お盆休みで久しぶりに同級生に会いました。
近況を報告し合うと同級生から『50代なのに70代に間違われます。』と相談されました。
大人になってからの肉体年齢は食生活や仕事の内容や病気の有無で大きく変化しますので50代でも40代に見える人や70代に見える人がいても不思議ではありません。
友人は『白髪・薄毛・顔色が煤けた様に黒く・耳が遠く・目が良く見えない。』などの症状があるそうです。
治療道具を携え久しぶりに友人宅へ行きましたが、脈診・腹診をし「腎虚」であると判断し「腎虚証」で治療をしました。
東洋医学の「腎」と西洋医学の「腎臓」は同じ物ではありません。、
東洋医学では「腎は精を貯蔵する『作強の官』(生命エネルギーの強さを作り出すもの)と呼ばれ、人体の生命活動を維持する基本的な栄養物資である精を貯蔵し、五臓六腑の要求に応じて随時その精を供給し、それらの健全な働きを維持しているといわれています。
そして「腎」は全身に精力を与え、粘り強さや根気を生み出すとされています。
東洋医学では「腎」は「先天の精」を貯蔵するところで、「先天の精」は生まれた時に両親から受け継ぎ増えることはありません。
人間は食物から「後天の精」を生成し「先天の精」を補いながら生き「腎の精」が少なくなると老化が始まります。
『白髪・薄毛・顔色が煤けた様に黒く・耳が遠く・目が良く見えない。』いずれも「腎」の病症です。
『50代なのに70代に間違われます。』ということは、現代では早老化と言えます。
「腎虚症」の場合でも鍼灸治療を継続して行い、「腎の気」を補い「精気の虚」を補い、生活習慣を改めれば「年齢相応の体年齢」が取り戻せると考えます。