ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

高砂温泉(後編)

2023-10-08 02:24:40 | ホルマリン漬け北海道 珍スポット編

(2021年訪問)前編はこちら
※現在、大幅リニューアルされています。



早く大浴場へ行きたい気持ちを抑え、引き続き館内探索を続ける。
フロントから向かって左側の宿泊棟、ゲームコーナー方向へ。


廊下にもかなり高額そうな存在感のある置物がそこかしこに。お国や統一感などは全く考慮していないと思われる。
なおこれらの膨大な調度品、先代が「お客様に楽しんでもらえたら」と考え蒐集したのだそうな。
こんな品々、いったいどこから買い付けてきたのか。




中にはハンドメード風の小物類や鉱石、造花なども。何でもありですな。
コインランドリーと共用の洗面スペースもあるのだが、こちらにもオブジェ類たくさん。


ガラスケースの中には値段の付いた立派な品々がズラリ。1~3万円台と意外とリーズナブル?
ご希望の品がありましたらフロントにお申し出ください。準備してございます」と書かれてある。
……ここは入浴施設じゃないんか。

なお、訪問時はリニューアル直前の一掃セールという事で、このケース内のみならず、全館で置物の引き取り手を募っていた(価格は各々で応談)。私は持ち帰れなかったので断念したが。


チェックアウト後の日中だからか、ゲームコーナーへ続く廊下は消灯されており薄暗かった。
途中には旭川近郊の観光名所や動植物の古びた案内パネルや、ボタンで光る立体地図なども(残念ながら反応せず)。


何となく秘宝館テイストな、剥製や本物のサンゴを贅沢に使った海底のジオラマも。書き割りが良い味。
海の底なのに、なぜか奥にはハブVSマングースの剥製まである。


そして廊下の突き当たりのゲームコーナー。
こちらも薄暗いこともあってどこまで実働なのか分からないが、貴重な生き残りであろう昭和のゲーム筐体や、その名の通りな見た目の「カラオケBOX」などが目を引く。


ここにも、あちらこちらに巨大な木製の置物が。こんな立派な逸品そうそうお目にかかれんですよ。
引き取り手は無事に現れたのだろうか?





さて、探索を切り上げて大浴場へ。
お風呂のデパート」という名に恥じず、ここ高砂温泉は豊富な種類の浴槽が自慢。
純良オゾンで全身美容が出来るパールオゾン風呂、ラジウム低周波電気風呂、漢方生薬をブレンドしたすごい色の中国漢方エキス風呂、ゲルマニウム鉱石風呂などなど。

特筆すべきは、館内の独特な雰囲気というかセンスが大浴場でも健在ということ。
本物の岩があしらわれたダイナミックな洗い場にはミロのヴィーナスがドドンと存在するし、怪しくライトアップされた浴槽のド真ん中には灯台が建ち、赤いライトがグルグル回転している(灯台風呂)。
浴槽の傍には相変わらず謎の置物や鉱石、石灯篭などが配置され贅沢な事この上ない。

そしてすべり台付きのプールまであるのだが、その横にはタイル張りのらせん階段と狭い通路が。
天井が低く、妙に入り組んでいる箇所を中腰になりながら登ると、屋上の露天風呂エリアが現れる。
仙人と天女の壁画や高砂温泉名物・ヘルシーミュージックステレオ付きの浴槽(近くのスピーカーから音楽が流れるだけ、ただし自慢げな看板が良い味)、名湯を再現したという別府海地獄の湯(おそらくバスクリンで着色)などこちらも大満足。高台にあるので、旭川の市街地を望める良い眺めだし。

