out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

ピレネー山小屋縦走 ~お知らせ~

2018-10-15 13:31:27 | 2018 ピレネー山小屋縦走
 2018年7月23日~8月1日にかけて旅した「ピレネー山小屋縦走」のレポートお知らせです。

 「ピレネー山小屋縦走 #15 ~Gracias! Espana!~」を8月27日付でバックデイト更新しました。 宜しければご覧ください。

 これにて「ピレネー山小屋縦走」フランス~スペインの山行旅行記が完結いたしました。

 「ピレネー山小屋縦走」レポートはカテゴリー「2018ピレネー山小屋縦走」からもご覧いただけます。

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ピレネー山小屋縦走 #15 ~Gracias! Espana!~

2018-08-27 12:00:00 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月31日(火)
サグラダファミリア 生誕のファサード
イエス誕生のシーン



 フランスからスペインへと越えていったこの旅行もいよいよ最後の朝です。 トルラのホテルで山登りの道具を全てスーツケースに詰め込み、帰り支度もほぼ終わっていたので、ゆっくりと眠り、美味しい朝食をいただき、専用バスでホテルを後にする。 最後まで良い天気だ。
 この日は午前中に楽しみにしていたサグラダファミリア見学、そしてお昼ご飯を食べて空港に向かい日本へ飛び立つ。 バルセロナ空港へは一時間とかからないような場所なので、最後まで観光でゆっくりなのはなんともうれしく、得した気分。

 サグラダファミリアへ向かう前に、ホテルの目の前に見えたモンジュイックの丘へ寄ってくれた。 美術館のある見晴らしの良い所からは奥にサグラダファミリアが見える。


正面には滞在したホテルが見える。 ここがバルセロナの街。
Like a jewel in the sun
Viva Barcelona
離れがたい気持ちで、心の中で歌っていた。

バスはオリンピック施設の辺りを通り抜け、街に入ってゆく。
遠くにクレーンの乗った尖塔が見えてくるとなんだかすごくドキドキした。


少し離れた通りでバスを降り、サグラダファミリアまで歩いた。
信号の交差点の向こうに本物がそびえたっているのは何とも不思議な気持ちだった。

同時に、ここでも現地ガイドさんからスリには要注意!、のお話。
敵は入場料を払って、やる気満々で待っています。 お金を盗めば「神のご加護」と思う人たちです。
とのお話。 説得力あるわぁ~。
ザックは体の前に掛けて、カメラを両手で持ってザックを挟み込むような態勢で臨みます。


まずはガウディ広場から望むサグラダファミリア。


天気が良く水面に映った風景をついつい撮ってしまう。
逆さ〇〇が好きな日本人です。(^^;)


完成までに300年を要すると言われた建設ですが、技術の進歩などにより半分ほどに短縮され、
それでも完成予定は2026年だそうです。
しかし、2010年ローマ法王のご訪問のおかげで、礼拝堂内部は完成された姿を見ることができました。
まぁ、イメージ的にはクレーンを含めてサグラダファミリア、という感じ。


東側の入り口には「生誕のファサード」
イエス・キリストの生誕にまつわる様々な彫刻が施されています。
さらにとても細かな彫刻の一つ一つ、鳥、昆虫、木、花、実、などそれぞれに、もちろん意味があるのです。


ちょっと異質な中央の木は糸杉で、「生命の木」と呼ばれているそうです。
緑が変わることのない常緑樹の糸杉は永遠の生命の象徴、そして神に仕える白い鳩が飛び交っています。


中央一番下にイエスの誕生シーン。 その上段にはそれを祝福する天使たち。
周囲で楽器を演奏している天使たちは日本人の専任彫刻家、外尾悦郎氏が手掛けたもの。
中央上の方にはベツレヘムの星かな。 そのすぐ上に受胎告知を受けるマリア。


さらに上の方には戴冠を受けるマリア。
マリア様の周囲を縁取る岩屋のような奇妙な形の岩が生誕のファサードのあちこちに見られます。
またサグラダファミリア自体が岩山のようにも見えます。
これは私たちが前日に訪れたモンセラットにガウディが大きな影響を受けていたからだと言われています。


