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じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

大阪桐蔭女子、追手門学院、大阪学芸、大商学園

2021-06-15 16:11:00 | 高校サッカー

✳️守備

大阪桐蔭:準決勝の追手門学院戦では一点リードの後半は常に攻め込まれた中よく無失点で逃げ切ったと思います。前半相手の攻撃を全て単発に封じてたことが、後半の守るスタミナの余力につながったかも知れません。最終ラインとGKの連携も守備に関しては良かったと思います。敢えて言えば、相手の自陣でのポゼッションに対し、前からとることが出来ていれば、スコアメイク出来たかも知れません。攻撃につながる守備、プレスをかいくぐられた時の対応という点では課題が残ったかと思われます。それが後半の苦戦の要因にも見えました。完全に崩されて見えた場面も後半は多々ありましたがGKのファインセーブも数度あり、最後までよく集中切らさず守ったと思います。決勝の大阪学芸戦の前半の1失点はキャプテンのCBが怪我で不在で数的振りの最中に喫したもの。ゴール前へのクロスのこぼれを相手に詰められてズドンといかれてのものでしたが、もしこの主将がピッチにいれば跳ね返してくれたかもしれません。後半の2失点目の内2点目は自陣ゴール前での守備時間が長くなり耐えきれなかった。3点目は2点ビハインドで4バックから3バックにしてFWを増やしたことにより両サイドにスペースが出来てしまったところを相手に左右に大きく揺さぶられて2点目同様CKから失点。結果論になってしまいますがDFの枚数を減らすのならCB1、SB2、ではなくCB2、ボランチを一人CBに下げる、の方が強いDFを3人そろえることが出来たかも知れません。追撃モードに入るべく下げられたCB徳本選手3は強そうなプレーを見せていただけに余計にそう感じました。他FW尾野選手9、右MF橋本選手7の守備の強さが光りました。

追手門学院:特に前半は攻め込まれた中、敗れたとはいえよく1失点で凌いだと思います。相手がさほどポゼッションにこだわってこなかった事も要因かも知れません。

大阪学芸:準決勝の大商学園戦では後半相手の前線からのプレスの継続に耐え切れず失点。決勝でも時にそれにささられるも準決勝の時のように継続してそれを浴び続けることがなかったため無失点で封じる。大会通して1失点以内に封じてますからチームとしての守備力は高いと思います。近畿、全国でもそれが発揮できれば、悲願の優勝も見えてくるかと思われます。

大商学園:前半は相手の後方からのポゼッションに対し全体的に前目のポジショニングはとるもボールを奪いにはいかずゾーンを形成という中途半端な守備姿勢により相手はつなげるわ裏は狙えるわになってしまい失点。後半は単にポジション前目なだけでなくしっかり獲りにいくことができたことでリズムを掴み相手にプレッシャーを与え続け同点に追いつく。大会通して1失点以内に抑え続けてますので守備力はこちらも高いと思いますが、相手の後方からのつなぎに対してとりにいくならいく。いかないのなら引いてブロックを形成とはっきりさせるという点ではやや課題も残ったかと思われます。

 

✳️攻撃

大阪桐蔭:準決勝の追手門学院戦で唯一の得点となった先制点はCKからによるもの。ゴールキックは全てパントキック。つなぐという点がまだまだに見えたことが、特に前半は攻め込みながら一点に終わった要因であり、後半はシュート0に終わるほど攻撃回数そのものが減ってしまった要因にも見えました。決勝の大阪学芸戦でもゴール前に迫り時に相手に怖さを与える攻撃も出来ていたものの決定的な場面を作るまでには至らず。キーパーと前線に走り込む二列目の選手やSB等最終ラインとの連携精度とキーパーの判断力が上がってくれば、現時点と違い長短自在の繋ぎが出来るようになるかと思われます。キーパーのキック力は十分なだけに、キーパーからのつなぎ等ボール保持率が上がってくるかどうかが、今後の浮沈のカギかと思われます。

