KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

大協ステゴサウルス×トリケラトプス

2011年10月24日 | 当時物ソフビ

大人になってからいくらいろんなソフビを手にして、それが自分の嗜好にどストライクな
ソフビでも、子ども時代にTVで観て、あの怪獣のソフビが発売されたらいいな、と思ってた
ソフビが現代になって発売されても、また造形が素晴らしいソフビでも、
どうしても、どこまでも埋まらない溝というものがある。

それは子ども当時に親や親せき、または知人などに怪獣ソフビを買ってもらった思い出、
その時の感動です。これはひな鳥が機関車のおもちゃを追い廻す記憶の刷り込みみたいな
ものなので仕方のないことです。この幼児期初期の感動を埋めるために自分たちソフビファン
はいろんな当時物のソフビをビンテージで買ったり、または現行品で自分の好みにあうものを
買っているようなところもあります。

でも実際、当時物ソフビの場合は子ども当時に今、各マニアが棚に並べているような状態で
当時持ってたものの、引っ越しやら成長時の手放し(これは親が関与している場合が多い)
など、なんらかの形で手放したので、後年思い入れがわいてまた集め直している
ヒトというのは実はそう多くはないと思う。
やはり当時その商品を買ってもらえなかったり、カタログや雑誌の広告
などに掲載されていて存在は知っていたものの、自分の廻りで売ってない商品だったとか、
幼児期のリベンジ的な意味合いで特定のアイテムを探している人がほとんどではないか。

今回載せた大協のステゴザウルスはタコが当時同型のを持っていて、
壊れて処分したのと同じアイテム。自分にとってすごく執着の強かったアイテムだったりする。
別にこのステゴザウルスの存在自体はレアと言うのでもないし、ステゴザウルス!というだけで
別に製品として造形が優れているわけでもないし、凄いアイテムでもなんでもない。
ただ自分には強烈な思い入れのあるスネオ口の赤いステゴなのだ。

地震と原発事故があって、日本中ゴタゴタしてるときに、つねひごろ能天気なタコも
ブログなんぞのんきに更新してる場合じゃないんじゃないか?と思い、このタコブログも
ちょっと停めていた時期があったんですが、ソフビ関係で懇意にしてくれている人が
「生きてるの?」と連絡してきて、ステゴザウルスを見かけたので要る?と声をかけてくれて、
手に入ったアイテム。ソフビのセカイにまた呼び戻してくれた(といっても
その間もいろいろ現行品のインディーズソフビは買っていたので大げさかもしれないが)
のが、子どもの時に破損して泣く泣く処分したステゴザウルスだったのは何かの因縁めいた
ものを感じたりなんかするわけDeath。でも生存確認とともに幼児期に失ったソフビが
来るってのもなんかキテるね。
タコペッティ DEATH AND REVERSE.

背中の鳥盤類特有の板の部分が折れやすいんですよ。と、いっても子どもの扱いなので
大人になったら引っ張ったり、折ったりしないので、今、手にしてもそんなにヤワに
壊れるわけでもないですけどね。しかし柔らかいな~、このステゴは。

こんな感じで一緒に持っていたトリケラトプスとよく遊んでいました。
「怪獣王子」というピープロのTV特撮番組で、トリケラトプスとステゴザウルスが戦う回があって
(実は「怪獣怪人大百科」にそう書いてあっただけで、怪獣王子はタコは映像としては
一回も見ていない。タコ的には数少ない、今でもまったく未視聴の特撮作品です。
ソフトを観るしか方法のない作品というせいもあるんですが、
わざと先の楽しみ用に情報を空白にしている作品のようなところもありますが。。。)
その怪獣王子の見ても居ない回に想像をめぐらせながら、よくこの2匹を戦わせて遊んで
いたものです。

恐竜ソフビはソフビ遊びの中でいろんな怪獣に変身するものですね。
三浦トーイのゴルゴジラやぺギャオスも子どもたちはいろんな怪獣ということにして
遊んだのではないでしょうか。といってもそのたとえられている怪獣そのものには
どんなに脳内補完しまくってもならないので、だんだん飽きられて粗雑な扱いを受ける。。。
パチ怪獣の末路というのはモノガナしいものでありんす。

大協のスコロザウルス。これは後年入手したものですが、味がありますね。出来がいい
ソフビでもなんでもないのですが、荒々しい造形が地に足のついた存在感をアピールして
おります。タコはこのスコロザウルスが袋入りで80年代はいるくらいまでおもちゃの刀とか
サッカーボールなんかといっしょに軒先にぶるさがっていたおもちゃ屋の風景を、この
スコロザウルスを手にすると思いだします。恐竜のソフビなんていうとウルトラ怪獣のソフビ
などは80年代に入ったくらいですでにビンテージ価値が出てくる中、あいかわらずマニアの
間でも放置プレーな存在でしたからね。