先ほどの楽器を演奏する天使の下には東方の三博士。

生誕のファサードから建物内部に入ると、完成された礼拝堂を見ることができます。
が、そちらは後にして礼拝堂を通り抜け、西側の出入り口に向かいます。


そこは「受難のファサード」
こちらは「生誕のファサード」とはすべてが対象的な印象。
装飾が見られず直線的。 イエスの最後の晩餐からイエスの埋葬までにまつわるシーンが見られます。


彫刻は、イエスがゴルゴダの丘に上る際、つづら折りの道を歩んでいったことから、
正面左端から右へ→左へ→右へ、というように見てゆくとエピソードをたどれます。


写真奥にはユダがイエスに接吻して合図を送り、反イエスの兵士が今まさにイエスを捕らえようとしているシーン。
そして、入口正面中央には捕らえられたイエスがむち打ちをされるシーン。
ひとつ前の写真には、入口上部の十字架よりさらに高い所に、天に昇り神となるイエスの像が見られます。


礼拝堂内部です。
とても高い天井、空に伸びるような白い大理石の柱が印象的です。
途中で枝分かれしたこの柱は木々を現しているのだそうです。
上部には葉が生い茂るような装飾も施されています。


ガウディはこの礼拝堂内部を、自然の森の中で心安らかに祈ることができるような場所、にしたかったそうです。
建設当初資金難に苦しんだガウディは夢半ばにして交通事故で亡くなるのですが、
その時これほどまでに世界各国からこの教会を見に人々が訪れると想像していたでしょうか。


内部は美しいステンドグラスに彩られています。
陽の向きが変わるごとに、日中は緑茂る森の中にいるような光。


午後から夜には日が暮れてゆく森の中にいるような光、
が礼拝堂に射しこむよう考えられています。


その様な光が白い木々を模した柱に映りこむ姿は本当に美しく、時間を忘れるほどです。

この中で、まだまだ見るべきもの、考えるべきことはたくさんあるのですが、
観光旅行者は時間になったので次に向かいます。


バスに乗りカサ・ミラなどを眺めながら港の方に向かいます。


レストランの予約時間まで少し時間があったため、海岸の方に歩いてみます。
ここは熱海のように人工のビーチですが、たくさんの人たちが憩いと日差しを求めてやって来てます。


ピレネーから地中海までやって来ました。 一応標高0メートルの水面に触れてみる。
ご高齢のお姉さまたちもみんなビキニ。 お孫さんを両手に引いてトップレスな方も。w


さて、お昼ご飯です。 スペイン名物パエリア。 
と言っても、やはり地方に寄っていれる具材、お米の種類、サフランを入れるか、入れないか、など違いがあるそうです。
この大皿を見せてくれてから、お皿に盛ってサーブしてくれます。
魚介類がおいしいのは日本人にはうれしい。
お米はパサついていないタイプ、硬さもちょうど良くて、とても美味しくいただきました!


 食事が終わるとそのままバルセロナ空港へ。 往路と同じくドバイ~成田となりますので長旅ですが、映画をいっぱい見るのを楽しみに、あまり悲しい気持ちにならないよう、現地ガイドさんに手を振って別れました。

 2回目の山行海外旅行もこれ以上ない程のお天気と、各種状況に恵まれました。 自然の中での山行ですから、せっかく登っても霧や雲で大圏谷、大渓谷の壁が全く見えない、ローランの裂け目も見ることができずひたすら歩き、いつ国境越えしたのかすらわからない、ということだってあるのです。 それを考えれば本当に幸運な旅となりました。

 また、現地には訪ねるべき素晴らしい場所はたくさんあるでしょうが、初めてのフランス~スペインのこの旅行は私にとってどこも感動的! 移動時間、休憩時間、山行時間などの配分もとてもちょうど良かった。 都市部観光ができたのも良かった。 成田~ドバイ~バルセロナが長いのは仕方ない。 エミレーツ航空サービス良かったし、ドバイ空港は面白かった。
 ホテルは贅沢なくらいで、もう少し安宿でも良いくらいでしたが、長旅ですからシャワーでちゃんとお湯が出る、セキュリティがしっかりしている、のはやっぱり良い。 同じく山小屋も一人ひとつの布団をもらえるだけでありがたい。 景色は日本だってそうだが、山小屋に泊まって見られる景色はどこも最高だ! 食事も、私は何でも食べられるし、現地のものがいただけて、どこもとても美味しかった!

