今年は秋雨前線、台風、川の氾濫、火山噴火等の異常気象があった。
野菜の高騰があり、収穫の秋が心配である。
そんな中、長野県北部の棚田に行った。その報告です。
ここは栄村・堺・長瀬新田です。
棚田の名前は「長瀬新田の棚田」です。
圃場整備した大きな広い棚田が広がっています。
栄村では単独の農地整備事業を始めた。それが「田直し」です。
人口2300人の小さな栄村は、850世帯のうち農家が3分の2を占める。
高齢化が進み、農業に就く人の3割が70歳以上のお年寄り。担い手不足は深刻だ。
棚田をまとめて整えれば、機械を入れて作業できる。人にも貸しやすくなり、農地の荒廃を防げる。
だが国や県の補助事業では一律の基準に縛られ、費用はかさむばかり。
農家に負担をかけず、自由に農地を整備するにはどうするか。村は知恵を絞った。
平成元年、村は単独の農地整備事業を始めた。それが「田直し」だ。
農家がショベルカーなどの重機を借り、村や重機運転手と直接相談して整備方法を決める。
10アール当たり40万円を目安に、費用の半額を村が負担する。
田直しで広げた水田1枚の平均面積は8アールだった。
国の事業では30アールに広げなければならず、
村と農家の負担が3割強でも、面積が広い分だけ、お金がかかる。
かつて補助事業では10アール当たり、田直しの3倍近くもかかった。
農家の3分の2が利用した。