私が尊敬して止まない走友、前田良伸さんが、去る9月3日(日)の佐渡トライアスロンBタイプ(スイム2キロ、バイク105キロ、ラン20キロ)を見事に完走されました。前田さんは、知る人ぞ知る闘魂あふれる「義足のトライアスリート」です。28歳のときに事故で右膝下を切断されましたが、53歳のときにたまたまテレビで観たトライスロン中継に嵌り、持ち前の「負けじ魂」で、トライアスロンへの挑戦を決意されたそうです。以来、70歳を越えた今日でも、毎年元気に多くのトライアスロン、マラソンのレースに参加されています。
[写真:2007佐渡トライアスロン大会で、バイク激走中の前田さん]
以下、前田さんの2007佐渡トライアスロン完走日記(抜粋)です。
8月30日(木)06時30分、佐渡へ向け四日市の自宅を出発、親子4人(2人は犬です)高速を通り12時40分直江津着、フェリーで13:40-16:20小木着、車なので途中真野温泉でゆっくりして、夕刻相川の「お世話になる山本さん宅」へ到着。
8月31日(金)半そでは寒いぐらいの天候。13時からの受付済ます。夜は近所の皆さんと楽しいバーべキュー、毎年有難う、感謝、感謝。
9月1日(土)レース前日。午前中、海でスイム約500メーター、バイク12キロ、ラン2キロ。午後から新穂潟上温泉でゆっくり。
9月2日(日)レース当日。4時に起き、犬と散歩のあと会場へ。Bタイプのスタートは07時、後ろからゆっくり。遠浅なので私が泳ぎはじめる時には皆さん20‐30メーター先を泳いでる。自分で「これからスタート」と言いながら泳ぎ、700メーター・ブイの手前でどうにか追いつく。スイムゴールしたら浜で山本さん親子(奥さん、中3の元君)が義足を持って待っていてくれる。バイクの所まで行き、義足をバイク用に付け替えバイクスタート。皆にどんどん抜かれる。大丈夫と思いパツドなしで乗ったので尻が60キロぐらいから痛くて大変、我慢しながらどうにかゴール。今度は、ラン用の義足と付け替え、エイド以外は休まずマイペースで走る。ゴールは、花束もらい、山本さんの奥さん、元くん、家内の4人と手をつないでもう最高、完走タイムは昨年より17分短縮! 皆さん有難う。今年は曇りでたまに薄日も射し、バイクでは雨もパラパラ、私には走り良い1日でした。夜は又、皆さんと楽しく晩くまで「完走の余韻」を楽しみました。
9月3日(月)午前閉会式、表彰式。午後から山本さんご夫婦と4人で畑野温泉へ、ゆっくり休養。
9月4日(火)小木10:20-13:00直江津着、四日市19時30分頃、無事帰宅。今年も佐渡の皆さんに沢山お世話になりました、心から、本当に有難う!
以下、大会公式記録です。
[公式記録] 3531 前田 良伸 71 男 三重県
- トータルタイム 8:22:23
- 総合順位 599(完走670)
- 男子順位 507(完走555)
- 70以上男子順位 7(完走 11)
- スイムタイム 0:51:04 スイム順 453
- バイクタイム 5:02:06 バイク順 613
- バイク終了タイム 5:53:10 バイク終了順 602
- ランタイム 2:29:13 ラン順 570
私が初めて前田さんにお会いしたのは、2004年10月、ハワイのアイアンマン世界選手権大会です。この大会で、前田さんは、バイク100キロ地点の長い下り坂で転倒され、肋骨、鎖骨骨折と顔面擦過傷の重傷を負われ、即救急車でハワイの病院に入院となりました。にもかかわらず、わずか2日後にはコナ空港に、痛々しいながらも元気な姿を見せ、「さすがは鉄人」と、みんなを驚かせたものです。
[写真:2004年10月、痛々しい顔ながらも元気な前田さん、お隣は心配そうな奥様]
その後、2005年春には、ユニシス山中湖マラソンにも参加され、夕食後の懇親会では、前田さんのこれまでのご経験談に大いに盛り上がりました。 残念ながら、今年の秋の山中湖には所用でご参加戴けませんが、「皆さんにくれぐれも宜しく!」とのことです。みんなで、前田さんの今後ますますのご活躍を期待しましょう。
[写真:2005年4月、山中湖マラソンに参加、愛車をバックに記念撮影]
(注)文中に、前田良伸氏の個人情報に関する記述が含まれていますが、この掲載にあたっては、事前に前田氏のご承認を戴いております。