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ケネディ大統領暗殺事件直後の日本の新聞記事 その1 11月23日記事

2013年07月31日 | JFK ケネディをめぐる本・新聞記事

ケネディ大統領暗殺事件直後の日本の新聞記事 
1963年11月22日ケネディ大統領はダラスで狙撃された。またたく間に、外信は世界を駆けめぐり、ちょうど、初めての衛星中継放送の予定でもあったのでテレビの放送で釘付けになった人も多かった。事件当時、、新聞の大見出しの記憶と写真の記憶はあるのだが、記事の内容ほとんど覚えていない。週明けの学校の休み時間には事件の話で持ちきりだった。事件後の数日は、トップ記事は、ケネディだった。図書館等で、古新聞を保管しているのだが、すでに、新聞は酸化して、傷みがひどく、複写はさせてもらえないだろう。

その後あきらめかけていたが、ようやく、古書店で事件を伝えるいくつかの新聞を入手した。日本の新聞は、この事件をどう伝えていたのだろうか。50年近い前の新聞で、網羅的に収集したものではないが、私の興味を引く記事は、いくつかあった。

今回入手したのは、以下の通り。

東京新聞

11月23日 朝刊・夕刊、

11月24日 朝刊ラジオ・テレビ欄(テレビ中継の件)・夕刊、

11月25日 朝刊・夕刊、

11月27日 朝刊

朝日新聞

11月24日 夕刊

読売新聞

11月24日 夕刊

産経新聞

11月23日 夕刊

以上4つの新聞社の11月23日朝刊~25日朝刊・夕刊と11月27日の朝刊 の9枚

比較的継続して保存してあったのは、東京新聞である。ふだんは東京新聞を購読する元所有者が、事件のあと、気になり、全国紙も求め、保存しておいたものかも知れない。

11月26日を除き、11月23日~27日までの記事が読める、東京新聞を中心に、5日間でどのような内容の記事が掲載されたのだろうか。

  ▲アメリカからの外電を受け、急遽記事差し替えて、少し配達が遅れたかもしれない、1963年11月23日の東京新聞の第1面

ケネディ暗殺事件関係の記事はこの一面のみである。この第1報では、容疑者の名前は挙がっておらず、ダラス発AP電として

「22日ダラス市警察はケネディ大統領を暗殺した犯人を捜索するため、前例のない大がかりな捜査を開始した。警察筋によると、犯人は年のころ三十ばかり、身長1メートル75センチくらいのやせた白人とみられ、警察はこれに相当する人物を捜査している。」

事件直後の

「犯人は年のころ三十ばかり、身長1メートル75センチくらいのやせた白人とみられ」

という人物像は、誰かが目撃し、教科書ビル6階から、顔を出しているなら、半身は見えていない構造の窓から、どうして人物の身長が詳しくわかるのか、あとで考えれば、全く初期段階からの不思議さが、「文字通り顔を出している」。見物客は普通パレードのオープンカーを追いかけるはずであるのに、通報したという男は、教科書ビル6階の窓際をじっと見ていたのか。新聞の第1報にも、今の時点で考えるとおかしいところがあるようだ。

[ダラス22日AP]

「AP記者ジャック・ベルはケネディ大統領遭難の模様を次のように語った。ケネディ大統領の自動車が、パークランド病院ヘ通じる立体交差に入ったさい、三発の銃撃がなされた。」

銃声は3発聞こえたということも、初期から、新聞で記しているが、かなり多くのダラス市民は、三発以上聞こえたとその日に証言している人もいる。

しかしこの段階では、誰もこのことに注意を払って記事を書いている様子はない。

 

  ▲11月23日 東京新聞夕刊 の第1面 夕刊の記事では容疑者オズワルドの逮捕も扱っている。

夕刊には、

「共産主義者を逮捕」 「容疑者は24歳の元海兵隊員」 という文字が躍る。

[ダラス(米テキサス州)22日UPI]

「ダラス警察当局は22日、ケネディ大統領暗殺事件の容疑者としてリー・ハーベー・オズワルド(24歳)を、同市オーク・クリフ地区の映画館内で逮捕した。オズワルドは、対キューバ・フェアプレー委員会委員長で、元海兵隊員。自ら共産主義者と称し、米国市民権を放棄し、ソ連市民権をとろうとしたが、果たさなかった。」

「ダラス警察ではオズワルドが、大統領を狙撃直後、容疑者を逮捕しようとして追跡した警官ティピットを殺害したものとみており、ダラス警察署長ガナウエ-氏は容疑者オズワルドが、ライフル銃が発見された建物内で働いていたと語った。また同署長によると、オズワルドは、ソ連を訪問したことがある。ロシア人を妻にしていたと言われるが、この点はまだ確認されていない。」

「オズワルド容疑否認」

[ダラス22日UPI]

「警察当局が22日明らかにしたところによると、ケネディ大統領暗殺の容疑で逮捕されているリー・ハーベー・オズワルドは警察の取り調べで、暗殺とは無関係であると容疑を否認している」

 

もちろん、東京新聞は、アメリカのダラスに自社の新聞記者を派遣しているわけではないので、当然、大手の外信記事の配信を受け記事を作成している。また地元警察発表記事や、米メディアの発表記事を受け紙面を構成している。第1報はどこでもこのようなものなのだろう。東京新聞に少し記事の変化が見られるのは翌24日の紙面である。

 

この項続く

 

 

 

 



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