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エドワード・スノーデン  自分には 何が大切か 決断すべき時もある

2013年07月19日 | 現代遊記デモクラシー・スノーデン・ネグリ

          ▲ 香港のホテルの一室で、イギリスのガーディアン紙グレン・グリーンウォルドによるインタビューに答えるエドワード・スノーデン 

エドワード・スノーデン  自分には何が大切か決断すべき時もある。自由がなくても快適に暮らせたら普通はそれを受け入れる。それが人間というものです。毎朝起きて仕事に行き、社会の利益に反した軽い仕事をして いい給料をもらう そして夜はテレビを見て寝る。そんな世界を作るのに 自分が荷担していると気付き、次の世代には この圧政の構造が ますます強化されると分かったら どんな代償を払ってでも 国民が審判できるようにしたくなる

 

以下は デモクラシー・ナウ日本版の2013年 6月10日 の番組案内 要約 ぜひ視聴されたい。

2001年911以降の世界を嗅ぎとるための必見のインタビュー番組です、日本の311にも、ほんとうに何かがおかしいと疑問を持ち始めている人にも必見。

放送日: 
2013/6/10(月) 今でも視聴できます。 下記URLを クリック もしくはウエブ サーチに貼り付けてください。
 
 
再生時間: 
15 分
 

米国政府が密かに行っている大規模な通信監視を暴露する内部資料が流出し、波紋を広げています。英国のガーディアン紙が6月5日、国家安全保障局(NSA)が米国の通信大手ベライゾンに国内外の利用者のすべての通信記録を提出するよう極秘で命じたと報じて以来、連日新たな暴露が続いています。6日にはグーグル、マイクロソフト、アップル、ヤフー、フェイスブックなど大手ネット企業9社の中央サーバーにNSAが直接アクセスして利用者の個人情報を入手する秘密プログラムPRISMの存在が明らかになりました。NSAの監視体制についてはこれまでも告発されてきましたが、動かぬ証拠となる内部資料がリークされたのは初めてです。マスコミも初めて大きく騒ぎ出し、ペンタゴン文書を超える破壊力を持つ米国史上最大のリーク事件です。6月9日、これらの内部資料を提供した人物が自ら名乗り出て、滞在先の香港のホテルでガーディアン紙のインタビューに応じました。エドワード・スノーデン氏は元CIA職員で現在はNSAのシステム管理者を務めるブーズ・アレン・ハミルトンの社員です。好条件の仕事と安楽な生活に恵まれた29歳の米国青年が、全てを投げ打って内部告発に踏み切った理由、そして名乗り出た理由をカメラの前で語りました。

「私は特別の能力もないごく普通の人間です」というスノーデンは、オフィスで通信監視業務を果たしながら諜報機関の権限の乱用に疑問をもつようになり、最初は同僚に相談していたのですが取り合ってもらえなかったと言います。やがて、「こんなことをしていいかどうかは、政府に雇われた自分たちのような人間ではなく、一般の人々が判断すべきことだ」と気が付き、そのためにナマの事実をさらけ出して、その是非を社会によって判断してもらおうと思ったそうです。もちろん、内部告発すれば、反国家、反政府の危険人物として政府やメディアから一斉にたたかれることは容易に予想できます。それに対抗して、自分の動機を皆にきちんと説明するために名乗り出たのだとスノーデンは言います。確かにネガティブキャンペーンはすぐに始まり、スノーデンが高校をドロップアウトしたことから、そもそも最高機密を扱うような資格のない人物だったとけなしてみたり、中国政府と裏で取引をしたというような説も飛び交いました。でもこうして本人が表に出て、きちんと説明したことにより、印象操作は不発に終わったようです。