追手門学院:割りとポゼッションの意識が高い攻撃が目立つも前半はなかなか前に運べず。後半はサイドからプレスをかいくぐりゴール前まで持ち込んで攻め込む時間帯が多くなる。つなぎの意識ながらシュートの決断力もよく、無得点ながら特に後半の攻撃には見るべきものがありました。前半からこうした攻撃が出来ていれば相手の集中も持たず、勝敗も変わったかも知れません。

大阪学芸:かつての縦に速い個人技とパワーサッカーからここ数年はすっかりポゼッションサッカーに移行。準決勝の大商学園戦では前半相手が前かかりなポジショニングながらプレスをさほどかけてこなかったためつなぎも裏を狙うもいけたせいもあり先制点を上げる。後半は相手の激しいハイプレスにさらされ苦戦。決勝の大阪桐蔭戦では準決勝の時よりアーリークロス等を駆使した長短自在のパスワークで準決勝の後半のような継続してハイプレスのプレッシャーにさらされることを回避。2試合通して見られたサイドでの攻防に持ち込みマイボールのスローインを獲得し現実的なポゼッションサッカーでボール支配を継続していく様等は、2008年度の男子の大阪桐蔭が初めて冬の全国に出場した時のそれを思い出させました。特に決勝戦では最終ラインの選手たちが動きながら横パスを展開していたため相手をずらすことも幾度となく出来ていたと思います。ただつなぎにこだわるサッカーのためシュートを打ちに行く場面でもドリブルで仕掛けたりパスを選択したりで結局シュートまで至らずボールを奪われる場面も目立ったことは、ポゼッションサッカーのチームらしく課題として残ったかと思われます。後半ヘッドで2得点のFW中村選手9の高さと強さはもちろん光りましたがもう一人の小柄なFW小川選手10のボールを失わない、強さありきの足元の巧みさも光るものがありました。

大商学園:ここ数年はキーパーからのつなぎが印象的でしたが今季は準決勝を見る限り縦に速くといった感じが目立つ。相手との兼ね合いでそうなったのかもしれません。後半は自陣から回してくる相手にハイプレスが功を奏し同点ゴールを決めましたが、今後得点力を上げていくには、ここ数年のようにボール支配率を上げていくことが必要になってくるかと思われます。

 

✳️大阪桐蔭

準決勝では新人戦覇者との競り合いを制すも決勝では前半は互角で後半開始から10分過ぎまで続いたチャンスの時間帯を逃すと以降はズルズルと相手ペースになりそのまま寄り切られ横綱相撲を喰らった格好に。ですがスコアほどの力の差はひいき目抜きに感じず久々冬の全国を決めた昨年並みの強さは少なくとも誇っているかと思われます。見る限りベースのシステムは4-1-4-1に見える。今後はボール支配率を上げるべく、つなぎのサッカーにこだわれば、学芸戦の2失点目と3失点目は回避できるかと思われます。

 

✳️追手門学院

敗れはしましたが特に後半は互角以上の戦いをしており、学芸に勝って新人戦を制した実績は伊達でなしを照明。なかなか屈強そうな選手も目立ちました。

 

✳️大阪学芸

新人戦では追手門学院にPK負けでしたので春季大阪大会の決勝でも大阪桐蔭と五分の勝負になるかと思いましたが結果は3-0で快勝。強い1年生が複数入りチーム力が増したかと推察して見てましたが実際は?これが本物なら近畿はおろか全国でも優勝を期待できるかと思われますし、内容的にも感じるものがあるサッカーを見せてくれたように思います。

 

