地での病院建設などを通じて、日本の医療水準の高度さや接遇の良さを十分に認識し始めた各国からの訪日をも大いに期待できるというお話でした。

以上の通り、日本最大の病院グループであり、世界第3位の巨大病院グループである徳洲会病院グループにおける海外事業部の最高幹部・森孝先生[TMAT理事、徳州会グループ]のご講演は、メディカルツーリズム成長に対する大きな期待と自信を受講生に抱かせるものでした。
もちろん、メディカルツーリズム成長と医療通訳士の仕事の拡大とは同義です。

平成25年3月29日 金曜日
岡村寛三郎(医療通訳士の学校「東京通訳アカデミー」理事長)
電話03-5577-6373 Fax.03-5577-6372 イ・メール:okamura3@oksemi.co.jp
〒101-0052東京都千代田区神田小川町3丁目8番 神田駿河台ビル8階

Japan Times の記事、我が国の大学入学・卒業にTOEFLが必携化されるべき理由

2013-03-27 02:35:01 | Weblog
Japan Times の記事から
我が国の大学入学と卒業に、TOEFLが必携化されるべき理由
(東京通訳アカデミー関係者からのお便り、ご紹介)

岡村理事長

お世話様です。
常日頃、理事長が提唱されていますSES教育の必要性を後押しするような記事が本日(3月26日)付のThe Japan Times の一面に“TOEFL must be key path into, out of college: Abe” という見出しで載っていましたので、取り急ぎお知らせいたします。

この記事の中で、ある機関の調査で日本の学生の英語力はアジア30カ国の中で、タジキスタンに次いで下から2番目に位置し、テストの平均値では韓国の81に対し、日本は67で、北朝鮮の75よりも劣ると言うことです。

この結果を基に、阿部晋三首相は、日本の学生のTOEFL, TOEIC 及びGREの学習の必要性と、2015年から公務員試験でTOEFL試験を必修にする可能性に言及しています。

私はニュース・スタンドでこの記事を立ち読みしたのですが、詳しい内容につきましては、もしお手元にジャパンタイムズがあればご確認のほどお願いいたします。

取り急ぎご参考までご連絡いたしました。よろしくお願いいたします。

Tuesday, March 26, 2013


「東京通訳アカデミー」の重要なセミナー開催のお知らせ

2013-03-26 13:40:29 | Weblog
「東京通訳アカデミー」の連続する重要なセミナー

28日・・・森孝先生[TMAT理事、徳州会グループ]のセミナー(受講生のみを対象)

29日・・・公開:ニューヨーク在住の「すみKanterさん」によるセミナー
      (1)午後3時半
…主に、医療通訳士に関心のある方向けに、米国での医療現場での情報
(2)午後6時半
…主に、ハイレベルな英語教育を志望する高校生・中学生向けに、
米国の学校教育についての情報

注:29日の公開セミナーについては、申し込み不要
会場:「東京通訳アカデミー」 問い合わせは下記まで
   〒101-0052東京都千代田区神田小川町3丁目8番 神田駿河台ビル8階
   電話03-5577-6373 Fax.03-5577-6372 イ・メール:okamura3@oksemi.co.jp


医療通訳士・有資格者向けの「専攻科コース」設置・開講! 受講生募集

2013-03-25 10:03:26 | Weblog
受講生募集!
「医療通訳士」専攻科(2013年度)
(1)期間   4月~1月(10か月間)  合計10回
(2)受講日  毎月 第1水曜日  但し4月に限り 第2水曜日4月10日
(3)時間   午前10時~午後4時 (昼休み1時間)
(4)受講料  110,000円
(5)振込先  三井住友銀行・神田支店・普通預金
      東京通訳アカデミーCoolWorldExpo 株式会社 No.2918198

(6)学習法 (a)毎回、各診療部門のReading, Hearing
(b)さまざまな病気についての role play
(7)医療映画の一部なども入れて基礎からさらに進んだ医療通訳を学ぶ。
(8)研究項目
第1回 消化器     第2回 呼吸器
第3回 循環器     第4回 代謝・内分泌科
第5回 整形外科    第6回 脳神経科
第7回 泌尿器科    第8回 診療内科
第9回 産婦人科    第10回 小児科

問い合わせ先:東京通訳アカデミー 理事長 岡村寛三郎
〒101-0052東京都千代田区神田小川町3丁目8番神田駿河台ビル8階
電話03-5577-6373 Fax.03-5577-6372 イ・メール:okamura3@oksemi.co.jp

