Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

牧歌の郷

2017-10-10 19:54:13 | 日記

 優雅で清楚な貴婦人のようなホワイトガーデンの庭の次は、バスでまた移動です。ボックス型の庭がいくつかある場所へとやって来ました。舗装されない道なのでバスには悪路です。バスを降りた場所が集合場所という事で、皆講師の先生の後について庭へと入って行きました。

 入って行くと他の観光客も多くいて賑やかな雰囲気です。1個のボックス自体が4畳半ほどのこじんまりした区分けなので、別のボックスの庭を見ている人の歓声が間近に聞こえ、隙間から様子も見えました。ここなら美しいイングリッシュローズのバラ園も見られそうです。私はフイルムの残りが少なくなってきたので写真を撮るのを控えたように思います。この場所の写真は無く、バラの写真ももちろんありません。

 色々な花や、野菜、苗を植える前の土作りされた区画を見学した覚えがあります。特に土だけの区画の記憶は鮮明です。足触りがとても柔らかく、歩くとふかふかと沈みました。こんなにいい土の所を歩くなんてと、気が引けて仕様がありませんでした。耕したり土作りした人に大変申し訳ないと痛切に感じたのです。この区画には庭師風の男の人が1人いて、終始にこやかに皆を見守っていました。私はそれが不思議で仕様がありませんでした。この男の人もパフォーマンスの人だったのでしょうか。皆の歩き回った後、土をならして又ふかふかにする、そういう役どころの人だったのかもしれません。当時の私にはそう言った仕組みが全然分かりませんでした。折角造られた土の上を歩いて来てしまったと気が引けて、先生がここからは別行動にしましょうと言われ、自由行動になった後、私は2、3の区画を見て直ぐに集合場所の出口まで戻って行きました。

 土作りする大切さを知っていたので、私にはあの柔らかな苗床を踏み荒らした事が酷く胸につかえていました。それが気になり庭を見るどころの気分ではなくなってしまったのでした。

 道に戻って来ると、太い材木が組まれたガードレールが西部劇の牧場風景を思わせてロマンチックでした。その風景が私に映画のシェーンの最後の一コマを思い出させました。「シェーン・カミング・バック」のあの場面です。映画のような遠景の高い山は見えませんでしたが、十分ウエスタンの世界に浸る事が出来ました。

 暫くして皆が集合してくると、バスはロンドンに向かって出発しました。ロンドンに近付くにつれて草原や羊の群れは見えなくなりました。整備されたハイウェイ、高速道路にバスは入って行きます。

 (何処で撮った写真か不明。最後の庭の物か、ホワイトガーデンの物か名称不詳です。)


牧歌の郷

2017-10-10 17:02:20 | 日記

  なんとか頃合いを見て、私は木の扉を潜りました。後はなるべく急いで階段を降りて来ました。階段の途中で同じツアーの2人連れと出会いました。上に上がっても良いか聞かれたので、先生も良いといっておられたからいいですよと私は答え、見晴らしが良いですよと付け加えておきました。上で現地の人が数人見学していることも言っておいたと思います。

  下に降りると何人か集まって来ていました。集合時間まではもう少し間があったように思います。私はまたあの城壁の下の門に絡まる緑の彩を愛でていました。

 バスで回って、2カ所目はホワイトガーデンの庭です。私は期待に胸が膨らみました。庭に入って行くと、目に咲き揃った白い花々の色が飛び込んできました。思わず目を細めて微笑んでしまいます。私の憧れと言ってよい庭です、嬉しくて仕様がありませんでした。

研修旅行

 庭に入って歩くと直ぐの左手に年代物の納屋のような家があり、入口の敷居のような古い木材をまたぐと、土むき出しの土間に足が触れます。屋内は土から上がる香で湿気のある感じがします。土間の土は踏み固められて硬くなっていて、日本の農家の土間と変わりない感じでした。ここには昔の木造りの家具が置かれていました。本棚やテーブル、椅子などがあったような気がしますが、あまり記憶は定かではありません。

 ここには昔風の丈長のドレスを着た女性が待っていて、にこやかに皆を迎えていました。今から考えると、パフォーマンスの方かボランティアの方だったのかもしれません。本当にこの城の女主人のように思えました。上品で素敵でした。

 家の中を見学し終えて外に出てくると、私はいよいよホワイトガーデンを本格的に見学しはじめました。嬉しくてうきうきします。カメラを持つ手に力が入ります。どの白い花から撮ろうかと迷ってしまいます。写真を見ていてもマロウに、カラー、エキナケアと、種類が豊富です。すっと伸びた花の容姿が白い色にマッチして上品です。先ほどの清楚な女性当主のイメージと重なって飾らない貴婦人の品格を感じさせるお庭でした。

 庭の階段を上っている時、私は足元にタンポポの花を見つけました。それは普通の黄色いタンポポの花でしたが、私はタンポポにも白花があるのだがなぁと考えていました。白花のタンポポは日本特有とどこかで読んだ記憶があり、当時私はもう知っていたかもしれません。折角の白花の庭、タンポポの白花種があれば申し分ないのだろうと思うと、日本の白花のタンポポを紹介したい気分でした。

 私は能登半島に一時暮らしていた事があり、そこには結構大きな白花タンポポの株がありました。茎の長さ30センチはあり、花径も直径5、6㎝はあるという見応えのあるタンポポでした。白花タンポポに限らず日本タンポポは数が減っていましたから、大々的に宣伝する訳にも行きません。唯、日本タンポポは種で育てるか、株が2株必要という事が西洋タンポポと違う点だという事は指摘できました。日本タンポポは同株1株では結実しない種なのです。種になってからの採取がおすすめです。それは日本国内の愛好家にとっても同じことです。数が減っている株が増える事はありがたい事なので、結実するまで待って採取した種で株を増やすというのが良策と本にありました。納得のいく説明でした。