右は三浦トーイのステゴザウルス。
足裏にぺギャオスやゴルゴジラと一緒のさざ波模様のディティールが入っているから
間違いないでしょう。
垂れ目のパチ翼竜・ラードンに顔が似ているので多分同じ原型師さんの仕事でしょう。
さらに同じスタンダードサイズのトリケランにも目が似ています。
後年、子どもの時に壊れて失ったステゴを探しに下北のアンティークショップを漂ったさい、
この三浦ステゴに出会ったのですが、どうも幼児期の記憶と顔の感じが違う。もっと鳥の
ようにカーブの着いたクチバシみたいな口だったな、だいたい色が違うと思って、
その時は買わなかったのだけど
今度はこの当時見送った三浦のステゴも気になる存在になったりするから人間おかしな
ものです。この三浦ステゴは何年か前、たまたま高円寺の一番星さんに遊びにいった時に
見つけて買ったものです。

この三浦のステゴはマルサンのステゴザウルスを見て作ったんではないかと思い
ます。なんとなく全体のプロポーションや表面の仕上げが似ているので。成形色もグリーンで
マルサンのに似ていますね。でも顔はマルサンのよりこっちの方が好きかな、なにか
たよりない感じがミリキ。パチのミリキはえもいえぬ「なさけなさ」だと思いマス・

大協のアロザウルスと。以前復刻堂さんのケラトザウルスの記事だったかな?でも
書いたけど、アロザウルスはこのキューピーみたいな掌が適当な解釈でまた味になって
いますね。当時はアロザウルスもティラノザウルスも全然見かけなかった(というか
当時は赤子に近かったので購買してくれた父や親せきのヒトが見つけられなかったということ)。
それはきっと強そうな肉食恐竜から先に売れていたからなんじゃないかと思います。

こういう2ショットはなかなか子ども時代では再現できなかったんじゃないかな。
こんな写真を撮っている時に思うのは、
やはりソフビ集めは幼児期の「手にできなかった」トラウマ補完だと思いますね。

 30年ぶりにタコの手元で怪獣王子(観ていない)のステゴザウルス対トリケラトプスの戦闘
再現!!ほとんど自分語りみたいな話ですけど、ソフビ集めの根幹にはこういう思い入れ
こそがあって成立するものではないか、と最近いろんなものを手にする機会があっての上で
なおさら強く実感するところとなっているわけDEATH。

しかし最低でも10年くらいせっせと収集していたら、ある程度ほしいものは何か縁があって
舞い込んでくるものではないかと思うんですが、マルブルの珍色とか世に現存数が圧倒的に
少なく高価なものでもないかぎり、ある程度世の中に出回ったソフビなら、こまめに探していれば
いつかは見つかるもの。
逆にマニアというものはちょいと頭のイカれているところがあって、
ある程度充足してさえ、よせばいいのに、さらに難易度の高いけもの道に足を踏み入れる性分
だったりします。でも自分の収集指標でないところに踏み込み集めたものは何か結局自分の物
にはなりえないんですよね、どこまでも。

そうそう、最近は大きな災害が相次いだため、いつまでもなんでも持っていられるものでもない、
漫然と集め続けられるものでもない、と今後災禍が発生した場合の可能性を模索したうえで、
過去はいろんなジャンルにまたがってモノを集めてきたマニア気質のヒトも、
徐々に自分もコレクション指標を定めつつある、との話を大手古物チェーンの方と
雑談したおりにうかがったことがあります。
でも、たぶんその方が骨太で充実したコレクションとなることでしょう。いろんな意味でこの
地震と原発事故はコレクターのヒトにもいろんなことを考えさせる契機にはなったようです。

でもこの大協のステゴを今回知人の協力があって手にできたときに強く思ったんですが、
「ソフビ収集の影には自分のRoots of Colectionとでも呼べるソフビありということです、

個人がほんとうに思い入れを持ってあつかえるソフビというのは、実は数も限られた
ものなのではないか?ということです。ソフビというのはやはり子供時分に遊んだ原体験が
強力に根ざしており、その後の収集時に根っこの部分にどっかり座ったアイテムが
個人個人でかならず何個かはあるものだと思います。で、しかもそれは当然ながら珍しかったり
プレ値のあるものではなかったりします。

今手元にない「それ」を探求しているのか、はたまた当時から「それ」を持ち続けて
いるのか、もヒトそれぞれというところですが、自分がソフビ集めをスタートした時の原点となった
ソフビを振り返ってみるというのも自分の現在のコレクションの指標をしっかり定めるという
意味でもとても興味深く、それがはっきりしたところで、きっとココロのヒダというか、
ソフビがほしいという深層の部分にはたらきかけるアイテムを探り当てられるのではないか、
と思いマス。元々、自分はいったいソフビの何を集めたかったのか?と。
ソフビ集めはビンテージ、現行品問わず、いわば記憶の怪獣と自分とを巡る、
心の旅ともいえるものですから、自分の道筋を決めたソフビというものが必ずあるはずです。

つ【要塞警察(ジョン・カーペンター監督)/メインテーマ】
http://www.youtube.com/watch?v=RGME6jCwqw0&feature=related

つ【要塞警察/頼んだアイスクリームが違う!】
これもテレ東で観た時にトラウマに。
頼んだストロベリーツイストがバニラツイストだったなんてどうでもいいだろ超凶悪犯罪地区で。
「追想」か「要塞警察」かってくらいヤなシーン。
http://www.youtube.com/watch?v=TWPRgCWQvLg&feature=related

