巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

ウルトラ・ジュエル参上!

2006年04月22日 18時48分18秒 | Weblog
 フランスでは、犬の名前でその年齢がわかるってこと知ってますか?
アルファなら1歳、ヴィタリなら2歳、ウノなら3歳……という風に。
 この国では犬の戸籍みたいなものがあって、それを管理しているのが農林省に属するソシエテ・サントラル・カニンヌ(Societe centrale canine=犬の協会)ってところ。
 日本とは比較にならないほど、たくさんの犬が暮らす、このお犬様の国では、情報がゴチャつかないように、犬の生まれ年で頭文字を決め、整理しているんです。2003年はU、2004年はV、2005年はA、そして今年2006年はB、と。
 さらに、犬たちの耳の裏には6~7桁のコード番号のタトゥーが刻まれています。もし、犬が迷子になっても、記号から飼い主がすぐに割り出せ、頭文字で犬の情報も迅速に把握できるってわけ。
 な~んて、エラそうに解説してますが、私も子犬を受け取るその日まで、そんなシステムがあることは、ま~るで知りませんでした。
「ワンちゃんのお名前はジュエルだよ!」子犬を待ちわびていた娘は、その1年も前からJではじまる名をチビラブにつけることを、一人で勝手に決めてました。
 でも、子犬の耳にタトゥーを施し、登録用紙に犬の生年月日、犬種、毛の色などを記入し終えたブリーダーはきっぱりと言いました。「で、犬の名前はどうします? 今年はUのイニシャルでつけてくださいね」と。
 エーッ! そんな急に言われても……。それでも、規則には従うしかありませんから、その場でヒッシに考え続けました。そして私と夫は、ほぼ同時にさけびました。
「ウルトラ!!!」
 日本人の私たちにとって、Uで浮かぶ名といったら、ウルトラマンとその兄弟たちしかないじゃありませんか。
 というわけで、ウチの犬、戸籍上はウルトラ・ジュエルになってます。もっとも、この本名は、健康手帳や予防接種の証明書、それからパスポートなどに記されるだけ。普段は使ってなくても何の問題もありません。呼ぶのはいつも「ジュエル」だから、犬本人もウルトラなんていう正式名があるなんて自覚はゼロ。試しに、今、「ウルトラ」と呼んでみましたが、知らん顔されました。
 今年、3歳になったウチのウルトラ・ジュエル。すんごい名前をつけちゃったせいか、かなりのオテンバです。今日も、テニスボールをジャンピングキャッチ!

フランス流こだわりの犬選び

2006年04月22日 18時44分37秒 | Weblog
 娘の相棒になるために、イエローのラブラドール・レトリバー(メス)を家族の一員として、わが家に迎えたのが今から3年前。
 フランスではペットショップで犬を買うのは一般的ではなくて、大半の人がプロのブリーダーから子犬を譲り受けます。それで私たちも、これに従い、犬の雑誌でラブラドールのブリーダーを探して訪ねました。
 パリの郊外、どこまでも広がる畑のまん中にポツンとあった石造りの農家。そこには生後間もない子犬を抱えた母ラブが4匹いました。
「さぁ、ママンを選んで」というブリーダーのかけ声で観察開始。そして私たちはレイナという3歳のイエロー・ラブを選びました。レイナは7匹の子犬たちにお乳をあげながらも、しっぽだけをパタパタと振り、やさしいまなざしをこっちに向けてくれました。すっごくイイ感じ。やさしくて聡明な母って感じで。だから、選ぶのにはちっとも迷いませんでした。で、レイナの子のメス1匹を予約。
 この国では、生後2ヶ月未満の子犬の譲渡販売は禁止されているので、それまでの子育ては母犬とブリーダーに任せるしかありません。しかも、その間に犬の性格の半分が決まってしまうといいますから、フランス人たちは、ブリーダー選び、母犬選びには、とても慎重になるんですって。
 それから2ヶ月後、チビラブは、その日をずっとずっと待ちわびていた娘の胸に抱かれました。
 さてさて、フランスでの犬のお値段ですが、登録料と1回目の予防接種料込みで600ユーロ(8万円ちょっと)でした。ほとんどの犬種は同じような値段で、これは相場だそうです。