せっせと晴耕したから、梅雨は雨読です。(ほとんど雨降ってないけど)
少し前に読んだ佐藤愛子さんの「九十歳。何がめでたい」がとても面白く印象深かったので
ここはひとつ、愛子さんの作品をいろいろ読んでみることにしました。
『人間の煩悩』佐藤愛子
まずは書店でこの一冊を購入。
作者のこれまでの著作の中から編集者がこれは!と思う選りすぐりの文章を抜粋して一冊にまとめたものです。
なかでも遠藤周作さんなど仲良しの作家さん達とのエピソードが面白かった(^ⅿ^)
これを読んでさらに深く読んでみたい作品の参考にしました。
さあ、図書館へレッツゴーです
『孫と私の小さな歴史』佐藤愛子
お孫さんが誕生してからお孫さんを相手に年賀状の仮装写真を撮り続け、
愛子さん88歳、お孫さんが20歳でこの辺が「退き時」と終えるまでの
愛子さんとお孫さんとの年賀状の歴史です。
お孫さんと撮影係の娘さんの撮影時のエピソードなども添えられています。
年賀状好きの私としてはこれは是非見たくてね(^m^)
もう~愛子さんの気合がすごいのです
娘さん曰く、「ふざけ半分はダメだ!」と言いながらふざけた写真を撮る(笑)
表紙は微笑ましいトトロですがこのあたりはまだ序の口で、
ドラキュラだとか泥棒だとかどじょうすくいにメイドカフェ、
大根踊りがあったかと思えば、最後はやっぱり死ぬ場面だろうとお葬式だったり!
それがどれも面白いのなんのって
例えば2005年はこんな晒し首・・・
晒し首役はもちろん愛子さん。
正月早々、こんな年賀状を送りつけるのがすごすぎるっもう~大好き
おかしくって楽しくって何回も読み返しました(^^)
次に読んだ作品がとても重かっただけに時々こちらを開いては息抜きをしていました~。
楽しい年賀状好きの方には是非是非手に取って見ていただきたいです。
これを見ると私の最近の年賀状は気合が足りないと反省だわ。
『冥途の土産』佐藤愛子
『私の遺言』佐藤愛子
愛子さんの著作の中で霊現象に合われていたとの話がちょこちょこ出てくるので、
どんなお化けが出たのかな?と思って読んでみたのがこの2冊です。
いやしかし・・どんなお化け?なんて軽いものではありませんでした。
こと「私の遺言」はものすごく重かったです。
佐藤家の先祖にまつわる因縁からアイヌの怨霊、さらにいたずら好きの狐霊であったり・・・
これでもかこれでもかと次々に起こる現象。
明るい笑顔の陰でこんなに大変な思いをしていたのか・・と驚くばかりの壮絶な体験が記されています。
愛子さんが51歳の時に北海道に夏の家を建てたところからそれは始まり、
鎮まるまで30年近くの時間を要したそうです。
彼女を心配した方たちが信頼のおける霊能者や研究者などを紹介して下さり手を尽くすも
それをあざ笑うかのようにまた繰り返される現象・・。
愛子さん自身も作中、ここまで読んでこられた読者はこのあたりでさぞかしうんざりされただろう?
