ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その12

2014-09-18 08:36:07 | チャレンジ企画
3日目 午前10時半  ~たびびとのみち~




このあたりは地形が平坦すぎるため、やはり冬季間の地吹雪が相当ひどいらしい。それを物語るように、道沿いにはポツポツと警戒標識が立っています。
それらを横目に見ながら、ほとんど無風状態の原野を北へ、北へ。相変わらず利尻富士は隠れたままです…。



写真を撮ろうと立ち止まる。
聞こえるのは原野に潜む虫の声と、日本海の穏やかな波音。

あまりにも静かな北の果て。



11時17分。

ずっと日本海沿いに道路が続いていましたが、草原に遮られていたせいで海岸へは出られないままでした。
ここでようやく海岸へと続くあぜ道を見つけたので、休憩がてら少し寄り道しましょう♪
ちょっと待っててね~チャリ君!


デコボコした細道を歩いて、ついに砂浜へ。
やはり木の枝とかゴミの漂着物がすさまじい。

それらを避けて波打ち際まで出ると、見たこともない程の広大な海岸が。






果てしない…。
どこまで続くんだコレ…。


だ~~~れも居ないよ!

数年前に見た沖縄の海も感動的だったけど、ここはそれに匹敵する場所だな…。
いや、むしろ沖縄よりも贅沢で、壮大で、見事な景色を独り占めできるスペシャルビーチですね。
晴れている日に来たかったな…。


「利尻富士よ!
どうかその御姿を我に拝ませておくれ!」

…なんてやってみたりする(笑)。

漂着物の調査♪

こういう海岸にはおもしろい漂着物が沢山落ちているわけですよ。
こちらの袋は日本語の表記もありますが、メインはハングル文字。
海の向こう側の韓国から、永遠にプカプカ漂ってここまで流れ着いたのでしょうか?


時間もちょうど良かったので、ここで昼食タイムにしました。
誰も居ない海岸にひとり座って静寂を楽しみ、それはそれは贅沢な時間を過ごす事ができました。

午後も頑張りますよ~!




すれ違う車にも旅人ばかり。
鹿児島ナンバーの白いセダンには、仲の良さそうな年配の老夫婦。
熟年後の最高の思い出にと、2人で壮大な冒険を決意したのでしょうね。
いいなぁ。素敵です。

原野の向こうから小さな軽トラック。
荷台に何か載っている?と思ってよく見ると、なんと自作のキャンピングカー
ごく普通のトラックの荷台に、木材で就寝スペースを自作したようです!
日本一周中」の巨大な文字が誇らしげでした。頑張ってねおじさん!


雲に霞んだ大地の向こう、平坦なのでどこまでも見渡せます。
豆粒ぐらいの白や黒の物体がチマチマ動いているのが見えました。

あぁ!ずいぶん前に僕を追い抜いた車たちだ!

いま僕が進んでいる道、大地の向こうのあの場所までず~~~っと続いているわけですね~!
恐ろしいほどのスケールです。


12時07分。


道の向こうに、やっと青い看板が見えてきました。
稚内まであと何キロ?」と目を凝らして確認しようとすると…。
すぐ横にカントリーサインの小さな看板があるのに気付く。


えぇっ!もしかして…!



稚内市だぁ~!!\(^O^)/

札幌を出発して丸2日と半分。ついに「宗谷岬」のある最北の市へと入ります!
ここまで長かったような、意外とそうでもないような…。
でも、もちろん感動もひとしお。

ここにきてようやく旅の終わりが見えてきましたね!(*^_^*)

絶対ゴールしますよ!


稚内に入った途端、この旅で初めて「寒い」と感じました。
さすが最北の町。現在の気温は20度前後でしょうか?

だんだんと丘の道へ…。

日本海から少し内陸に逸れ、微妙なアップダウンも出てきました。


こりゃまた見事な光景だな…。

まぁ長い坂道でも無いので、立ち漕ぎで少しずつクリアしていきます。
先ほどからだいぶ後ろの方に自転車旅行者の姿が見えていましたが、だんだんと見えなくなってしまいました。

ふふふ。僕って結構いいペースで進んでいるのかも?


ちょっと長めの坂道を登りきると、こんな場所が。

海を見下ろす小高い丘に、ポツンとお地蔵さま。
うほほほほ、こりゃ~また「桃源郷」と呼ぶにピッタリの場所だ!なんてまた興奮しながら写真を撮っていると、反対側からホンダのスーパーカブ(原付バイク)がやってきて、路肩に止まりました。

荷台にはキャンプ用具一式。どうやらこの人も旅人のようです。

乗っていたお兄さん、僕の自転車を見るなりビックリして
キミ、これで旅してるの!?」と呆れ気味に聞いてきました(笑)。

彼は東京から休暇で来ていて、原付をレンタルで借りて1週間の北海道旅行を楽しんでいるのだそう。
札幌からスタートして道東~道北をぐるりと一周するらしいです。
彼も大学時代に自転車で北海道旅行をした事があるらしく、ちょっと懐かしそうに語ってくれました♪


