いつの時代の帯なのか、物心ついたころから我が家あった。
母に聞いた話では「祖母の物」と言っていたので、
おそらく大正時代と思われる。
総刺繍のどうのこうのという類の物ではない。
簡素な御祝い着の「よそ行き」帯。どこの家にも、こんな帯が1、2本ある筈。
今締めるにはいかにも時代がかっているので、タペストリーや
クッションにする人が多い。
実家の箪笥の整理に今年も行けなかった。
母の箪笥、祖母の箪笥、私の物も少しある。
開けるのが怖い・・・。
何処かで割り切って処分するしかないのだが・・・、
きものには物語がある。
たとう紙を開くと、持ち主の、その女性の生きた軌跡までが醸し出される。
だから「では、はい!」とはいかないのです。
困っています。
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