 そのような基本的な生活面だけでなく、ツアーリーダー、現地ガイドさんたちはみな良い人たちばかりで、さらにはご一緒いただいたツアーメンバーも皆さん良い人たちばかりだった。 山行の話、普段の話も楽しく、再び山をご一緒したいくらいだ。 10日間ご一緒するので、実はここが一番楽しく過ごせた原点だったかもしれない。

 個人的には高山病や、写真撮影がどれほどできるか、遅れを取らずに歩けるか、は最も心配なことでした。 到着した日の不調を振り返ると非常にダメな出だしでしたが、到着したホテルですぐに寝て回復できたことは本当に良かった。 その後は日々の適切な睡眠、運動、食事により、本当に快調な毎日を送ることができました。 これ、本当に大事ですね。
 撮影は私にとっては最も重要なことだったのですが、このようなツアーだとすごく撮影できるかどうかはツアーリーダーにもよるのかな、と言う気がします。 おそらく、撮影好きのツアーリーダーならみんなから遅れても一緒に撮影してくれます。 ただし、その後みんなに追いつけるほどの余裕は自分で持っていなければなりません。 皆に追いつけないほど時間を掛けて撮影していることはもちろんダメです。 が、ツアーリーダーによっては決してみんなから外れないで、と言う方もいらっしゃるかもしれません。 それは安全面を考えれば妥当なことです。 今回はそういう点でもラッキーでした。

 長い夏休みがとれる仕事のおかげで、行こうと思えばこのようなツアーに参加できます。 また、現在自分を含む家族も健康面で心配のないことは本当にありがたいことです。 それなくしては家を空けられませんから。
 そしていつも言っていることですが、そういう状況がいつまで続くかわからない、という歳になっています。 日本はもちろん素晴らしい国です。 が、違う国、人種、文化、自然に触れることは、人間にとって本当に大きな影響力を持っています。 できることならまた海外に出てゆきたい、と思っています。
 近年私の所に来る小、中学生がよく「海外なんて」と言います。 確かに海外は危険なイメージが強いのですが、安全を確保したうえで、若い人たちこそ海外を見て、影響されて、色々な考えを受け入れられる、困難にも乗り越えられる、人たちになってほしいな、と思います。
 なんだか話がそれましたが、おばさんも健康に注意して、またどこか海外に飛んで行きたいです!!
コメント (2)
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ピレネー山小屋縦走 #14 ~山を離れ一転観光旅行~

2018-08-26 09:45:50 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月30日(月)
サンタ・マリア・モンセラット修道院付属大聖堂


8:00 トルラを出発です。
思い出深いオルデサ渓谷の岩壁をもう一度眺め、バスに乗り込みます。
本当に楽しく、素晴らしかったピレネーでの日々。 毎日のように良いお天気で、本当にありがとう!、と言う気持ちでいっぱいでした。


バスで出発し一時間ほどの所で、「まだ休憩には早いけどせっかくだから寄りましょう!」
とTL北島さんの提案で寄ったところはアインサと言う村。
アラゴン王国が栄えた中世の時代にできた村は石造りで趣があり、特に近年人気が出てきたようです。
美しい建物がホテルやレストランなどになっており、観光客が滞在したり楽しめるスポットになっていることも理由のひとつでしょう。


領土争いの激しい中世の時代ですから、村は天然の要塞、二つの川に挟まれた小高い丘の上にあります。
城のあった部分には高い城壁がめぐらされています。


村の部分に入ると奥には教会の塔もあります。
登ると景色が良く、ピレネーの山々も良く見えるそうです。


ここからトルラまではバスもありますし、車で行けば一時間ほどですから、
こんな雰囲気のあるホテルに滞在すれば素敵なヨーロッパ気分が味わえそうですね。


岩合さんシリーズ。


ずっと石畳なのもすごいです。


ここで生活している人もいるみたいでした。(未確認情報です)


夜にはライトアップもあるみたいです。


その後2時間も走ると既に平原の中です。


そして、バルセロナ到着の日にも見たモン・セラ。
「モン」は「山」、「セラ」は「のこぎりで引いた」と言う意味で、「天使がのこぎりで作った山々」と言われているそうです。
これからその山中にある「サンタ・マリア・モンセラット修道院付属大聖堂」を訪れます。


キリスト教でもないのに教会や修道院を訪れることはどうなの?、と思うのですが。
日本でも、仏教徒でなくても世界遺産だからと輪王寺さんに行って、東照宮を見て、二荒山神社をお参りして、と。
宗教に関係なく素晴らしい建築物、歴史的に貴重なものは見てみたい、という気持ちは世界共通ですよね。