✳️大商学園

準決勝敗退でインターハイ出場は逃すも力的には昨年全国ベスト4に劣らぬものはあるかと思われます。要は学芸同様全国制覇を狙える力はあるのではと思われます。学芸戦でゴールキックがほとんどだったか全てだったかパントキックばかりだったように思いますのでまだまだチームの成熟度が低いのかなとも感じました。今後ここ数年のようにキーパーからしっかりつなげていけるようになれば、冬の全国選手権では予選、全国含めてインターハイのそれとは違った結果も大いに期待できるかと思われます。

 

✳️現状の大阪の高校女子サッカーはインターハイの最終結果を素直に見ればここ数年同様学芸、大商の2強を大阪桐蔭、追手門学院が追う図式と見れますが、決勝戦の内容にスコアほどの差は感じなかったことから、今期の大阪の高校女子サッカーは大阪桐蔭、追手門学院も含めた4強の時代に入ったかとも思われ、だとすれば冬の全国選手権の出場2枠の争いは、過去に例を見ない激戦になることが予想されるかと思われます。

 


興国 大阪桐蔭 阪南大高 近大付属

2021-06-13 08:45:43 | 高校サッカー

✳️守備

興国:1失点ですからよく守ったと思います。ただ前半は相手へのあたりが甘く、それがしっかり寄せてるにも関わらず自陣深くに入り込まれたり、ついには失点してしまったりになっていたかと思われます。相手にキーパーからのつなぎを意識したサッカーをされてたら前半もう1,2点いかれてたかも知れません。後半はしっかり相手にあたれていたと思います。

大阪桐蔭:興国戦では試合を通して全体のポジショニング、選手同士の距離感、ブロックを形成するところとボールを捕りにいくところの抜き差し加減、試合前だけでなく試合中でもキーマンを見つければ、その選手がボールを持てばリスクを背負ってでも複数で捕りにいく判断力等々がよく、これだけ良いところがあればそりゃ無失点で抑えられると思いながら視てました。阪南大高戦も前半は無失点に抑えるも興国と違いアーリークロス等ロングパスを通してくるわあたりの強さありきの足元などの巧さを誇る選手を揃える相手の激しくバリエーション豊富で縦に速い攻撃に前半から的が絞りきれず後半は前日と全く同じメンバーだったこともあり運動量が落ちた選手がいたところを逃してもらえず後半10分前後に立て続けに2失点し逆転負け。そうした選手をもっと瞬時に見極め交代カードを早く切るという点では課題が残ったかと思われます。

阪南大高:大阪桐蔭相手に喫した先制ゴールは相手のシュートが一手遅れて見えたにも関わらず2度に渡り寄せが甘くなったところを突かれて見えました。それ以外は相手にしっかりあたる事が出来ていたと思います。終盤疲労からか相手にスペース与えてしまう場面もありましたが、そういうときでもゴール前ではしっかりブロックが作れていたと思います。

近大付属:強敵相手に2失点。特にゴール前などここぞの場面でボールへの寄せの鋭さで一歩遅れをとって見えました。

 

✳️攻撃

興国:今期もポゼッションサッカーを展開。昨年同様キーパーからのつなぎに徹底的にこだわる。ただ最終ラインのボール回しが立ったままでのそれになってしまい、これでは相手をずらすことが出来ずいつまでも縦にパスが通せず膠着してしまう。後半は後ろのつなぎの人数を増やして見えたぶん縦にもパスが通るようになりましたが、そこに多くを費やして見えたぶん、後がなかなか続かなく見えました。最終ラインがもっと動きながらパス回しする必要があるかと思われます。