英語力向上に向けて”「英」才”(英語才能)教育=SES

2013-03-23 15:50:48 | Weblog

小6で高校級の英語力も、塾の“「英」才”(=英語才能)開発!教室相次ぐ

2013/3/23 15:06
日本経済新聞 電子版

 小学校での必修化などを受け、学習塾各社が英語教育の新サービスを相次ぎ始める。

………………………………………………………………………………

⇒⇒⇒その究極の例は、「英語で理数科と異文化」を教える学習塾“Science in English School”=SES



「古代への情熱」のシュリーマンに学ぶ最強の英語上達法

2013-03-23 14:10:20 | Weblog
「古代への情熱」シュリーマンに学ぶ

1822年にドイツの小さな村に生まれたハインリッヒ・シュリーマンは、幼少期に聞かされたギリシャ神話に登場する伝説の都市トロイアが実在すると考え、実際にそれを発掘によって実在していたものと証明した。
彼は、若い頃、職を転々としながらも商才を発揮しつつ、トロイ発掘の目標に向け蓄財し、かつ勉学に励み、音読により文章を丸暗記する勉強法で多国語を理解し、ドイツ語のほか、英語、フランス語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語、スウェーデン語、イタリア語、ギリシア語、ラテン語、ロシア語、アラビア語、トルコ語に詳しく、 18ヶ国語を話せたという。
 その彼が自伝「古代への情熱」において特記していることは次のとおりである。
「そこで、私は、異常な熱心さを持って、英語の勉強に専心したが、このときの緊急切迫した境遇から、私はあらゆる言語の習得を容易にする方法を発見した。
即ち、先ず非常に多く音読すること、決して翻訳しないこと、毎日1時間当てること、常に興味ある対象について作文を書くこと、これを教師の指導によって訂正すること、毎日直されたものを暗記して、次の時間に暗唱することである。」

この教えを基に「英語で学べば英語はできる」(西ジェームス著、国際語学社)が提唱されている上達5原則は、次のとおりである。
(1) 日本語に訳さない(英語は英語で理解し、英語で考える習慣を作るため)
(2) 発音記号で読む(カタカナ、ローマ字方式での読みは絶対にやめよう! それは、正に日本語だ。)
(3) できる限り多く聞き、多く読むこと
(4) 外国人と話すとき、手紙を書くときの失敗や間違いを恐れない、恥を恐れない、積極性を持つ
(5) 毎日その努力を続ける
以上


TOEFL TEST iBT必携化時代への最善の近道

2013-03-23 10:16:25 | Weblog
TOEFL TEST iBTが、間もなく大学入試に必携化される時代!
英語学習の革新による大幅な英語力アップがどうしても必要!

「英語で理数科と異文化」を教える学習塾“Science in English School”=SES
だけが採用している“Listening First”方式の採用を!

(1) 出典「今日からはじめるTOEFL TEST総合対策」、畑中泰道著・新星出版社
著者によれば、序文において、この本は「近い将来、米国などの大学や大学院などに留学したいと考えている人たちのために」編集されたものと紹介されています。
ところが、下記のニュースによれば、日本の大学への入学においてすら、TOEFL TEST iBTが間もなく必携化されようとしています。
ということは、高校生・中学生の早い段階から、この試験の形式やレベルに沿う準備と訓練をしておいた方が良いということになります。大学生になってからの留学準備では遅すぎるということになります。

(2) ちなみに、TOEFL TEST iBTの特徴は、今までに生徒・学生の皆さんが受けてきた英語の試験とは随分と異なるものになっているということが強く指摘されています。
第一に、Structure(文法や語法)を問うセクションがなくなり、「話す」ことのセクションが加わっています。
第二に、()話すことと()書くこととが、かなり重視されているばかりか、「読むこと・聞くこと・話すこと・書くこと」4技能を同時に求める統合型の問題も出題されていま
す。
第三に、出題と回答のすべてがインターネットを経由してコンピューターで行われ、一日約4時間の試験時間となっています。