バルセロナから電車やケーブルカーを乗り継いで一時間ほどで来られるこちらには、
地元の方も観光でたくさん来ているようです。
ご覧のように見晴らしがよく、観光客用の広くてカジュアルなレストランやお土産屋さんがあり、
そして何よりこちらの修道院はガウディも影響された、地元カタルーニャの人々の心の故郷、精神的なより所としても愛されています。


その昔、スペインがナポレオンに侵略された際、地元民兵が最後まで立てこもり戦い抜いた場所、
また、独裁フランコ政権下においてカタルーニャ語を禁止されていた時代にもこちらではカタルーニャ語でミサを行っていた、
その様な理由から地元の皆さんから特別に愛されているのだそうです。


この聖堂前のパティオはパワースポットとして知られているそうです。





聖堂内です。 ここでは少年合唱団の合唱が行われ、大変な人気だそうです。
この日は夏休みで聞くことができませんでした。
聖堂正面中央部の高い所にひときわ明るい場所がありますが、
そこにはもう一つ、こちらの見どころ、「黒いマリア様」がいらっしゃいます。


そのマリア様を拝むために、長い列ができていました。
マリア様がなぜ黒いのか、これには諸説あり本当のことはよくわからないようです。
ロマネスク美術の影響を受けたマリア様は面長のお顔、色も黒いことから、どことなく仏像のイメージがありました。


こちらは黒い修道服を着るベネディクト会の修道院ですが、白い修道服のシスターが歩いていました。
見学とか研修とか、でしょうか。

なんだか少し厳かな気持ちになりました。
それぞれ神様は違っても、何か神様のような存在に守られている、ありがとうという感謝の気持ちをもって生きていきたい、
というような思いが、きっと誰にでもあるのではないでしょうか。
今回この旅で素晴らしい経験ができたことを、どこかにいる神様に感謝の気持ちで伝えられたような思いでした。


モンセラットの修道院からバスで一時間ほど。 バルセロナのホテルに到着しました。
バルセロナオリンピックが行われた際に使用されたスタジアムや選手村だったあたりです。
岩崎恭子さんが「今まで生きてきた中で一番幸せです。」と言ったオリンピックですよ。
ホテルの奥に見える円形の建物は、以前闘牛場だった場所、現在はショッピングモールだそうです。


ホテル正面の景色です。
写真奥に見える緑濃い場所がモンジュイックの丘。 この丘の中にバルセロナオリンピックのスタジアムなどがあります。
お城のような建物がカタルーニャ美術館です。

しばらく休憩してから、夕食のレストランに行くのにバスが迎えに来てくれて乗り込みます。


道路を走っているとコロンブスの塔が見えました。
コロンブスが指さす方向は新大陸、とも言われていますが、定かではないようです。


バスを降りて少し市街地見学のために歩きます。
とてもスリが多いので気を付けるように、と現地のガイドさんに言われきんちょ~。
「今度はコロンブスの銅像?」と思っていたらストリートパフォーマーでした。


こちらはガウディ初期の作品、レイアール広場の街灯です。


そしてグエル邸。
バルセロナはあまり観光ができないと思っていたので、少しでも歩いて見学ができて良かったです。

      
その後フラメンコのショーを見ることができるレストランに行きました。
レストランには食事の部屋とショーの部屋が別々にあり、入れ替え制で行っています。
食事終了の時間までブッフェ形式で食事をいただき、ショーの時間になると隣室へ移動です。


フラメンコは撮影禁止ですが、最後の5分くらい撮影タイムをくれます。


生演奏に迫力のダンス。 こちらも踊りだしたいような情熱的な最後の晩餐となりました。


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ピレネー山小屋縦走 #13 ~麓の町 トルラへ~

2018-08-25 11:00:00 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月29日(日)
トルラからオルデサ渓谷を振り返る


斜面一面をエリソンに彩られた谷を過ぎ、川と共に下ってくると、
樹林帯に入り、足元には草も増してきます。 が、崖の上の方にはまだずっとエリソンが見られます。


オルデサ渓谷の切り立った岸壁は少し遠くにはなりましたが、まだまだ登山口の方まで続いています。
現地の登山者の方と会うと "Hola!(オラ!)" と言いあったりします。
フランスでは "Bonjour!(ボンジュール!)" です。