つ【要塞警察/ジュリーのテーマ】
夕方どこかからとぼとぼ帰る時の気分をもっとも表現したBGMと言われる。
誰が言ったかは謎デスガ
http://www.youtube.com/watch?v=S1CL09B7Rg0&feature=related

 

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12 コメント

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Unknown (タマロ)
2011-10-25 14:00:41
大協の恐竜シリーズとは素晴らしいコレクションですね!!
30年の時を経て自分の手元またステゴザウルスが戻ってくる…こういう感動があるとコレクターやっていて良かったと思いますよね。
これこそまさにコレクター冥利につきるというものです。
>難易度の高いけもの道に足を踏み入れる…
一定量コレクションしてくると理性がきかなくなりどんどん深みにはまっていきますよね。
コレクターの人はジャンルを問わず病的なほど偏屈というか頑固な人が多い。
そうでなくてはコレクターなんて出来ないですよね。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2011-10-25 21:08:29
>タマロさん
その頑固な人たちがさすがに今回の地震には目が
覚めたみたいなんですけど、モノが落下したり
したので防備を固めるんじゃということになり
コレクションルームの強化をしたりしたという
話もあります。凄いですね。でも説教みたいに
なるけど、大協なんかはダラダラ集めてたら
そんなに大枚はたかないでも自然に何年か
したらそろってきたので(数が少なくないという
のも実際ですが)まったり集めるほうがバイアスに
まみれてなくて手元でも楽しめる度合いが高くなる
んじゃないかという気もするんですよね。
自分もそういうジャンルを探しているというのは
あります。たとえば当時物のパチ怪獣などは
実はそんなに裾野が広くないですよね、
ある程度集めるとそんなに対象となる
ソフビが多くはないということに、
コレクターのヒトは強く実感するはずです。
で、無理やりに範囲を広げると修羅の道を
歩みだす、と。

しかしコレクターというのはこんな分野まで
けもの道に踏み込まないでもいいだろうという
ようなセカイをとかく見つけたがりますよね。
自分もそうですが、業のようなものすら感じます。
エンマンの記事でバックに映ってるのは何?と
質問いただいた、犬のおしゃぶり専門で
やってるコレクターとかも居るのかなあ。

ソフビ友達の働きかけのおかげで、
子どものころ持っていたステゴにこのたび
再会したら、少し憑き物が落ちた気がしました
(微笑) いいタイミングで自分のところに
やってきたなと思います。
返信する
Unknown (タマロ)
2011-10-26 00:35:38
管理人さんもかなりの修羅の道を歩んでいるのではないですか!!
あんな良い犬のおもちゃに目が止まるのなんて管理人さんとコスモナイトの依田さんぐらいですよ!!
返信する
Unknown (タコペッティ)
2011-10-26 11:30:17
>良い犬のおもちゃ
前に実際にあった出来事で笑ったんですけど、
普通のコレクターさんも全く関心は示さないであろう
ある超地味なユルいおもちゃがあって、
そのお店がきょう売ると告知を出したんですが、
(いろいろ売るうちの一個としてページの
はしっこに何個かちょびっと載ってた)
自分も気になって当日見に行ったら
何か見覚えのあるヒトが見に来てたん
ですが、Yodaさん。2人とも誰が店に来たと思えば、とたいへん受けました。

でも現場ではほしいアイテムが
別にかちあってなかったので
その場はよかったんですが狭いジャンルですよね、
実質2人のセカイなわけです。ほんとにニッチ分野だと
そんなに収集者はいないものですね。
犬のおしゃぶりでコレクター垂涎のアイテムとか
あったらちょっとおかしいですが。
返信する
Unknown (タマロ)
2011-11-30 01:05:19
話が変わるのですが以前から思っていたのですがこのスコロサウルスてかなり珍しいですよね!!
まったく見かけた事がないので…一度現物見てみたいです。
大協の黄色成型のサイケな感じがすごい好きなんですよね。
返信する
Unknown (タマロ)
2011-12-19 05:38:50
ご無沙汰です。
管理人さんに質問なのですがこのステゴザウルスはスタンダードサイズですか?
返信する
Unknown (タコペッティ)
2011-12-28 23:25:00
>タマロさん
お返事おそくなりましたが
大協ステゴはスタンダードです。
でも4足怪獣としてはマルブルモノよりも
若干大ぶりサイズで見栄えしますよ。
返信する
Unknown (タマロ)
2011-12-29 17:07:50
お返事ありがとうございます!
これでスタンダードだとしたら大サイズのステゴはいったいどのくらいの大きさなんですかね。
知人に大協のステゴ、チラノ、トリケラは足の裏にマークが無いらしいと聞いたのですがどうなのですか?
返信する
Unknown (タマロ)
2012-08-23 22:59:21
どうもです。
このスコロザウルスの成型色は黄色ですか?

返信する
Unknown ()
2012-08-23 23:06:57
(ボソッ)
夏みかんの色。アロザウルスやジアトリマと同じ。
たぶんコスト対策でこのあたりのは一緒の缶で成形。

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