ここ能登半島の最北端、珠洲市の暑い夏は、毎年「トライアスロン珠洲大会」で終わりを告げます。
そして今年も 8月23日(日)、1,000名を超すトライスリートが珠洲市に集結、その中にTSさんと私の姿が有りました。TSさんは、実質的にトライアスロンのデビュー戦、そして私はなんと5年ぶりの参戦です。
早朝7時、号砲一発ウェイブ1の100名が一斉に海に飛び出します。速い!あっという間に300M沖合いのオレンジ色のブイに迫ります。
TSさんと私は、かなり遅い第4ウェイブ7時15分のスタート、想定通りTSさんは一気に飛び出し、私一人が取り残されバシャバシャと波間に漂います。何がなんだかわからないうちに、早くも第5ウェイブの人たちに追い抜かれ、また一人ぼっち、日本海の荒波に身を委ねる以外何も出来ません。スイムグラスは曇ってしまい方向も定かでは無く、心細い スイム2.5キロ の幕開けです。あんなに練習したのにね~(笑)。
それでも練習は裏切らず、ついにスイムのフィニッシュです。タイムは想定を10分上回る1時間9分台、よろよろとバイクトランジッションに向かいます。案の定、残っているバイクは数えるほどしかなく、見つけるのは簡単です(笑)。もちろん、TSさんの影も形も有りません。
バイクはアップダウンのきつい 50キロ周回コースを2周、マラソンと同様前半をぐっと押さえて様子見です。
エイドステーション毎に愛想を振りまきせっせと飲み食い、2時間35分ほどで一周を終わりましたが、もちろんTSさんの後姿は見えません。そして2周目、徐々にペースを上げ、エイドステーションにも寄らずに順調に距離を稼ぎます。
そして70キロ地点、ついに「木の浦」の急坂を喘ぎながら登るTSさんの後姿が見え隠れし始めたのです(スイム2.5キロの10分遅れを取り戻すのに、バイクで70キロを要したと言うこと!)。こうなれば勇気百倍、アドレナリン噴出、一気にTSさんを追い抜き、急坂を利用しその差を広げます。急激なペースアップに、両脚の大腿4頭筋が悲鳴を上げ続けますが、ここでペースを緩める訳には行きません。そして想定通り5時間以内のバイクフィニッシュ、10分以上の余裕を持ってランへ移ります。
こうなればしめたもので、磨き上げた 沈鱈走 の出番です。ほとんどのランナーが、炎天下を歩くようなスピードで進む中、私一人が着実に前進するこの快感♪
余りの暑さに脳天が痺れますが、エイドステーションごとに水を被りながら、ただひたすら耐える ラン23.3キロ です。折り返してもTSさんとはすれ違いません。どうしたのかな~?
ランフィニッシュ直前の1キロは至福の時間です。もう急ぐ必要はまったく有りません。ゆっくりと、長く楽しかった一日を惜しみ、有終の美を飾るのみです。
あれ、フィニッシュ500M前あたりでTSさんが手を振っているでは有りませんか?一瞬「どこかで抜かれたかな?」と思いましたがそんな筈は有りませんよね(笑)。どうやら、途中リタイアの様子、ほろ苦い珠洲デビュー戦となったようです。果たしてTSさんに何が起こったのか、この辺りの事情は改めてTSさんのレポートを待ちましょう!
そして、これまた想定通り、2時間40分以内のランフィニッシュ、嬉しさと一緒に、「もう終わってしまった!」と言う寂しさの入り混じった不思議な気分に浸ります。
振り返ってみれば、スイムで10分余り速かった以外は、先日の 仮想実況放送 の予想タイム通りの結果、5年ぶりのトライアスロン復活は、極めて満足すべき結果となりました♪
以下、正式タイムと仮想実況放送予想タイムです。
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正式タイム 予想タイム 差
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スイム 1:09:36 1:20:00 △ 10:24
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バイク 4:57:59 5:00:00 △ 2:01
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ラン 2:39:15 2:39:59 △ 0:44
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トータル 8:46:50 8:59:59 △ 13:09
と言うことで、今年の「珠洲の熱い夏」は、興奮のうちに終わりを告げたのです。今大会の正式タイムは、こちら。
それにしても仮想実況の予想タイムとほぼ一緒というのはすごいですね。
日頃の練習でも常にレースをイメージしているんでしょうか。まさに「思考は現実化する」ですね~。
渋谷さんに何が起こったのか気になっています。早くレポート読みたいな。
仮想実況中継もかなり面白かったけれど、本番の中継はさらに手に取るように状況がわかり、ワクワクドキドキしながら読みました。練習は裏切らないのですね~。次はついにハワイですな。さらに楽しいレースになることでしょう 次はTSさんのレポートも読まなくっちゃ~
お二人とも、ゆっくり体を休めてくださいね
TSさんも惜しかったですね。来年頑張ってください。