CIAに拉致されて第三国の施設に送られるかもしれないし、一生監禁されるかもしれない。そういうリスクがこの先の人生について回ることは覚悟しているという彼が、一番恐れている結果は「米国が何も変わらないこと」だそうです。NSAがため込んでいる個人情報は、今すぐは目に見える危害はないかもしれません、でも5年先、10年先にはどうでしょう?ため込まれた膨大な個人の行動記録が過去にさかのぼって調べ上げられ、当局が狙った人物はどんな人でも罪に落とすことができるようになる。そうなれば政府は個人に対して絶対的な権力をふるうことになります。そうなればもう抵抗することはできません。いま普通の人々が声をあげて止めないと、取り返しのつかないことになりそうです。エドワード・スノーデンやブラッドリー・マニングのような本当の勇気を示した内部告発者が人生を投げ打って教えてくれた危険の警告を無駄にせず、行動を起こすことが告発を受け取った私たちの責任です。香港ではスノーデン支援者がデモを行っていますし、アイスランドでも政治亡命を助けようという人たちが出てきています。(中野真紀子)

ゲスト

*エドワード・スノーデン(Edward Snowden)国家安全保障局(NSA)の内部告発者。香港のホテルの一室で、ガーディアン紙コラムニストのグレン・グリーンウォルドによるインタビューを受ける。撮影は映画監督のローラ・ポイトラス(Laura Poitras)

字幕翻訳:齋藤雅子/校正:中野真紀子

 

詳細はこの番組を視聴してもらうことにして、

ガーディアン紙コラムニストのインタビューに答える冒頭部分と終わりのほうのエドワード・スノーデンのことばに注目した。

以下 エドワード・スノーデン のことば 

「自分には何が大切か決断すべき時もある。自由がなくても快適に暮らせたら普通はそれを受け入れる。それが人間というものです。毎朝起きて仕事に行き、社会の利益に反した軽い仕事をして いい給料をもらうそして夜はテレビを見て寝る。そんな世界を作るのに 自分が荷担していると気付き、次の世代には この圧政の構造が ますます強化されると分かったら どんな代償を払ってでも 国民が審判できるようにしたくなる」

 


「私の暴露の結果としていちばん恐れているのは 米国が何も変わらないことです

人々はメディアを通じてすべてを知るでしょう米国政府がどこまで勝手に権限を拡大し

米国やグローバル社会への 支配力を強大化するかを知って それでも危険を冒して立ち上がろうとせず

議会を動かしてこれを止めさせることもできないかもしれない

時が経てば経つほど事態は悪化し いずれは政策が切り替わる

国家による監視を抑制できるのは政策だけなのです

他の独立国との合意文書でさえ 法律ではなく政策文書です

 

政策転換を推進する 新リーダーが選ばれ

こう言うでしょう

「新たな世界的危機が起きている より強大な政府権限が必要だ」

その時には もう手遅れです

専制政治の始まりだ」 

  

今、用意周到に準備され、起きつつことは、ナチス・ヒトラー政権が行った専制独裁よりも、もっと苛酷かつ完璧な、批判絶対不可能の逆ユートピア世界・劇場の演出なのでは?(ナチス・ヒトラーの独裁制確立のための重要な陰謀とされるドイツ国会議事堂炎上については、当ブログの5月3日~8日の6回にわたり掲載した四宮恭二 1984年 日本放送出版協会『国会炎上 1933年ドイツ現代史の謎』 の紹介記事を参照してください)

私はエドワード・スノーデンの命を賭した捨て身の、自分の名前までを明らかにした告発と亡命に深く関心を寄せざるを得ない。

アメリカ国民だけへの人権侵害ではなく「テロや戦争のない世界統一政府の樹立?」という一見大衆を引きつけるが、極めて危険な世界統一(征服)への下心が見えてきているからだ。すべての自由な表現活動が盗聴され、記録され、ある国家によって人物評価の識別タグをつけられ、分析される。あるいは処断される。批判する諸権利をたったひとつの(いかさまかも知れない)国家に預けてしまえば、どんなことになるのか・

・・・・・すでに、ある国家では他国の国家から要請もされていないのに、無人爆撃飛行機が人を襲い、死に至らしめ、なんの裁判も、反対尋問も、記録も残さない。ひとが、地上から忽然と消えるという現実がある。予防拘束ならぬ、予防攻撃の現実 ある国では無人爆撃機を使用することをかねてから主張していた保守系の人物を国防長官に据えた。

 

