
2025年4月2日(水)
安倍文殊院
見晴台より「花の広場」「金閣浮御堂」を望む
春休み、旧年度が終わり一段落。 新年度前に遠くに行きたくなる。 昨年は京都にお花見登山に出掛けた。 今年はどうしても奈良県、吉野山の桜を見に行きたくなった。
吉野山は電車で行くとなるとなんだかとても複雑そう。 現地で車を借りても駐車場に入れられるのか?、というほどの日本屈指のお花見大観光地。 京都同様、泊る所も見つけられるのだろうか? と、今までどうも勇気が出ずにいたのだが、姉を誘うと是非行ってみたいとのことで、二人なら何とかなるだろう、何とかならなければまた次へのステップにすれば良い、と行く気満々になった。

4/2(水) 東京 6:33 - 9:00 新大阪
約2か月前から旅行行程を調べ始める。 まずはどこに泊るか調べると、やはり吉野山近辺の宿はお高くて手が出ない。 土地勘もないので旅行サイトでビジネスホテルなど調べるが、あまり出てこない。 吉野山の入り口吉野駅までの路線がなるべく複雑にならない駅前で泊れないかと調べた結果、JR大和路線・和歌山線が乗り入れている王寺駅と近鉄新王寺駅が隣接する駅前に比較的お手頃な宿をとる事ができた。 ここから吉野駅までは1時間半もかかるのだが、背に腹は代えられない。 車は駐車場渋滞などを考える余裕はなかったので、基本公共交通機関を使うことにした。

10:00過ぎ、王寺駅到着。
北葛城郡王寺町は聖徳太子と達磨大使が出合った街だそう。
聖徳太子ゆかりのこの街のマスコットキャラクターは聖徳太子の愛犬「雪丸」
詳しいお話はこちらをどうぞ → 「いかす・なら」
ホテルに寄り荷物を預け、早速お花見観光に向かう。 今回のメインはもちろん吉野山の桜で、お天気よく、サクラがたくさん咲いていれば「2日続けて吉野に行っても良い」と思っていたぐらいなのだが。。。ホテル、交通、その他いろいろ頭が痛くなるほど考えたのだが、自然ばかりはこちらの思うようにはいかない。(ToT) この日の天気はどん曇り、午後から雨の予報。 吉野山の桜は下千本がこの日(4/2)開花宣言。 すなわち、麓辺りの桜が一本の木に 5~6輪咲いている状態だろう。(ToT)
では他にどこに行くか、まではそれ程考えている余裕が無かった。 とりあえず姉と新幹線で桜の開花状態が良さそうな場所を調べ、2か所を訪ねることにした。

一か所目は「安倍文殊院」
お寺は大化元年(645←大化の改新だー!)に創建された日本最古に属する寺院。御本尊は「三人寄れば文殊の智恵」のことわざでも有名な文殊菩薩で、日本最大(約7m)・快慶作の国宝である。 また、陰陽師安倍晴明が出生した寺院とも伝えられている、とのこと。
最近戦国時代をさまよっていたので、奈良に来ると歴史がグッと古くなり改めて日本の歴史の深さを感じる。 そのようなお寺を訪ね、桜を愛でられるのはこの曇天でも幸せ。w

境内には古墳もある!
奈良に来れば古墳も訪ねたい所だがその時間は取れそうもなかったので、ここで見られるとは有り難い。
古墳は『大化元年に初の左大臣となり当山を創建した安倍倉梯麻呂の墓と伝えられています。』だそう。

本堂

金閣浮御堂

表山門から本堂に向かう参道

東屋で休憩。 名物の亀パンを頂く。
東屋内に電子レンジが備えられており、温めていただくことができる。

境内を拝観し、休憩していると雨が降り始め本降りになってしまった。
次の場所へはこちらに来た通り(JR・近鉄)桜井駅まで歩き(徒歩20分)、電車で向かう予定だったが、
電車の乗り継ぎが悪く、さらに雨が降ってしまったのでタクシー利用。

次に訪れたのは「三輪明神 大神神社」
「大神神社」と書いて「おおみわじんじゃ」と読む。 タクシーで街の大鳥居を拝見し、参道に入ると荘厳な森の中に鳥居が立つ入り口から、何やらすごい神社に来た威圧感を感じて驚いていた。 なにしろ下調べを十分にせず、桜の咲き具合だけでこちらを訪ねてしまったため、こんなに立派な神社だとは思ってもおらず、ただただ驚きうやうやしく鳥居をくぐって行った。

大神神社拝殿
大神神社にはこの拝殿の背後に本殿はなく、「拝殿の奥にある三ッ鳥居を通して三輪山を拝するという原初の神祀りの様を伝えるわが国最古の神社』だそう。 「古事記」や「日本書紀」にもこの三輪山に神様が祀られる伝承があり、こちらの神社の歴史の深さ、重要性を物語っている、とのこと。
偶然訪ねたとは言えとても貴重で尊い経験ができたと感動していたが、そう言えば桜はない。 それでもここに来れたことに満足していた。

「さて帰ろうか」と歩いていると参集殿?の地下にトイレ・休憩室があり、姉はそこで少し休憩するという。
私は建物横の階段を見てどうも登りたくなり、ちょっとのつもりで上がって行った。

階段を上った先にはまだまだ他にも神社などがあり、その一番奥に狭井神社が鎮座していた。
こちらも趣のある神社、「病気平癒・身体健康の神様として信仰が篤い」のだそう。

そしてその境内にはご神体三輪山への登拝口があった。
そうだったのか! 時間があれば登りたかった!

ただ、三輪山への登拝はとても厳格だ。食事も撮影も禁止だそう。
それでも機会があれば登らせていただきたいものだ。
その後大神神社へ下りながら途中にあった池のほとりを見ると桜が満開に咲いていた。
どうも池の脇には桜の山があるようだ! 上って行ってみると。。。

すごい桜山だ! 「大美和の杜展望台」という場所だったらしい。
グルッと見回しとてもきれいだったので、下で休憩している姉を奮い立たせ、
再度ここまで上ってきた。

やはりこちらも桜の名所だったのだ!
天気が良ければ「大和三山や二上山を眺望する絶景の場所」なのだそう。

こちら三輪山かな?

それでもタクシーの中から見た大鳥居を桜越しに眺め、大変満足していた。
この後電車にて三輪駅から王寺駅に帰着。
天気には恵まれなかったが、とりあえず無事奈良県に到着し、急ごしらえながらも素晴らしい桜巡り観光をすることができた。JRと近鉄線の乗り方や位置関係がなかなか把握できず苦労もしたが、スマホを駆使して何とかなった。 良い世の中だなぁ~。
翌日はいよいよ本命の吉野山。 まぁ、あまり桜は咲いていないだろうし、天気も曇り予報だ。 それでも長年行きたかった吉野山。 下見だとしても充分楽しめるだろう。 つづく。