大阪桐蔭:昨年同様今期もそれまでのつなぎよりもボール奪取からのカウンターが攻撃の主に見える。興国戦では前半は相手があたりがやや甘かったこともありキーパーからのつなぎも志向。しっかりつないで敵陣に入り込めてましたのでもう少しそこにこだわれば、スコアメイクしての勝利もあったかも知れません。相手を見た上での攻撃の組み立てという意味では、課題が残ったかも知れません。阪南大高戦での室選手MF8の先制ミドルは最初にスペースもらえた場面で打てずにダメかと思われましたがさらにスペースを与えてもらえたところを逃さずカーブをかけて決める。スペース与えてもらえたといっても一瞬のことであり相手が近くにいるなかで精度の高いシュートを右隅に決めたのは見事でした。以降も前半はチャンスもありましたが後半は一時相手の迫力にさらされ自軍も運動量が落ちほとんどチャンスらしいチャンスを作れずそうなっても決定的などこまでいけず逆転負け。強豪との試合が続いたラスト3試合はいずれも一点以内に抑えられる。得点力を上げるにはやはりボール支配率を高めることとボールを支配して攻撃を組み立てて得点を奪う力も必要かと思われます。そういう力を身に付けないと、阪南大高戦のように一点では難しい試合を制することは難しいかと思われます。

阪南大高:大阪桐蔭戦前半はパスの出しどころに苦慮するも後半相手の運動量が落ちたところを逃さず畳み掛けて2得点で逆転勝ち。勝負どころを逃さぬ集中力と例え連戦で体力的にきつくてもそうした場面では労を厭わぬ運動量を誇っていた点などが光りました。

近大付属:終了間際の一点に終わりましたがなかなかスピード感鋭さはありました。序盤のチャンスをものに出来ていれば違った展開もあったかも知れません。基本的には縦に速くに見えました。

 

✳️興国:1年生ながら10番を背負う宮原選手MFはそれだけのことはありボールを持てば簡単には渡さないテクニックを見せる。柔らかいボールタッチは魅力ですが、今後強さも感じる選手になるかどうかが、個人としての飛躍の鍵かと思われます。この日はワントップの永長選手11のプレーが特に前半光る。ドリブルでの突破力、3,4人に囲まれてもポスト直撃の強烈なシュートを放つシュート力と決断力、そのいずれもが強さありきの巧さのため、今後も相手にとって驚異となるかと思われます。先に挙げた序盤のポスト直撃が入っていれば、勝敗も変わったかも知れません。後キーパーの岩瀬選手1は長身なだけでなく太さ分厚さも感じ見るからに屈強で、Jにいった昨年のGKに勝るとも劣らないものを感じました。インターハイこそ逃しましたが今期も大阪のトップを走る学校のひとつであることに変わりはなく、チームとしてのサッカーが見た目だけでなく本当の意味で成熟してくれば、2年ぶりの冬の全国も十分あるかと思われます。

 

✳️大阪桐蔭

興国戦では主力をベンチ待機も含めて複数欠く中での勝利は選手層の分厚さを感じさせるものがあったかと思われます。代わって出て見えた選手がしっかりと働けてみえ、チームとしても主力の不在をチームとしてのサッカーでカバーしての勝利に見えました。阪南大高戦では連戦の中運動量が落ちて逆転負け。連戦を乗り切るための運動量が落ちた選手の見極め見切りを早くし交代選手を素早く準備するといったことや、欠けていた主力がインターハイ本戦で帰ってきて彼らの個の力とチームとして連戦にも耐えうる守備が融合すれば、6年ぶりのインターハイでも大きな結果を期待できるかと思われます。

 