そのほか、関連して

NHK 2013年の7月17日午後7時30からのクローズアップ現代 「情報機関元幹部が激白 米世界監視の実態」の放送があった。

アメリカの情報収集の度を過ぎた方法に、怒りの声を上げたのは、エドワード・スノーデンだけでなく、元情報幹部の内部告発に対し、機密の情報を持ち出したことなど10の容疑で政府に告発されたトーマス・ドレイクも、番組で語っていた。

政府は 真実を話すものを 脅すだけではなく、犯罪者として訴追したのです。われわれは監視国家を止める必要があります。それは公共の利益にならず、民主主義に反することです。」

911のあと、ブッシュ政権下で1ヶ月足らずで議会を通過した、2001年10月成立の「愛国者法」

テロと国家安全に関わる緊急事態といえば、戒厳令にも似た、国民の権利や憲法精神を一時停止させられる時限立法であるはずのこの愛国者法のもとで、盗聴・情報収集は、国家の堂々とした政策になる。

さらに2008年盗聴・情報収集にあたり、裁判所命令なしに情報収集ができる、「外国情報監視法(FISA)」改正法案まで可決

テロの疑いと称すれば、底引き網のように、世界の 総ての情報を取る権限がNSAに与えられた。

オバマ大統領は、エドワード・スノーデンの告発に触れ、記者会見で

「監視活動は、きちんと法令を遵守しながら、行っている」 と発言していた。

ときどき、とんでもない予算をつぎ込んだ安全管理を脅かすような、爆弾設置事件やテロ事件をねつ造して演出できれば、時限立法どころか、ほとんど、国民を戒厳令下状態に半永久的にいつまでもとどめおくことができる。アメリカは自国がほとんどデフォルトをおこしそうな、まったなしの財政改革を実施中で、まったなしの軍事費及び国家安全保障の経費も削減しなければならず。どこにも聖域を作れる余裕はないはず。国内で凶悪な爆弾事件が定期的におこるのはなぜ?

排除したい、まっとうな人権運動家や政府批判者は、底引き網の盗聴・情報収集から、何かの軽微な法律違反探したり、罪状のねつ造が容易になる証拠資料の作成にも使われ、別件逮捕から脅したり、収監することはさらに容易になるだろう。

NHKのクローズアップ現代の番組ではNSAの情報収集の監視の対象になっている可能性が指摘されていた死刑廃止運動家のインタビューも取り上げていた。従順な羊か、そうでない反抗者の区別の徴付けはもう行われているようで、NSAはすでに「活用」されているようだ。アメリカの情報公開を積極的にさせようと活動しているごくまっとうな人々も、国家安全保障の邪魔になること必定だ。予算確保のためには何としても、国内の治安悪化が欲しい人たちがいる。

保守政治を批判する著名な音楽家だの、反戦運動家などはジョン・レノンの事例をあげるまでもなく、真っ先の監視対象であり、それなりの影響力に見あった対策が、とられていくのだろう。民主党のオバマですら、時限立法であったはずの愛国者法を廃止できず、軍事費やNSAの予算削減できないこのありさまだから、次の政権が、レーガン・ブッシュ親子をしのぐウルトラ右派の立場の人なら、どうなるか。エドワード・スノーデンは、もう限界に達しつつある政府の不正・不穏な活動を察知し、国民に知らしめ、国民に是非の判断を仰ぐ挙に出たものなのだろう。

クローズアップ現代ではユタ州に建造中のNSAの巨大データ・センターを取り上げていた。世界の現在の情報量の100年分の巨大な記録保管所。いわば外付けの巨大な記憶装置・ハード・ディスクの建造。3万人と言われる人が従事しているというNSAのこと。

テロを防ぐ一番は何か、それは貧困をなくすこと。自由の中味や価値観を諸外国に暴力で押しつけないことにつきる。

年に何件かのテロ情報を取るのに、世界くまなく情報収集や盗聴が必要なのか。こんな巨大な施設と人員と予算が必要なのか。オバマ政権はしきりに成果を発表していたのだが。

このデータセンターの隠された目的は、ただひとつ、経済も政治も学問の進歩も、軍事情報も、科学技術の改良も、一切の知的財産も、人脈網も、あらゆるものを底引き網にかけ、情報を取るということなのではないか。それは国民に説明していることとは全く別の目的に活用することだ。

NSAの巨大データセンター建設の意味は?

