
2025年3月10日(月)
西吾妻山へ向かう
冬期、樹氷モンスターの中を歩いてみたい! 長年そんな風に思っていたが、なかなか意を決して出かけられずにいた。 そもそも樹氷ができる地域はとても限られている。 何と驚いたことに樹氷群は世界中を見てもとても珍しい現象で、海外ではドイツの「黒い森(シュヴァルツヴァルト)」でしか見られないのだそう。 日本国内でも主に6ヵ所『蔵王(山形・宮城)、八甲田山(青森県)、森吉山(秋田県)、旭岳(北海道)、志賀・菅平(長野県)、御在所岳(三重県)』でしか見られない、と。
更に一番の難問は天気だ。 そのような山のほとんどは標高が高く、毎日のように激しい風が吹きつける豪雪地帯。 脚で登るのはもちろん大変、ほぼロープウェイなどの世話になって上る山なので、現地に行ったが運休も多いことだろう。
上記を鑑みれば、よほど近くに住んでいなければ「青空のもと樹氷群の中を歩くなんてほぼ奇跡」とすら思えるのだが、毎年見る美しいレポート。 「行って見たいなぁ~。」と思い続け早数年。 とうとうその日がやって来た。
数日前から天気予報を見ているとなんと西吾妻山に「晴天」が続いている。 連日「風」は強そうな予報でロープウェイ運休ギリギリではある。 たまに「雨」や「曇り」マークがつくと「やっぱりやめておこうか。」と弱気になる。 更に3/9(日)は仕事があり、帰宅時には「早朝起床するのは無理。やめた。」とすら思ったのだが、人様のレポをみてやはり行く気になった。 天気も良さそうだ。 あとはロープウェイ、リフトが動くのを祈るのみ。

東北道 安達太良SAから安達太良山
向かったのは「西吾妻山」。先の樹氷群のリストには入っていないのだが樹氷は見られる。「ミニモン」なんて呼ばれているので、規模が小さいと言う事? 裏磐梯のグランデコからではなく、歩く距離、上りが少なくて済む山形県米沢市の「天元台ロープウェイ」から。 自分は楽をするが、登山口まで車に頑張ってもらう。
この日はどこも天気が良さそうな予報だったが、明るくなってきた宇都宮~那須辺り高い山々は雲に覆われていた。福島に近づくにつれ天気は良くなり、安達太良山SAからの安達太良山は上写真の通り。 一瞬「ここで下りてほんとの空を見に行った方が良いのでは?」という気にもなったが、多分そんなに登れないし、初志貫徹。 サービスエリアでロープウェイ運行状況を見ると(6:45)「通常運行予定」の表示。 よしよし!

8:20ごろ天元台ロープウェイ駐車場に到着
この時刻でロープウェイ乗り場すぐ横の駐車場はほぼいっぱいだが入れられた。他の駐車場は空きあり。 先のリンクにあるが、天元台ロープウェイ・リフト周辺施設は現在原因不明の断水中で営業短縮態勢。 営業は土、日、月のみ。 トイレが限られていたり、時間も短縮時間なので新情報を要チェック!(北望台下り最終14:30) ロープウェイの係の方が「雪が5m以上積もっているので原因を調べられない。」と仰っていたので雪解けまでこの態勢だろう。

始発後のロープウェイに乗ってリフト乗り場へ。 ここまで風は全然無し!
まだリフト始発時間まで少しあり、みんな待っている。

リフトに乗ると周りの木々は霧氷!
きれい、きれい!

2本目のリフト? 途中まで霧氷、その先から樹氷になってる!

リフトを下りた時点で樹氷に囲まれる! (9:40)
「いやぁ~、来て良かった~!!」とこの時点でガッツポーズ!
いやいや、もうロープウェイに乗った時点から。w

そしてこの景色! 奥は飯豊連峰の山々。

今季初のスノーシューを履いていざ出発! (9:50)

飯豊連峰アップ

全然ミニモンじゃな~い!

もうきれいで珍しくてあっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロ。
止まって写真ばかり。

時折急なトレイルを20分程登るとひろびろ開けた! (10:11)
果てしなく続く樹氷群! いやいやこれ立派な樹氷群だ!!

左手(東)に一切経山、東吾妻山などを眺めながら梵天岩方面に上がってゆく。

トレイルを示す竿などは立ってなく、広々した斜面を進んでゆくのだが、
右の方に行く人、左の方に行く人、更には直前に人が歩いているのに時折踏み跡が薄くなるので何だか不安。
まずは右の方天狗岩に向かおうと思っていたのだが、トレースをたどっていたら左の方に行ってしまい、
トレースを外すのも不安なのでそのまま梵天岩に向かう。
あちこちのレポで見かけるが、ガスって先が見えないとこういう所本当に怖そう。

右の雪の塊辺りが梵天岩。(10:47)

梵天岩からさらに南。 あのピークが西吾妻山かな。

雪の平原、梵天岩の登り辺りから周囲のモンスターが小さく、少なくなるが、
周囲の景色は右、左、後ろと実はかなり良くなってくる!
久しぶりのスノーシューで上りに疲れると立ち止まってはグルグル見回しながら歩いて行く。
もう少しで山頂かな。

振り返ると登ってきた雪原の背後に蔵王の山々。

進行方向右後方には朝日連峰、右に月山、その右奥に小さく鳥海山も見えている。

そして「西吾妻山山頂はどこ?どこ?」と探していると
「これみたいですよ~。」(右下のピンテ)と教えていただく。
やった~! 今年初百名山、念願の冬期西吾妻山と~ちゃくっ! (11:13)
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