✳️阪南大高

大会通して全試合失点1以内に抑えた要因は攻撃は最大の防御そのままに畳み掛けて守備時間そのものが少なかった事が大きいかと思われます。分厚い体をした見るからに強そうな体格をした選手を揃えて激しくあたって相手を圧倒する同校ならではの強さというものは昨年同様感じませんが、それでもここぞの場面で畳み掛け、それが過ぎたら一転ゲームを落ち着かせるといった抜き差し加減巧みなゲームメイクは健在で、名実ともに大阪のトップをいく学校であることに変わりはなく、全国でも十分狙える学校であると思います。敢えて指摘するとすれば、決勝でインアウトになってしまった選手が出たこととスコア以上に自分達のペースで試合を進めることが出来てたとはいえ1点差でロスタイムも含め10分近くは時間が残っていることが分かっていながら3点目を狙いにいかず時間を稼ごうとしてしかも稼げなかった点が挙げられるかと思われます。インアウトが発生すればそのぶん運動量の多い選手を一人フルで使わないといけなくなりますし1点差での時間稼ぎはリスクが大きく試合を決めつけるにはまだ早いと思われ、力があるのですから得点にさらに貪欲になれば、いよいよもって全国制覇も見えてくるかと思われます。鈴木選手FW9の複数の相手に寄せて詰められた中でも突破や恐さを与える精度の高いシュートを放てる強さありきの巧さ速さにはJ注目のストライカーであること伊達でなしを感じましたし1年のMF宮崎選手13の一年生とは思えぬ巧さと相手との接点の攻防での粘り強さにも感じるものがありましたし、そうしたプレーが出来る選手が他にも何人かいて、個々の力の強さ高さも感じられました。

 

※近大付属

冬の選手権予選を勝ち抜くには各選手が今より強くなる必要があるように見えました。例えば自陣深くに蹴りこまれた側がボールを持ったが相手に詰められてるといった状況で近大付属は横に蹴り出して自陣深くで相手ボールのスローインにせざるを得なかったのに対し阪南大高は前方に大きくクリアすることができており、そうした個の強さの差がそのままスコアや試合展開に出てたように見えました。チームとしてのサッカーはなかなかしっかりして見えただけに、一対一等接点の攻防で優勝候補相手にも負けない強さを各選手が身につければ、現在のジャイキリ候補の筆頭格から優勝候補へとランクを上げることが出来るかと思われます。今後u18一部で独走するくらいの強さを発揮できるかどうかかと思われます。

 


春季大阪高校女子サッカー決勝 大阪桐蔭ー大阪学芸展望

2021-06-11 09:19:43 | 高校サッカー

勝者がインターハイ出場をかけた関西大会に進出、だったかな⁉️いずれにしてもインターハイ出場をかけた戦いは、大阪学芸のポゼッションに大阪桐蔭ディフェンスがどう対応するか。ここにかかっているかと思われる。

 

大阪桐蔭は準決勝でもポゼッションサッカーを志向する相手への対応を迫られた。この試合では前半は相手の攻撃を単発に封じていたが後半はプレスを掻い潜られて攻め込まれる時間帯が目立った。終始前からとりにいっては体力がもたなくなることが考えられるため、いくならいく、いかないなら引いてブロックを形成とはっきりさせることが寛容かと思われる。対する大阪学芸も準決勝では前からとりにくる相手にいかにつなぐかというテーマに迫られた。前半は相手のポジショニングととりにいく姿勢の矛盾に助けられリズムを掴んだが後半は相手の激しいハイプレスにさらされ苦戦を強いられた。相手がどれだけ前がかりなポジショニングをとっていても徹頭徹尾キーパーからの繋ぎにこだわれるほどの上質のポゼッションサッカーを誇るが、負けが許されない戦いで準決勝の後半のような展開になったときに、チームとしてのサッカーをどう考えるかにも注目が集まる。

 

どちらが勝つにせよ、一点勝負が予想される。


R3年度男子高校サッカーインターハイ大阪府予選展望

2021-05-24 15:08:06 | 高校サッカー

※次戦よりシードのプリンスリーグ勢が登場する表題の大会。プリンスリーグ関西で上位を走る阪南大高、大阪桐蔭、東海大仰星、履正社、興国を中心にインターハイ出場2枠を争う展開が予想される。これらの学校と同じくプリンスリーグ関西に所属する金光大阪、大阪産大附、U18大阪一部リーグで上位に位置する大阪学院、近大付、関大一、さらには同リーグ2部ながら首位をひた走り昨年度の選手権予選で大阪桐蔭を追い詰めた香里ヌヴェール、さらには同リーグ3部首位を走るアサンプションをPKの末に撃破した大商学園あたりがどう絡んでくるかが、大会の行方を左右するものと思われる。