……ちなみに今更だが、ここ高砂温泉は天然温泉ではございません……。楽しいからいいけど。

・おまけ リニューアル後に訪問(2021年10月)
 →
「高砂仙人」の木彫りは入り口にありましたが、小奇麗になってしまいオブジェだらけのカオスな面影は全く無し……(泣)。
お土産コーナーがあった場所には軽食コーナーが。休憩スペースには彫刻つきの椅子や置物の代わりに、座り心地の良いソファとマンガがずらりと並んでいました……。
現在もレトロを意識しているので、駄菓子コーナーや昭和の日用品コレクション、レストアされたアイスクリーム自販機などが楽しめます。
また、大浴場は若干新しくなっているもののほぼリニューアル前のままなので、以前ほどではありませんが現在でも十分楽しめる場所ですよ。
実際、これを書いている今も高砂温泉にまた行きたくなっているホルマリンなのでした。

完。
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高砂温泉(前編)

2023-10-06 23:03:40 | ホルマリン漬け北海道 珍スポット編
(2021年訪問)
※現在、大幅リニューアルされています。



・高砂温泉(旭川市高砂台8丁目235-1-5)

旭川市の高台に位置する昭和40年開業の入浴施設。
仙人と天女の露天風呂」「お風呂のデパート」といったキャッチコピーが付けられており、北海道内ではいつから流れているのか分からない古くさいローカルCMが定番であった。
仙人姿のオヤジが女湯の露天風呂に現れ、入浴中の女性にお湯を掛けられるという内容である。

昭和の雰囲気ムンムンの館内の雰囲気を逆手に取り、「昭和レトロなスパホテル」というのがウリ。
……だったのだが、残念なことに2021年に大規模リニューアルが行われ、大浴場以外の館内設備(フロントやロビー、休憩室など)がごく普通の小奇麗なものになってしまった(レトロテイストは継承)。

下記写真はリニューアルの噂を聞きつけ、臨時休館前に滑り込みで撮影してきたものである事をご了承願いたい。


旭川市街地に入る手前で坂道を登ってゆき、駐車場へ入るとすぐさま「別府・マグマ海地獄泉」「中国漢方エキス薬湯」などと書かれた巨大看板がいくつも立ち、気分が高まる。
どこからか運び込まれた?巨大な岩々の上には「高砂丸」なるホンモノの船(遊覧船改造?)もある。

「スパホテル」なので宿泊棟もあるのだが、日帰り(大人600~850円)も可能。
券売機でチケットを買ってフロントに提示するのだが、もうロビーに入った途端からとてつもない





いきなり数メートル超えの木彫りの置物や巨大な壺などに出迎えられる。
高砂仙人伝説」という札が掲げられた木像は「中国四千年の深山より発見された銘木で刻った仙人像」との事で、頭をなでると幸せを招き長生き出来るのだとか……。
また、脇にはCMでお馴染みガビガビ昭和画質の仙人アンド天女の顔ハメが……。
顔を入れてSNSに画像アップすると入館料割引になるよ(現在は無し?)。



そしてフロント横に堂々と展開するのは、もうこの距離からでもワクワクがハンパない売店コーナー。


経営者の趣味なのだろうか?なぜかガラスケースには巨大な水晶やパワーストーンがみっちり。
ちゃんと値札が付いている(かなり良いお値段)。



その他、ロゴ入りのTシャツやタオルなどのオリジナルグッズ。
レトロなコンセプトを意識した味わい深いデザインで、一部でその充実度が話題となった。
某・元国民的アイドルの女優がインスタで着ていたことも。


海外から集めた?小物類やアンティーク雑貨なども販売……。


さてこちらは売店の隣にある、入浴者の休憩コーナー。
古今東西あらゆる国のオブジェがあちこちに置かれているうえ、くつろぐ椅子にもずいぶん立派な彫刻が施されている。
シカの剥製、絵画など、この脈略の無いごっちゃり感……あぁ大好き。




年代物のゲーム機が置かれた娯楽スペースと、その向こうには軽食コーナー。壁にはレコードのコレクションが掛かり、近くにはジュークボックスも。
昭和感満載の「チャンスマシーン(ガチャガチャ?)」の中には、これまた古臭いライターや小物類。ちゃんと動いているのかな。



早く大浴場へと行きたいところだが、もうすこし館内を巡ってみよう。

続く。
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