Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

今日の思い出を振り返ってみる

2021-01-30 11:28:59 | 日記

うの華 143

 よし!私はこれで完全に目が覚めた。と思った。目を瞬いて、私は大きく丸く目を見開くと、暗い廊下から明るい縁側の入り口に戻った。 私はそこにいる母の姿を確りと目で捉えた。そし......

    昨日の寒波は大事がなく、ホッとしました。このまま雪が多くならなければいいな。
    昨日は雪ごもりに合わせてケーキを焼いていました。これが失敗作に。未だ沢山残っているので、どうしようかと思っています。一応、お昼にも食べる予定です。😅


うの華3 105

2021-01-27 20:54:32 | 日記
 さて、座敷では、未だ歳の若そうな男性と、幼い子供が2人で話し込んでいた。2人は一見親子の様に見え無い事も無い。が、実は親戚同士に当たる関係だ。成人男性の方は、話し込んでいる子供の叔父に当たる人物なのだ。子供の方は、自分の父親の実弟に当たるこの叔父に、何やら盛んに訴えている様子である。

    「でも、叔父さん、母の家のお寺さんの話では、人は亡くなったら直ぐに仏さんになるって。」

「それは家の宗派でもそうだよ。」

でも、と、叔父は言った。「それは謂わば例えで、…。」と、謂えば架空の話だからと、あれこれ説明して彼は幼い子を嗜めた。が、それでも子供の方は、いいや、と、男性の言葉を遮った。

「例えじゃない、本当の話なんだ。」

と勢い込んで頑張っている。

    その後の子供の話である。つい先だって母方の祖父が亡くなった。が、その時向こうの家で亡き祖父の式が行われ、その時来ていたお坊さんが皆にそう言っていた。

「自分の身近な人が亡くなり仏様にお成りに成りました。謂わば成り立てのほやほやの仏様です。成り立てで未だ慣れない仏様、神様です。が、皆さんの事をよく知っておられます。皆さん何なりと、ご遠慮なくお願いを申し上げてください。」と。

    子供はこう叔父に話すと、「この話は兄さんから聞いたのだ。」と付け加えた。自分は留守番で式に出なかった。その時お願い出来無かった。子供はこう付け足すと、如何にも無念そうに顔をしかめた。

「兄さんは線香を上げて願掛けして来たって言うんだ。」

そうしたら直ぐに願いが叶ったのだと子供は言った。「羨ましい。」、羨ましい話だ。子供は尚も渋面をすると、傍らの叔父を見上げて、目で訴えた。

「私も智ちゃん仏様で願掛するんだ!。良く知った仏様で願いを叶えるんだ!。」

だって智ちゃんなら私を知っている仏様だろ、きっと自分の願いを叶えてくれる。そう子供は叔父に言うと、

「叔父さん邪魔しないでくれ!。」

と、今度は睨むように叔父を見上げて、常日頃、彼に対して自分の胸に抱いていた苦情を並べ始めた。

 あの時もこの時も、叔父さんの為に駄目になった。兄さんと母さんの仲が巧く行かなくなったのも、元はといえば叔父さんのせいだ。叔父さんが兄さんを養子にすると言うから…。しっ…。と、ここで叔父が口に人差し指を当てた。

    そうして彼は、その話しは内緒だっただろうと言うと、今度は彼が顔をしかめて子供を咎める様に睨んだ。「あの話しはタブーだ。ここ迄にして置きなさい。」、それは智の生まれる前の話だろう。彼は沈んだ調子では声音を落とした。

今日の思い出を振り返ってみる

2021-01-27 20:48:58 | 日記

うの華 142

 ところが、この時の彼女は一時の感情に流されなかったようだ。寝ぼけ眼の私が、緩んだ顔付で母を見ていると、明らかに彼女は一瞬不貞腐れたのだが、次の瞬間にはこちらへ向かう波に乗るように......

    雨から曇り、晴れ間も少しあって、雪解けが進みました。雪処理も進んで、今週末の再びの寒波が、そう酷くないように願っています。

うの華3 104

2021-01-24 17:44:30 | 日記
 『音もしなかったし』、と思うと、私はやはり廊下に祖母を見たのは見間違いだったのだと思う。しかも、『人間、顔だけ宙に浮いている訳がない。それは当たり前の事だ。』、常識で考えてもそれはそうだ、そこで私はここで頷いた。 こうやって、私は廊下での祖母の不在を合点した。そうして祖母は外にいるのだから、それが当たり前だと、先程祖母が裏口から外出した事を思い出していた。

 私は視線を上げて遥か先の裏に目をやってみる。そんな私の目に遠く小さく、勝手口が明るく白く四角い口を開けているのが見えた。何時になるのだろうか?。昼時は過ぎたのではないか?、と感じた私は、廊下の入り口の柱、その頭上に有る振り子時計の文字盤を見上げた。勿論、私には未だこの時計はおろか、どの時計の文字盤も読めなかった。

 さて、私は静かに居間の元いた位置に戻って来た。そうして大きく広く自分の頭上に口を開け開いている吹き抜けの天井を見上げた。冬にはこの部屋の中央に掘り炬燵が据えられているが、今はその炬燵用の小さな囲炉裏には、それに見合う小さな畳が上から嵌め込まれているだけだ。囲炉裏に焼べられる炭を入れた炭箱も、囲炉裏の中に有る炭が燃え尽きた白い灰も、その上を覆う金網もこの部屋からは既に姿を消していた。居間は日常の畳だけの部屋となっていた。素足でこの畳の上に立つ私の足元は涼やかで、季節の移ろい、夏の扉の開く時候を告げていた。

    私は少々古びた畳を確りと足裏に感じると、それを踏みしめて1人居間に立った。屋根裏に張り巡らされた木材を今一度見上げてみる。と、思わずあんと私の口が大きく開いた。苦笑いした私は、口に手を当て自分の頭を戻した。それから、自分の周囲に注意して意識を巡らせてみる。この時私は自分の頭の中心がシンとして冴え渡っているのに気付いた。自分の感覚が研ぎ澄まされていると感じた。私は自分が幼さを少し過ぎて少しは大人になったぞ、と感じた。そうして、そんな自分の成長が心底嬉しくなった。思わずうふふと、私は満足の笑みを漏らした。

「ほらな、おかしいだろう。」

そんな私の父の声が障子の向こうから私に伝わって来た。ぽそぽそと、小さく話し声がしているのも分かった。「でも、」と、先程の従兄弟の声もした。私は確かにそれ等をこの居間で聞き取る事が出来た。

今日の思い出を振り返ってみる

2021-01-24 16:00:15 | 日記

うの華 141

 そうだ!そうだ!。昼寝だ、昼寝だ。私は勢い込んだ。私の様な幼い子には昼寝が大事なんだ。今この疲労した時に思い出して良かったと私は思った。かつては午後になると、自分はよく寝かしつけ......

 雨模様の日が続きます。のんびりした週末でした。

 気付くと、振り返りメールの、1年前の作品の連番が結構飛んでいました。昨年、1日に何作か書いたものか、振り返りメールが迷惑メールBOXに振り分けられたものか、不明です。連番は何回か確認して、何時も気を付けているので、そうそう飛ばす事はないと思うのです。