8月の終わり、けだるい夕刻のアキバを漂う
どうにかこうにか、涼しくなってきましたね。
残暑の熱気たゆたう中続く金曜夜の夜宴
アキバ駅前の夜景に浮かび上がるロボットレストランの機械女体。
パワーローダーとリプリーが合体!風味。
バックのネオンがボトムズのエンディングみたいッス。
原宿TOKYOsTOKYOで開催中のイベント「円谷クリエイティブジャム」に行く。
開場30分前くらいに行ったが結構な行列。
ワンフェスでも出くわさなかった知人に会えて旧交を温める。
ガヤガヤザワザワ、ごったがえす会場。
限定品もおなじみのウルトラのキャラクターをオリジナルソフビの目線から
ひねったひと味スパイスを加えた商品を販売。
ナメゴン1期の復刻は当時ものを正確にスキャンしたらしい。
マルサンオリジナルの特大ゴスラ復刻、怪獣少女さんの石川賢版ウルトラマンタロウ
DAICON FILM版の若き日の庵野監督が変身する帰ってきたウルトラマン
などマニアックな支店から生まれたアイテムが売り場に並んでおり、開場と同時に
入ってきたお客が自分の趣味でアイテムを選んでいた。
中野ブロードウェイで怪獣ソフビキングダムのLEOくんにばったり出会い、
Aライセンスでバナジューを飲みながら、2時間強ぐらいか
ソフビ関係の話やおもちゃの話などする。
自分の面白いと思うものについて趣味人らしく話せるひととき濃度の濃い時間を
過ごせた。LEOくんのART目線のおもちゃ分析はハイブロー、いやご機嫌にローブローで
刺激的だった。どうもありがとうLEOくん。
9月1日で東京タワーの名物展示、蝋人形館がCLOSEすると聞いていたが
8月はコミケや仕事、その間に夏バテ期間がありなかなか足が向かなかった。
その後もやきもきしながらニュースサイトなどで記事を見かける日々を過ごして
いたのだが、ようやくこの週末の夜、都合がつき東京タワーに滑り込む。
蝋人形館というと昭和の頃は「逆さ吊り」とか「打首獄門」とかの日本古来の
刑罰風景とか海外のホラーキャラクター、歴史上の刃傷沙汰風景とかもっと
見世物小屋チックでモンドな蝋人形が並んでおり、子供たちの間では「東京タワー
にはものすごく恐ろしい人形の家がある」などとイメージングされていたものだ。
昭和の頃、校外見学で東京タワーに行った時に入った蝋人形館の展示内容には
少なからずトラウマになったものだ。
しかし近年の蝋人形館というと、集客面で空気を読んでいるようで、
ここに挙げている写真のように芸能人のそっくり人形や著名なミュージシャンなど、楽しく見れる芸能人と歴史上の偉人のそっくり人形の館として展示コンセプトを変えており
昔ながらの湿気と生臭そうな人形たちの
集う暗黒の魔窟のようなイメージはとっくに払拭されている。
それも時の流れのなせるワザというところだろうか。。。
それでも会場内に足を踏み入れると映画「ブレードランナー」に登場する
レプリカント製造人、セバスチャンのアパートに踏み込んだような、
蝋人形たちの息遣いとささやきが聴こえてくるようだった。
人形たちは昭和から平成をこの東京タワーというモニュメント建造物の中で
物言わず、静かに息づいてきたのだ。
恐怖の宇宙飛行士ヤマシロじゃない毛利さんと向井さん。
有名人の蝋人形で最新はこのヒトたちだったと思う。
映画の有名人は90年代の「氷の微笑」「羊たちの沈黙」「プリティウーマン」の
頃が最新なので、たぶん蝋人形の最盛期としてリアルタイムの
新作投入はその頃で停まっていたのだろう。
「どうぞ、こちらへ どうぞこちらへ」「富士山の見える場所には天国が。。。」
ランドセルを背負った飢餓状態の子供たちが死の行進を続ける。
たどり着いた廃墟のようなレジャーランド。
漫画「漂流教室」の終盤に登場する地獄のレジャーランド「天国」で子供たちを追い回す
発狂したアンドロイドのマリリン・モンローをふと思い出す。
新東京タワーの方角にレミングの行進を続け消え去ったヒトビト。
すでに忘れ去られてしまった東京タワーは今や地獄のディスとピアと化した!