森の中に入ってきました。
この辺りは既に登山口から1時間半程の所なので、お子さんも含めた家族連れの方々も多く見かけました。


このような滝を見たりしながらハイキングができるのです。


とても素敵です。 また、もっと小さな滝や、川岸に近づける流れもあったりするので、
適当な所まで歩き、お昼ご飯を食べて戻るようなハイキングに来ている人たちもたくさんいました。


ちょうど12時ごろ、眺めの良い静かな場所まで来ましたので、私たちもランチタイム!
このはるか下に川が流れていますが、広すぎてもう撮り切れない。


ゴリッツ小屋で作ってもらうランチは名物の「クスクス」です。
わたし、クスクスって何かの実だと思っていましたが、小麦で作られたパスタの一種だそうです。
既に色々な野菜やオリーブが混ぜてありますが、これにオリーブオイル、バルサミコ酢、塩などをお好みでかけていただきます。
久しぶりに混ぜご飯的なものを食べて、とても美味しかった~!


フィリップさんが「キンギョソー。」と教えてくれた。w
「キンギョソー(金魚草)とギンリョソー(銀竜草)は何が違う?」と言うのですが。。。w
どうも同じ発音に感じるようです。


この辺に来ると登山口まであと10分程。 渓谷の壁はずいぶん遠くに、足元のトレイルはしっかり整備されています。


それでもブナやカンバなどの森が美しく。。。


登山口駐車場まであと少し。


アラザス川を越えたらもう少しでこの山行も終了です。
奥に見える岸壁をもう一度振り返ります。


photo by TL北島さん


とうとう登山口のインフォメーションセンターに到着です! 無事ゴ~ル!!(13:23)
ゴリッツ小屋からゆっくり休憩をとったり、写真を撮ったりしながら6時間の行程でした。
おそらく上出来、予定通りだったと思います。
この後はトルラの街までシャトルバスに乗って山を下ります。

      
みんなそれぞれに胸いっぱいの期待と、いくらかの不安を持っての国境越え山行でした。
けれどみんな笑顔で、順調に歩き通し、ビックリしたり、感動したりしながらの思い出深い2日間となりました。


photo by TL北島さん
そんな思い出を振り返りながら、バスを待つ間にかんぱ~いっ!!


20分程バスに揺られトルラの町に到着。 私たちが宿泊するエーデルワイスホテルです。
お花に囲まれた入り口前のテラスでウェルカムドリンクをいただいていると、フィリップさんのご挨拶が。
そうだ。 フィリップさんとはもうここでお別れなのです。


photo by TL北島さん
思えばアユー小屋へのトレッキングの日から5日間、本当にお世話になりました。
楽しく、安心して歩けたのもフィリップさんとTL北島さんのおかげ。 感謝の気持ちでいっぱいです。

2年前、シャモニーでお世話になったガイドの白野さんもそうでしたが、ガイドさんはガイドをするだけでなく、
山小屋やレストランに入ると私たちの飲み物のオーダーをしてくれたり、メニューの説明をしてくれたりします。
これは言葉の問題もあるので、まぁやってくれることもあるかなと思いますが、それ以上に、率先して山小屋の仕事を手伝ったりもします。
私たちが席に着くとコップ、フォーク、料理などを小屋の人に任せずにどんどん運んできてくれるのです。
皆さんそのように訓練されているのでしょうか。 お人柄でしょうか。
とにかく、本当に親切で楽しく、頼りがいのあるガイドさんに巡り合えてよかったです。


夕食までにはずいぶん時間があるので、一休みしたらトルラの街並みを見に行きます。
ホテル入り口にあった案内板。 Tokio までは 10,781Kmだそうです。 あ~、帰りたくないなぁ~。


ホテル前からオルデサ渓谷の岸壁。 オルデサ渓谷は奥の高い岸壁を写真右の方に入っていった谷だそうです。


さて、トルラの古い町並みへ入っていきます。


だいたいどこもこのように趣のある町が残っているのですごいです。
そしてどこもこのように車が通るのですから。w


ずっと石造りの街並み。


教会の塔の向こうにオルデサ渓谷の壁。


高い所からもう一度オルデサ渓谷方面を眺める。 これで本当に山からは離れてゆきます。
ピレネーの景色も今宵が見納め、と言うことです。
麓の牧草地がまるで日本の棚田のようになっていますが、これもこの辺りの代表的な風景のひとつなのだそうです。