今日は稚内市に直行して、明日宗谷岬にゴールする予定です!」と話したら
ノシャップ岬には行かないのかい?」と聞かれました。

ノシャップ岬は、稚内市街地の少し上にある小さな岬。
ここを経由して市街地に向かうとなると、海岸線をぐるっと回って進むことになるので遠回り。
特に見たい場所でもないので行く予定はありませんでした。

しかしお兄さんによると、僕が通ろうとしている内陸ルート(市街地に直行する道路)はかなりの急勾配らしく
見たとたんに心が折れる」とのこと。(^_^;)


まだ時間もあるんだし、ノシャップの方から行ったら?
遠回りと言っても2~3キロくらいだと思うけど…。
」というアドバイスをいただきました。


う~ん。どうしよう…。
急勾配の近道を選ぶか、平坦な遠回りの道を選ぶか。

とりあえず、2つの道の分岐点まで行って考えましょうか。
お互いの旅の無事を祈って、お兄さんと別れました。



次回!
決断の時。どちらのルートを選ぶのか。

続く。
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4 コメント

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稚内・・・ (北の旅烏)
2014-09-19 08:07:36
「キミ、これで旅してるの!?・・・・」
ママチャリで原野を走っている若者を見かけたら誰しも
驚きそして感心し、逆に勇気と元気がもらえます。
そして青空無き大地だからこそ読み手に現実の厳しさが
真摯に伝わってくるように思います。きっと誰彼となく
言われたであろう「無謀」の言葉を返上する時がやって
来ましたね。(^^)よく頑張られました。
今後私が逃避行へと出かけ辛く感じ始めたらこの記事を
思い出しホルマリンさんの気力を励みに頑張れるような
気がします。ありがとう!!(^0^)
ただ、もうすぐ終着点だと思うとちょっぴり残念な気が
してなりません。この際だから延々どこまでも引っ張リ
続けて欲しいな...と。勝手な妄想を描いています・・・。
返信する
北の旅鳥さんへ (ホルマリン)
2014-09-19 14:16:27
やっと「稚内」の文字も見えてきて、自分でも無謀だと思っていた旅にも光が見えてきました。嬉しかったですね。
サロベツ原野の風景、ずっと暗い色の写真ばっかりでつまらない、綺麗じゃないと思いながら記事を書いていましたが、確かに「無謀な旅」にはピッタリの写真ではありますね♪

完全なる自己満足で旅をして、自分への忘備録的な感覚で記事を書いていましたが、まさかこれほど嬉しいお言葉を頂けるとは思いませんでした。本当にありがたいです。
旅鳥さんのコメントのおかげで、最終回まで自信を持って書けます!(^-^)

そうですか。実は今回の旅で「自転車旅行」の魅力に気づいてしまい、今後ちゃんとした自転車を買ったら再び挑戦してみたいな、とも考え始めています。
次は「宗谷岬スタートで網走を目指す旅」でしょうか。何年後になるか分かりませんが…。
さすがに日本一周とまではいきませんが、分割で北海道を一周する旅というのはやってみたいですね。
返信する
遂に稚内 (ぱるるん)
2014-09-20 12:02:42
 ようやく稚内のカントリーサインを見たホルマリンさんの感激した姿が目に浮かびます。二日間、雨に降られながらもようやく目的の街に到達したときの感激はひとしおではなかったのではないでしょうか?
 そして、カブで旅をしていたお兄さんとの出会い。
旅の楽しみはこうやって見知らぬ人とと会話をするという楽しみもあるのではないでしょうか。
 確かに、ノシャップ岬に向かう道と稚内市街地に向かう道に分かれていますが、市街地に向かう道は分かれ道から急こう配になっていたのを思い出しました。
 私はノシャップ岬の方に向かいました。岬の手前でシカが出てきてびっくりしたのを思い出しました。こんなところにもシカがいるんだ!と…。一瞬トナカイかと思ったんですけどね(笑)
返信する
ぱるるんさんへ (ホルマリン)
2014-09-22 04:03:45
稚内に入る時、とりあえずここまで来れたという安心感で胸がいっぱいでした。あいにく天候はイマイチでしたが、大きなトラブルも無かったので今思えば楽しい道のりでしたね。
ここで出会う旅人は、自転車にせよバイクにせよみんな目標が同じだったり、過酷な行程を同じように経験していたりで一体感がありますよね。だからこそ話しやすかったり、打ち解けやすかったりするのではと思いますね。(*^_^*)

自分も当初の予定から変更して、結局はノシャップ経由で行きました。結果的にブイのアートを再び発見できたりしたのでこちらを選んで正解だったように思えます。
あんな場所にもシカが出没するんですか!いや、実は自分も最終日の宗谷岬で…。いいモノを見られました(*^_^*)
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