(3) Reading セクションにおいては、読み慣れていないハイレベルな内容と長文を、短時間で読み・理解していかなければ、多様な設問に的確に答えられません。
生徒たちの多くが、英語学習において、今までは英文を一旦は日本語に翻訳し、そして漸く理解するという遠回りな作業を経ていたでしょうが、この翻訳方式では全く通用しません。
上記の著者は、P.80において、読解の時間短縮法として、単語単位ではなく「節ないしは文章」単位での理解への転換を推奨しておられますが、これでもなおかつ追いつかないでしょう。究極的には、“Listening First”方式の採用しかありません。
⇒⇒⇒日本語への翻訳をしないで、英文をそのまま英語で理解していく”Listening First”(=「兵庫県の木村肇介先生が開発された方式」)の学習法を習得し、無駄な作業や時間を完全に排除しましょう。

(4) そもそも、リスニング・セクションにおいては、日本語への翻訳時にしばしば採用される「返り読み」などといった手法は全く採用できません。
話される語順通りに理解していかなければなりません。
ここでは、Reading 問題を解くとき以上に、日本語への翻訳などといった手間を取って回答する時間などはありません。
ひたすら、英文を聴いたままで理解していく訓練を積み重ねる“Listening First”メソッドに日頃から慣れておきましょう。


平成25年3月23日 土曜日
「英語で理数科と異文化」を教える学習塾“Science in English School”=SES
医療通訳士&スポ―ツ通訳士の学校「東京通訳アカデミー」
岡村ゼミナール(株) 代表取締役 会長 岡村寛三郎


TOEFL、理数系テーマの出題内容の概観

2013-03-22 09:11:05 | Weblog
TOEFLでの50%の出題分野
「理数科」系の特色
(出典「今日からはじめるTOEFL TEST総合対策」、畑中泰道著・新星出版社)

外国人学生にとって最も難しい試験と言われる“TOEFL TEST iBT”で出題されるのは、次の4分野=①人文科学、②生命科学、③自然科学、④社会科学。
ここでは、理数系学科のみに付き(簡単に)紹介します。文科系学科についての詳細などは、上記の著書をご覧ください。

(1) 生命科学系テーマ
生命科学系のテーマでは、大きく2つに分けて考えることができます。
()一つは生物学系、()もう一つは医学・医療系です。
()先ずは生物学系テーマから解説しましょう。
生物学の対象は、細胞や遺伝子、分子のレベルから生物の機能・行動、更には種の分類や生態学的なものまで広がっており、研究の方法も分子生物学、動物行動学、生物分類学など多岐にわたります。更に、バイオテクノロジーなどの応用分野も含まれます。
内容面では基本事項の解説が多くなりますが、生物学の発展に貢献した一人の科学者に焦点を当てて説明したり、ある分野の発展史を解説したりする文章も考えられます。
最先端の知見や技術を説明するものもあるでしょう。(中略)
()生命科学系のもう一つのテーマは、医学・医療系です。可なり幅の広いテーマで、基礎医学研究に関する解説や医学の歴史から、医療倫理などにまで及んでいます。また、人体の働きに関する解説などもここに含めて考えて良いでしょう。(中略)
医学用語は難解なものも多いのですが、これらは定義が与えられるか文脈から判断できるものがほとんどで、取り立てて覚えておく必要はありません。
例えば、cardiogram(心電図)という用語があります。解説文では、たいていelectronically recording the working of the heartといった説明・言い換えが続くので心配はありません。ただし、cardi-が、心臓を意味する語根であることを覚えておいても損はないでしょう。
むしろ、こうした説明を専門用語と結び付けて理解できる力が要求されていると考えてください。これは、学術英文読解の基本技です。

(2)自然科学系テーマ
ここでは、()物理学、()化学、()天文学、()数学などが中心となり、その他、()これらに明確には分類しにくいポピュラー・サイエンス的な内容のものがあります。
()例えば、物理学を例に取れば、「素粒子とは何か」や、相対性理論の概略などを説明したり、時間の概念について歴史的に概観したり、ニュートンの業績を説明したりと言ったものが考えられます。(中略)
()次に、ポピュラー・サイエンス的なものを挙げれば、例えば「宇宙カレンダー」は、ビッグバンから現在までの150億年を1年に短縮して表現するものですが、そこで取り上げられる具体的な出来事は、天の川銀河の誕生や地球の形成など天文学に関するものから、生命の誕生、恐竜の時代や人類の誕生の様に生物学の領域に属するもの、石器や火の使用など文明史に関するもの、更には記録のある歴史など、複数の分野にまたがっています。
以上