      
この日の夕食はホテルのレストランではなく、外のレストランに外食でした。
フィリップさんがいないので、TL北島さんが一生懸命にメモを見ながら注文のお手伝いをしてくれました。
こちらのレストランではほとんど英語が通じず、北島さんも四苦八苦というところでした。w

      
それでも飲み物、サラダ、スープ、メインディッシュ、デザートと好みのものを注文できましたよ。
私は久しぶりにお魚。 チーズクリーム風のソースが添えてあり、とても美味しかったです!
打ち上げ気分でワインを飲んで、大いに盛り上がりました。


すっかり暗くなりあとは眠るだけ。 朝起きたらバスでピレネーを離れます。


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ピレネー山小屋縦走 #12 ~目を見張るエリソンの谷~

2018-08-24 14:00:00 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月29日(日)
オルデサ渓谷最深部の放牧地。 斜面にはエリソンが咲き誇る。


「コラ・デ・カバーユ(馬の尻尾滝)」近くまでやって来ました。
斜面を大きく黄色に彩るものはお花だということはわかりますが、いったいどんなお花なのでしょう。


それにしてもものすごい広範囲。 滝やお花の近くまで寄ってくれるでしょうか。


足元はグリーンと白いシシウドのようなお花ばかりに見えますが、
よく見ると黄色っぽいもの、白っぽいもの、色々なお花が咲いています。
手前の方に見えるのは既に終わってしまっていますが、野生のクリスマスローズです。
これもたくさん見ました。


バラも真っ赤、ピンク濃い、薄い、白いものなど色々見かけました。


行く手に橋が見えます!  随分と滝の近くに行けるようです!
そして広大に咲き誇る黄色の花はこんな感じ。
マメ科のエリソン(erizon)というお花だそうです。
あまりに広範囲で咲いていることにびっくりしてか、接写したものがない。w


これはハンニチバナの一種。 ピンクのものは珍しい、と聞いて。


来ました~! 素敵な流れです!! 馬の尻尾ってこんな感じでしょうか?w


ゴリッツ小屋(2,200m)から崖のような斜面を下ってここ「コラ・デ・カバーユ(1,760m)」まで来ましたが、
標高差約440m、休憩を含め約2時間です。(9:30)


素晴らしい眺め! ここで大休憩です。
ちなみにエリソン(erizon)とはスペイン語で「大きなウニ」なのだそうです。w

とてもうれしくて「お花の中を上の方に登って行っていい?」とフィリップさんに聞くと、
「お花の中を上の方に登って行ってもいいし、お花の中を下って来てもいいよ。」ですってよ。w


photo by TL北島さん
いやぁ~! 本当に素晴らしい~!!


みんなが休憩している場所。


滝とエリソン。


滝下。 とても澄んだ水。 気持ち良い!
時間があれば靴を脱いで水に浸かりたいところ!


名残惜しいですが、先に進みます。
上から見た広大な谷を抜け、その先まだどんどん下って森を抜けて、町まで行くのですから。
それにしても、このウシさんたちはどこから来るのだろう。 ずっとここにいるの?
牛舎、搾乳の場所、乳製品を作りそうな小屋などは見当たらないのだけど。。。


ずっとずっとこの岩壁に沿って進んでゆきます。











30分弱、放牧地のある平原を歩きました。
振り返るとモンテ・ペルディードはまだ雲の中。
岩壁の各所から滝が流れ落ち、集まった水はどんどん下流に流れてゆきます。


photo by TL北島さん
こんな小川で遊びたいねぇ。 この水は地中海に流れていくんですよ。
そしてこの先で放牧地の平原歩きが終わり川の水と共にどんどん下ってゆきます。


コラ・デ・カバーユが標高 1,760mで、この先オルデサ渓谷の登山口が 1,320m ですので、あと約 440mは下ります。


オルデサ渓谷登山口から日帰りでコラ・デ・カバーユまでのハイキングに来る人たちもいるようですが、
ここから下流にあるいくつかの眺めの良い滝まで歩いてくる、という人が多いようです。


水場がありました。 スペイン、フランスは基本硬水ですので、人によっては注意が必要です。
私はほとんど身体に影響がなく、ここのお水はとても冷たく美味しかったので、水筒を満たしました。


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