と仰っているくらい、フィクションの物語だったらきっと飽きて読むのをやめたことでしょう。
まだダメなの?これでもダメなの?・・と、それくらい延々と現象が続くのです。
年賀状で仮装している彼女と本当に同じ人が経験しているのかと信じられないくらいです。
それを逃げずに受け止めつづけた彼女の精神力に感服するばかりでした。
生きるのも大変だけれど死ぬのはもっと大変だって。
悔いや恨みなどの心残りがあるとこの世にとどまってしまってあの世に行けないので
まずはこの世にとどまらないよう死ななければいけないというのが新しい発見?でしたわ・・。
これまでは天国に行くか地獄に行くか?ばかりに気を取られていましたが、
なるほど、自分だって浮遊霊や地縛霊になる可能性もあるわけで・・迂闊。
以前、松原照子さん著の「あの世の仕組み」?という本を妹が貸してくれて読んだんですが
あの世でも修行があるとあって、死んでも楽になるわけじゃないんだなぁ~とがっかりで(コラコラ)
だったらやっぱりできる限りこの世で生きていようと思ったものでした。
でもあの世にもいろいろ違いはあるけれど、
どの宗派?流派?でも共通しているのは自殺はけしてすくわれないということ。
もういじめられたくないと命を絶っていく中学生、高校生達・・・
いじめられたくないのに・・死んだら永遠にいじめられたまま苦しむのですよ・・・。
この世で解決するしかないのよ。
ある時、ご近所の奥さんが「ねえ、あの世ってあると思う?」と聞くので
「う~ん・・・どうでしょうねぇ・・・」と困っていたら
「私は無いと思う。『無』だと思う。」と言っていました。
私は基本「ある」と思っているけれど、実際は「無」なのかもなぁ・・とも思うこともある。
でももしあった場合やっぱり困るので、地獄に行かないように生き、
そして浮遊霊にならないように死ななければ~。
『佐藤愛子の役に立たない人生相談』佐藤愛子
タイトルそのままに人生相談です。
様々な相談にズバッと答えてくれる愛子先生の回答が痛快です!
『そして、こうなった 我が老後』佐藤愛子
我が老後シリーズのエッセイ集。
この老後シリーズはたくさんあります。
自分でもこんなに老後が長くなるとは思ってもいなかったらしい(^^)
私は今年で50歳になるけれど、93歳の愛子さんの年まで生きようと思ったら
まだ40年以上もある!
元気で長生きしたいと思いつつそれでもこれから40年以上生きるのも大変だなぁ~とも思え、
人生の重みをずっしりと感じるのでした・・。
さて、本中のエッセイの一つに竜神様の話がありました。
北海道の家にいたある時、娘さんの目の前にいきなりドシーーーン!!ととぐろを巻いた青大将が落ちてきて、
(佐藤家では勝手にものがなくなったり移動したりがままあった。)
親しい霊能者に聞くと、近くに竜神様の祠があってそれを粗末にしていることを竜神様が怒っていて、
地元の人がさっぱり何もしてくれないから佐藤家に出てきたらしい。
それで村長でもなんでもない佐藤家が掃除をして粗末にした許しを請うて一件落着したのだという。
「陰陽師」みたいだなぁ!と。
陰陽師の漫画の中にも蛇が天井からぼたぼた落ちてくる・・というエピソードがあったのです。
前出の狐霊といい、見えていないだけで見えている世界とはまた違う次元で
本当に百鬼夜行し魑魅魍魎は跋扈しているのかもなぁ~・・・と、思ったりしたのでした。
自然とともにあって今よりずっと夜が暗く人々の感覚も研ぎ澄まされていたであろう昔の人にはもっとよくみえたのかも?
そんなことを思ったのでした。
雨読は続く・・・
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花びらが分厚く水っぽいのです。
ホント、このはかなさがより美しくさせるのかもしれませんねぇ・・(´▽`)・・はふぅ~***
あ!おかあさんも佐藤愛子特集されてるんですね♪
エッセイはさらっと読めるのがいいですよね。
私の生まれながらのぐうたら根性が天国への道を邪魔するのです。
生まれながらのせいにするなと地獄の入り口で閻魔様に怒られそう・・
おかあさん、もしもの時は一緒に浮遊してましょうよ~(T▽T)
ずっと長いこと咲かせることが出来たら・・・
でも このはかなさがいいのでしょうね~
いえいえ 佐藤さんのように元気で長いこと活躍するのも素敵です
私もあれから佐藤さんの本を読んでいます
さらっと読めてしまうので・・・そっか図書館という手がありましたね
じゅりりんさんは天国に決まっている
生き物を大切にしているからね
私は浮遊霊ににもなれない(泣
重すぎて飛べない・・・・