森林インストラクターの仲間たちと別れた後
ひとり、光市の峨眉山に向かいました!
以前より花を見たかったモクゲンジの開花時期が
ドンピシャのはずだったから。
象鼻ヶ岬
暑い・・危険な暑さ (;´Д`);
モクゲンジはもっとも花を見るのが難しい樹種のひとつ
例年だと七夕前後に満開を迎えるのですが
花が見られるのは、わずか1週間 (;´Д`);
しかも、生えているのは危険極まりない
海岸林の断崖絶壁ですから
いくらたくさん生えていたって船か何かで海上からでないと
なかなか確認すらできません。
そんな希少樹が峨眉山でも見られると教えていただいてから
何年が経っただろう・・
せっかく出てきたのだから
このチャンスを生かさない手はありませんよね。
(※しかしながら、相当危険です)
峨眉山樹林は暖地性木本に覆われた国指定天然記念物。
樹林内は昼間でも真っ暗 ( ゚Д゚);
薄暗いってレベルじゃありません。。
ほとんど林床に日が差し込まないので
林床植物の種類は少ないですが
そんな環境に適応した珍しい植物も見られますよ。
普賢寺Pからや、象鼻ヶ岬から樹林に入るルートは分かりやすいですが
この度教えていただいていたルートは・・
どこが入り口なのやら分からん (;´Д`);
フィッシングパークの方に事情を説明したところ
入り口を教えて下さいまして!
でもとにかく危険であること
スズメバチが多いとのこと・・
(確かに冷や冷やさせられました;)
ここから樹林に入っていく!
写真だからここなのねって分かりますが
実際にその場にいると、まさかここ?状態です。
しばらく峨眉山を登って、途中から断崖絶壁を下っていきます。
とんでもない急傾斜ですが、ロープが張られていて助かった (;´Д`);
植物が茂っている分、恐怖心は薄れますが
右左がストーンと切れています。
落ちたら助からないなあ。
暑さで意識がもうろうとなりそうになりながら
こんなの屁でもないゼと自分に言い聞かせつつ
これを降りたら、いよいよモクゲンジとご対面!
のはず・・
あれ??
無いやん!?
手持ちの水分が少なくなってきて焦りながらも
とにかく断崖絶壁を見上げて、目を凝らして探しました。
そして!
遥か頭上にあった!たったのひと房だけど ( ゚Д゚)!
私のカメラでは思いっきりズームしてもこれが精一杯だから
パソコンの力を借りて(笑)。
モクゲンジです!!
本種は峨眉山からも近い牛島で初めて発見されました。
牛島では現在約3500株が生育していると言われていますが
やはり断崖絶壁に生えるので海上からしか確認できません。
そんな植物ですから、ひと房見られただけでも幸せでした。
たくさんあったはずなのだけど
今年は何の植物でも開花が早いから
きっとモクゲンジも早々と終わってしまったのでしょうね。
どんぴしゃで休日と重なるかは微妙ですが
また機会があれば訪ねたいと思います。
この後も時間と体力が許す限り峨眉山中を探し回りましたが
結局このひと房しか見当たりませんでした。
ちなみにモクゲンジは準絶滅危惧種に指定されています。
分布は本州の日本海側、朝鮮半島、中国ですが
古い時代に中国から渡来した植物とする説もあります。
その辺りはまだはっきりとは分かっていません。