行き場所を失った模造人間たちがある日動き出して人類に反旗を翻す。。。
よく似ているな~。ビートルズにメタリカのジx-ムズ・へットフィールド、
レインボーのリッチー・ブラックモアも。
昨今はミュージシャン関係の蝋人形を増やして音楽ファンに向け特化訴求していた。
慈愛を振りまくマザーテレサ、アンネ・フランク、ガンジーら。
クロージングで昔ながらのおどろどろしくも一度見たら忘れられない
昭和の蝋人形館を再現してもらいたかったような気もするが、とりあえずは
終了前に足を踏みいれることができてよかった。
「猿の惑星征服」の地球にやってきた猿の宇宙飛行士夫婦を横に携えた
世界最高の美女、エリザベス・テイラーという異常な図。
地球上でも最高にイマジネイティブでMONDOな
蝋人形館でしか見れない光景だ。
最後の晩餐。
心なしかもの言わぬ蝋人形たちも笑顔を浮かべつつ、どこかさびしげだ。
来場者にさようなるを言っているような気がした。
すでにアミューズメント施設もトレンドが様変わりして、蝋人形という存在も
アナログにしてキッチュな存在なのかもしれない。昨今は3DCADで容易に
芸能人や歴史上の人物の顔も立体物として再現できるようなノウハウが確立されている。
ヒトのカタチを捉える過程にさえ、次第にヒトは介在しなくなっていくということか。
しかしこの手作りならではの「似ているような、似てないような感じ」の
蝋人形たちには技術だけでは完全に再現しえない、ヒトの手がヒトのカタチを作ったならでは
与えられる魂のようなものが宿り、かもし出されるぬくもりのようなものを
感じることができないだろうか。
タコが訪れたときも別れを惜しむ家族連れやカップル、学生たちなどで
にぎわっていた。
閉場後も、過去の現存する蝋人形の展示なども交えつつ
どこかでメモリアル展示などが行われるといいのだが。
【追記】
LEOそふびぼーやさんのツイッターでリツイートされてたのを発見。
ロック博物館になるのね。形は変わっても残るのでちょっと安心した。
LEOくん情報さんくす~
拷問・刑罰博物館とかショック・残酷博物館もできないかニャー
Dollhouse Noah @cybele_n 21時間
”東京タワー蝋人形館は不滅です。都内で本邦初の「ロック博物館」として生まれ変わるそうです”from プログレ同好会
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=547752545277801&set=a.175018869217839.49416.157972477589145&type=1&theater … よかったよかった
【Dyers Eve/Metallica】
http://www.youtube.com/watch?v=6svGXBWVMUg
【Creeping Death・Metallica】
http://www.youtube.com/watch?v=UO_84C3fpuI
お越しいただき恐縮至極。
等身大人形を愛する男性の恋愛を追った
ドキュメント映像ビデオを持っていますが
奥が深いと思いました。南極1号に関する
書籍で読んだのですが障害のある方にとっての
生活上の癒しにつながったり、家族を喪失した
人にとって亡くなった人の代役だったりと
いろんな需要があるのだなと。
世の中での愛情の対象が従前の状況とは著しく
変わっていく中にあって、
われわれの日常ではけっして踏み込めないセカイで
彼女たちの存在意義は増しており、すでに奇異な
ものではなくなっているように思えます。
でも抱いて寝ることは出来ません。
等身大女体人形なら電気毛布で暖めて抱き寝出来ます
柔肌で可愛いので癒しにもなります。
性欲も癒されるので、性犯罪防止にもなります。
蝋人形館とか先にマンガさんが「なくなるって」とか
教えてくれそうな対象物件だったと思ったんだが、
ご存知なかったか。最近はロックに特化してたんですね。
中では何か展示が撤去されてガラッと開いてる
ステージもあったし。
そういえば自分も今回、蝋人形館の場所を忘れてしまって展望台案内のお姉ちゃんに聞いたくらいさ。
素で行ったら気がつかないわ、あれじゃ。
隣がワックススペースつってプリクラとか
ゲーセンのコーナーになってたのが
切なかった。
それから思うに、頑固なヒトが
「蝋人形は絶対撤退しないんじゃ!」とか
ぎりぎりまで粘ってたんじゃないか?
>コスプレ写真
提案しないでただバストアップだけ撮るヒトが多いので、
キャラ内容知ってて指摘すると喜ぶんですよ。
たぶん皆、カメコからのリクエスト予想して
元ネタの番組 観たりしながら
家でいろいろ練習してるのかなと思う。そんな気配。
ドリーム仮面、自分も当時怖かった印象ある。
なんか心を摩耗させながら書いてるのかなと
いく漠然とした不安。
気がついたら終わってて、当時はネットもないので
誰かに聞くとかできないし
あの漫画(と作家さん)はどうなったんだろうと思ってた。
マジンガーが同時期だと知ると
余計にその重みを感じるよ。
おひさしぶりです。
そうなんですよ、蝋人形館は1960~70年代の
ジャリカルチャー上で子供たちの精神史に深く
根ざしたモニュメントプレイスだと思います。
ドリームランドや行川アイランドもなんですが
その2つもすでにない。次第に昭和的な
未成熟だったり粗暴なモダンさを
漂わしていた場所が消えていきます。
それはいたしかたないのでしょうが残念ではあります。
蝋人形って一度も見たこと無いんだけど、行っとかないと後悔するかなぁ?
つか、1999年くらいに東京タワーに行った時には、見つけられなかったんだよね。
1Fにあるビデオショップ(だかレコード屋)で流してた
宇宙人探査計画をやってる女科学者と神を信じる空軍の軍人?の恋愛もので最後宇宙人に会うのだが!って映画「コンタクト」
(カール・セーガンの小説の映画化だそうだ。)を、ぼーっと最初から最後まで見て帰ったのをおもいだしましたよ。
選んで流してたとは思えないけど。東京タワーには合ってたなぁと。
コスプレ写真は連続写真がおおくて、会話が存在した感じがいいですな。
「それを咥えて、そこに立つのじゃ!!!」
ドリーム仮面は、当時の怖いって印象しかないんですよ。
子供だったので、夜だってだけで怖かったし、劇中でドリーム仮面を含めた登場人物が困ったりよく泣くのでえらい恐ろしかったですよ。
多分はだしのゲンあたりと、記憶が混交してるんでしょうが。
今もてみてもファンシーよりも情念が見えて、ぼくにはホラーに見えます。
思えば天才バカボンもバカボンがお使いで迷子になるのが怖くて怖くて、部屋の中を走り回って
鳴き出したくらいなんで、基本的に怖がりなんでしょうね。
上のドリーム仮面と下のマジンガーZだと、むしろマジンガーの機械獣の方が作り物でファンシー
な感じすら
いや、これもTV版マジンガーの印象がなせる技なんでしょうが。
蝋人形館、大好きでした。本文にもありましたが
エログロな内容は、自分の好みに多大な影響を
与えてると思います。
本当、懐かしいです。