オ気楽ナ・・・毎日

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長生炭鉱跡

2013-09-07 21:34:02 | 近代遺産

黒崎から見えた、海中にある煙突のようなもの。

こちらは、2本のうち沖側にあるものですが、「ピーヤー」といって、海底炭鉱の排気・入気坑として使われたものです。
かつて、このピーヤーの下には、『長生炭鉱』という海底炭鉱がありました。

宇部の炭田は、周防灘の下の浅いところに炭層があって、たびたび大規模な水没事故を起こしています。
この『長生炭鉱』は、その中でも特に浅い場所を掘り進めており、海底下10mまで掘り上げたという証言もあるようです。

第二次世界大戦中の1942年2月、坑口から沖合1kmのところで海の底が抜け、坑道がすべて水没する事故が発生。
183名の犠牲者(そのうち137名が朝鮮人労働者)が出て、坑道は放棄されました。
犠牲者はすべて、引き上げられることもなく、今も海底に眠っています。

床波海岸側から見たピーヤー。
かなり岸に近い場所にあります。

この辺りの海岸と、JR宇部線に挟まれた地域が、『長生炭鉱』の坑口や作業所、住宅があった場所だと思われますが

ご覧のように、かなり広い場所が荒れ放題。

完全に草に埋もれた、古い建物も見えましたが、使われなくなった炭鉱住宅でしょうか?

敷地の東側の端に、かろうじて生き残っている炭鉱住宅らしきものを発見しました。

まだ、人が住んでいらっしゃるようですね。

海側にある石段。
セメントの下から赤レンガが顔を出していて、歴史を感じさせます。


敷地内のどこかに、昭和57年に建てられた「殉難者の碑」があるそうなのですが、見つけることができませんでした。

こちらは、今年の2月に建てられた、追悼の碑。
床波の住宅街の一角にあります。
碑の手前に置いてある木材は、海底よりひきあげた、坑道を支えるために組まれていたものだそうです。


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