最終的に引き出されるものは、エドワード・スノーデンが、インタビューの最後で言っていたこと。

 

 

政策転換を推進する新リーダーが選ばれ

 

こう言うでしょう

 

「新たな世界的危機が起きている より強大な政府権限が必要だ」

 

その時には もう手遅れです 専制政治の始まりだ

 

なおこの記事 どこが本なのだと訝る声もあるかもしれないが、これは、このブログの『野散』の趣旨である 「ことばによる ジャンルなき収蔵庫」 をめざして という指針からのものである。

経済・政治・文化・社会運動・芸術・映画・絵画などという区別は無意味であるどころか、世界の真実を直視するのを妨げるばかりでなく、いまや、世界を知らないで通り過ぎさせるための格好の装置となりはてている。いかにして、ジャンルの閉域を超えて、簡素な、しかしまっとうな人間の生を世界をとりもどすかということ。

表象・表現・ことばとして 人間の活動をとらえ ことばのちからが充填された象徴として  『本』 というもの を 希望し・構想しようと思うからなのだ。

それにしてもNSAにより情報収集・盗聴されたと公表された世界の国々は、次々と抗議の声を上げているのだが。

何の反応もみせない日本の姿。「すでに国家の体をなしていない属国身分であることを自他ともに認めるので、発言するのも控えさせていただきます」 なのか。

世界を監視することを止めさせられなければならないし、NSAの巨大記憶装置の動きは市民的自由の簒奪だけではなく、世界の富の簒奪も視野にあるからこそ、底引き網の情報収集なのである。ここで起きつつあることは、かつて例をみないと言われたヒトラーの独裁の比ではなくなると冷静に考える必要があるだろう。911のショックのあと、難しい情報用語や専門用語を使い簡単にアメリカ(長老)議会を通過してしまった「愛国者法」ならびに、裁判所命令なしに情報収集ができる、「外国情報監視法(FISA)」改正法案可決 これに、「世界自作自演同時軍事活動」のマッチ・ポンプがあれば、「世界同時戒厳令」の事態。はすぐそこ。

ボストン・マラソン爆発事件とその経過などは、そのほんとうの事実を早急に、アメリカ政府に任せるのではなく、頭脳明晰な世界市民が、共同調査する手だてを考えるべき時にきているだろう。「最近のアメリカ国内のテロ事件はほとんどFBIの息がかかっている」という市民の噂も、風のたよりに・・・・聞こえてくるのだから。

「人間の尊厳を大きく逸脱してしまった監視を監視する」 活動が極めて緊急を要するものであることは確かなことではないだろうか。

もはや耐えられないほど、偽善と人権侵害が日常化している国の情報収集の仕事NSA。

国家の運営を託されていると幻想し、そう自負する超エリート上級情報将校なら、失うものが大き過ぎ、国益という名のため生涯の名誉ある仕事ーそれが偽りの仕事とわかっていてもーその仕事からはなれることはないだろう。

エドワード・スノーデンは、違った。ごく普通の人間だからだ

自分にとって、何が大切なのか、自分で決断できるからだ。行きすぎた監視は、自由と民主主義に反すると、常識的に判断できるから。

もういちどインタビューからエドワード・スノーデンの憂慮を繰り返そう。

「私の暴露の結果としていちばん恐れているのは 米国が何も変わらないことです

人々はメディアを通じてすべてを知るでしょう 米国政府が、どこまで勝手に権限を拡大し

米国やグローバル社会への 支配力を強大化するかを知って 

それでも危険を冒して立ち上がろうとせず

議会を動かしてこれを止めさせることもできないかもしれない

時が経てば経つほど事態は悪化し いずれは政策が切り替わる

 

 

政策転換を推進する新リーダーが選ばれ

 

こう言うでしょう

 

「新たな世界的危機が起きている より強大な政府権限が必要だ」

 

その時には もう手遅れです 専制政治の始まりだ

 

 

この項 怒りをもってさらに続く

 

 

 

 

 

 

 



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