折にふれて

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天空のAegis

2019-10-24 | 日常の中に

眼下に広がる雲海に、北アルプスの山々が描く稜線が見えたとき

思わず、「あっ!」と声を上げそうになった。

それまで不思議に思っていたことの

謎が解けたような気がしたからだ。

 

 

 

羽田から小松へと向かう飛行機は

松本上空から北アルプスを横断する。

ふだん空から眺める北アルプスは岩肌や雪原が広がるだけで

山に縁がない私にとって地形を思い浮かべることは難しい。

ところが、その日眺めた雲海に浮かぶ北アルプスの稜線は

地図さながらで、それがまた、まるで龍が天空を泳ぐようにも見えた。

そしてさらに...。

これが北陸を守る不思議な「盾」の正体だったか、と

窓に額を押し付け、食い入るように見続けたのである。

  

石川では白山、そして富山では立山。

ともに霊峰と呼ばれ、この地に住む人は霊峰に守られているという意識が強い。

現に、台風が日本列島を縦断するときなどは

警報ほどの強風が吹かないことが多い。

そして、台風が去った後、金沢人が安どの気持ちとともに

決まって口にする言葉が「やっぱり白山が守ってくれた」である。

 

そんな神がかり的な通説を思い返しつつ眺めた

3000メートル級の山々が織りなす稜線。

この盾のように立ちはだかる北アルプスこそが

「霊峰」そのものではなかったか、と

思わずにはいられなかったのである。

 

 

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