※金光大阪~東大阪大柏原のゾーン

順当なら阪南大高と東海大仰星が準々決勝で潰しあう組み合わせ。阪南大高は昨年は同校には珍しくフィジカルよりテクニックが目を引くチームカラーだったが今年はどうだろう。画像見る限りでは屈強そうな選手も結構見かける。確か昨年目を引いた小柄なボランチは下級生だったかと思われ、屈強そうな選手とこのボランチが融合すれば今大会の本命一番手であることも考えられる。ただ2戦目の相手として大阪学院がスコアメイクして順当に上がってくるようだと、仰星戦を前に最初の関門が待ち受けることになりそう。一方の東海大仰星はここ1,2年と比べるとやや小粒とも聞くがプリンスリーグの戦績見る限りでは今季もその強さを保持しているものと思われる。地力は阪南大高にやや分があるかもだがクジ的には仰星の方がやや恵まれても見え予断を許さない。反対側のゾーンは順当なら金光大阪と近大附の争いか。金光大阪は初戦勝てば次は賢明学院と大商学園の勝者との戦いが待っており、ここが最初の関門になりそう。近大付にとっては大阪一部リーグに所属する常翔学園を破った商大堺あたりが曲者かと思われる。準決勝では優勝候補同士のつぶし合いを迎え撃つ図式になるため、もし金光大阪か近大附がそのステージに勝ち上がれば、仮に地力は劣ったとしてもインターハイ出場枠ゲットのチャンスもあるかと思われる。

 

※履正社~清風のゾーン

順当にいけば履正社と興国が準々決勝で潰しあい、その勝者を大阪桐蔭が迎え撃つという図式になった。履正社は選手権出場を果たした旧チームと比べるとやや線の細い選手が多いと聞くがプリンスリーグの戦績見る限り、今季もその強さを保持しているものと思われる。初戦の相手槻の木、さらにはその次の清明学院ー桃山学院の勝者がいかに立ち向かうかにも注目。興国はJリーガー5人を輩出した昨季と比べれば話を聞かないが実力はどうなのだろう。プリンスリーグ関西では初戦の三田学園戦こそ落としたが以降は大阪のトップを走るチームにふさわしい戦績を残している。今季も優勝候補の一角に違いはないだろう。ただ周りの学校を見ると優勝候補の中では最も激戦ブロックに入ったと言えるかもしれない。初戦の相手香里ヌヴェールは旧チームは太さ分厚さを感じさせる屈強な体格をした選手を揃え、そんな彼らがテクニックにも秀でたものを見せ、選手権予選では敗れはしたものの大阪桐蔭と好ゲームを演じた。今季も2部ながらU18大阪で首位をひた走り、初戦から大きな関門とみてよさそうだ。そこを突破してもU18大阪一部に所属する関大一ー桜宮の勝者が待ち受け、予断を許さない戦いが続く。これらの学校と反対側に入った大阪桐蔭はプリンスリーグ関西での戦績見る限り例年以上に決定力が高そうだ。昨年同様、優勝候補の一角であることは間違いないであろう。順当にいけば準々決勝で大産大附か清風との戦いが待ち受けていそう。大産大附はプリンスリーグ関西では苦しい戦いが続いているが、分厚い体をした選手が多いらしくなかなかしぶといと聞く。U18大阪一部に所属する清風も含め簡単に勝てる相手ではないであろう。巡りあわせ的には大阪桐蔭がやや優位なところに陣取れているが、履正社~清風のゾーンは優勝候補を脅かす伏兵が多い感じがするため、これらの学校の奮戦次第では、優勝候補の立ち位置の優劣も大きく変わってくるかと思われる。

 


