もんろーの部屋

音楽について自分について哲学しちゃうページ・・・美味しいものもちょっと

続々・暗くなるまで待って

2006-08-31 | 日常
Dialog in the Dark Japan

本当の闇を知る人は意外と少ないでしょうね。
光の存在があって物の形が見え、物の色が見えるのだ。
私は途中から、見ようとはしなくなった。
だって何にも見えないんだからさ。
目を開けようとする筋肉が疲れてきたように思え、途中からは目を閉じて歩いた。コンタクトも乾くような気がしたし。
そして、見えないぶん、イメージすることを必死でやった。脳はかなり働いたよね、いつもより。
周りはどんな情景だとか、今、誰々はこっち側にいるとか・・・。

驚くのは、視覚が無いと、自分自身の存在自体が無くなるように思える事。
手を動かすから手の存在がわかり、足を動かすから足の存在がわかる。
時間もわからなくなる。
どれほどの時間が経ったのか、わからなくなるのね。
不思議・・・。

触覚をもっと鍛えられたら、面白いのかな、とも思った。
暗闇のカフェに入った時、おかしかったのは、お隣に正和が座った。
:「よろしくぅ~」
なんて顔を見合わせて言おうとするんだけど、見えないから、自然とお手手をニギニギしちゃうのね。
「よろしくぅ~」と言った瞬間、ニギニギしたので、正和もお手手を出したんだと思う。これが、お互い、実におかしかったのよ。触角が視覚なのよね・・・。
視覚があれば、絶対にしない事。なんだか闇にいることが、それぞれの壁をなくし連帯感を持たせるような感じ。
それに、誰が美人とか、誰がお金持ちそうとか・・・そういうことが全く無いし。
先入観が無い。
明るいところに出た時、ちょっと恥ずかしかったモンネ。ーつづくー