星槎国際高校湘南 大阪桐蔭

2021-01-03 15:53:56 | 高校サッカー
✳️守備
星槎国際高校湘南:相手のハイプレスの網にかかったりなど特に後半は決定的なピンチも何度かありましたが、攻めてるときも最終ラインは常に残していた事と自陣ゴール前での集中が最後まで途切れなかった事が、無失点につながったかと思われます
大阪桐蔭:相手の押し上げが個人レベルにとどまっていたこともあり終盤まで無失点に抑えてましたが終了間際の相手の選手交代に対応できずに終了間際に先制ゴールを献上して見えました。2失点目は相手がボールキープすると決め付け寄せが甘くなったところをズドンといかれて見えました。先制点献上直後のショックでそれまでの集中もやや失われてたかも知れません。前半は前の二人が寄せて中盤でボール奪取を狙うもそれが100%はまりきらず中盤で相手を、ボールを見すぎたきらいがあり、最終ラインで危なげなく止めるもこれが続けば後半最終ラインがもたないかもなと思ってたら後半は前が寄せるだけでなく捕りにいっており、片本さん13林さん11の2トップと前田さん9で囲んでハイプレスからのショートカウンターにつなげた下りなど良かったと思います。

✳️攻撃
星槎国際高校湘南:終了間際投入した右SB野村さん13が効いてみえました。強く前にいけてたことがチャンスメイクになり、先制ダメ押しと価千金のゴールが立て続けに生まれるきっかけになって見えました。
大阪桐蔭:強敵相手にボールが持てない中、持てないなりにショートカウンター等で相手に怖さを与える攻撃が出来ていたと思います。そういう意味では相手より多くそういう場面を作れて見えました。相手GKのファインセーブに阻まれましたが後半の片本さんのゴール前での押込み、ボランチ瀧口さん10の前半の強烈なミドルなど良かったです。無得点に終わったのは基本的には相手を誉めるべきと思います。結果論で言えば、ボール保持率を高めて二次三次と攻撃を継続していく力を、全国レベルの戦いでも身につけていかないと、ゴールは難しいということかと思われます。

✳️星槎国際高校湘南
筋肉隆々として体の分厚さを感じる選手が多く強そうだなと冊子見て思い、この日映像で見て改めてその印象が強くなる。試合が始まると相手がすぐそばまで迫っていてもGKと最終ラインからのポゼッションにこだわり、上記状況でも慌てることなく彼女らで少々遠目でも横パスを通して見せるパスワークと足捌きには感心しました。そこから前線へフィードというのが主な攻撃パターンに見えましたがラインの押し上げがそれほど激しくなかった事が、試合終了間際まで得点に至らなかった要因かと思われ、それが強さを感じたにも関わらず関東で冠が獲れていない要因に見えました。全国初戦ということもあり手堅い試合運びになったのかも知れませんが、ここぞの場面ではかさにかかって畳み掛ける姿勢も必要かと思います。全国制覇するチームというのはそういう勝負どころを逃さぬ抜き差し加減というものを心得ているものかと思われます。上記はポゼッションサッカーにありがちな所かと思われ、これほどまでに強そうな選手を揃えている場合、縦にガンガン押し上げるサッカーの方が、より相手に怖さを与えることが出来るかもですね。そうした後ろからのサポートが少ない中で前線へと走り続け、その速さ強さを前面に押し出したテクニックも加味して相手に怖さを与え続けたFW松尾さん9の頑張りは素晴らしかったです。別の選手が先制ゴールを決めた直後に負傷交代となりましたがまさに名誉の負傷交代となったかと思われます。次戦は明日。過密日程ですが大事なく今後も試合に出られると良いなと思います。改めて冊子見るとu17日本代表にもなったとか。頷けます。

✳️大阪桐蔭
2失点目に良い意味で厳しく重きを置いて今後取り組むことが出来れば、下級生は大阪桐蔭をもっと強くすることが出来ると思いますし、卒業する3年生は、この日の敗戦がサッカーを続けるにせよ否にせよ、貴重な財産になると思いました。