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ホルマリンのマンネリ感

北海道在住、ホルマリンです。旅行、怪しい珍スポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、昭和レトロなどなど…。

旧・室蘭市青少年科学館

2025-05-10 00:46:42 | 北海道内の旅行・風景
(2019年訪問)
※2021年閉館。現在、後継施設「DENZAI環境科学館(えみらん)」となっています。



1963年に北海道初の科学館として開館し、58年ものあいだ室蘭市民に親しまれてきた室蘭市青少年科学館
老朽化のため科学館と図書館の複合施設が新たに建てられるという話を聞き、2019年に記録のため訪問しました。
開館当時からほぼ変わっていないと思われる昭和レトロな館内設備と展示物たち。
もう解体され現存しませんが、せっかくなので訪問時の写真をアップしたいと思います。

特にじっくり語る内容は無いので、写真集的な雰囲気で。在りし日の雰囲気をお楽しみください。




入館料は小学生以下100円、高校生200円、大人400円。
ちなみにこの日は絵鞆小学校一般公開を楽しんだ直後に来館したのですが、なぜか受付の人に「大人1人、小学生1人ですか?」と聞かれた曰く付き。私1人なのに(怖)。



エントランスでは、マスコットキャラクター?手作りロボットのカンチャンがお出迎え。
話しかけると喋ってくれます。




1階の館内中央は吹き抜けで、2階部分が見えるという面白い構造。
たくさんの工作物が並んでおり、職員がものづくり教室などを開いていたようです。光る案内板がレトロ。



「未来の輸送システム」の展示にモノレールの模型があるのが時代を感じます。



説明板の書体はほぼ手書き。開館時から変わっていないと思われます。







2階へ。見よ、この年季の入った装置たちを!!



恐竜のフォルムは70年代テイスト
ボタンを押す、ペダルを踏む、ハンドルを回すなどして稼働させる模型や家電製品などもすべて昭和のもの。





開館当時の職員の手書き?素晴らしい雰囲気。





ゾウがやたらリアルで怖い(新施設に受け継がれたようです。また会いに行こうかな)。





本当は装置すべて撮影したかったのですが、いかんせん展示物が多かったのでね……。



完。
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円形校舎 旧室蘭絵鞆小学校(後編)

2025-05-06 22:09:46 | ホルマリン漬け北海道 歴史編
前編はこちら





教室棟1階から短い渡り廊下を通り、西側の体育館棟に来ました。
体育館は3階にあり、1階には校長室、職員室、家庭科室などがあります。
こちらは中央に螺旋階段が無いためかずいぶんと薄暗く、少し怖い雰囲気ですが、天井の電灯が洒落たデザインですね。
お屋敷のようです。




さて2階。こちらも薄暗いうえ、理科室と理科準備室があるので円形の廊下には魚類や爬虫類、両生類などのホルマリン漬け標本がたくさん。生徒にはさぞ怖がられていたことでしょう。
教室内にも、人体模型や干からびた魚類、オオトカゲなどの立派なはく製がずらり。





そして思わぬものを見ることができました。
理科室前の瓶詰め標本の中に並んでいたのは、何と奇形のネコの標本!
丁寧にガイドされていた元生徒?教師OB?のおじいさんが教えてくれました。
結合個体らしく、後ろ足が4本、尻尾が2本ありよく見ると顔も2匹が合体している…?皆さん興味深げに観察したり写真を撮ったりしております。
ガイドさん曰く、生徒からは「化け猫」と呼ばれ怖がられていたのだとか。
また、校舎1階の渡り廊下になぜかネコの足跡があり、それはこの化け猫の仕業だという「学校の怪談」的な話も。
(帰り際に確認したら本当に足跡がありました)





3階に上がり、体育館へと入りました。
天井がドーム状の円形体育館で壮観です。羽幌町の山奥に眠る廃墟、旧・太陽小学校を思い出します。



床には一般的な体育館と同様にバスケットコートのラインが引かれていますが、円形ゆえに角の部分が入りきっていないなど独特。ぐるりと大きな窓があるので日当たりは良好ですね。
ちなみにこの時、道内テレビ局のカメラが長回しで撮影中。夜のニュースで、円形の天井に見惚れる私が映り込んでいたらしいです……(家族談)。


体育館棟を出て、こちらは円形校舎2棟に繋がって建つ「新校舎」(こちらも古いけどね)。
円形校舎の完成後、さらに児童数が増えて収まりきらなくなったため増築されたものと思われます。
校舎内の構造は一般的なもので、教室も正方形でした。
そうじはきれいにていねいに」など、あちこちに生徒の手作りポスターが残ります。



屋外の「新校舎」近くにあった、生徒が作ったと思われるレリーフ。「えとも七福神」と書いてありますが詳細は謎です。
体育館棟の保存と一般公開が決まって以降、グラウンド部分は宅地開発され様変わりしてしまったので、2025年現在、残っているのかは不明です……。



最後に。こちらは円形校舎の一般公開が始まって1年ほど経った2023年6月に再度訪問し、入手したものです。
なんとオリジナルグッズが展開されていました。
このネコのキャラ、見覚えがありませんか。
そう、あの奇形ネコのホルマリン漬け標本が、なんと可愛らしいマスコットキャラクターになっているのです!
「絵鞆小学校所蔵標本」ということで、名前は「鞆蔵(ともぞう)」。
ちゃんと目が3つ、脚が6本、尻尾が2本あります。こう見るとカワイイ??

こちらはステッカーですが、この他にも缶バッジやキーホルダーなどファンキーなグッズを展開。
他にも円形校舎のイラストがプリントされたシャツや絵はがきなど豊富なラインナップなので、気になる方はぜひ訪問してみてください(体育館棟で販売しています)。


円形校舎・教室棟から見た白鳥大橋。

完。
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円形校舎 旧室蘭絵鞆小学校(前編)

2025-04-23 00:01:41 | ホルマリン漬け北海道 歴史編


旧室蘭市立絵鞆小学校は、絵鞆半島の同市祝津地区に明治25(1892)年開校。
平成27(2015)年に閉校するまでの122年間で計11,000人超の卒業生を送り出してきた歴史ある小学校です。
現在も残る旧校舎は、鉄の町・室蘭での高度経済成長期の人口増加に対応するため、昭和33(1958)年と同35(1960)年に1棟ずつ建てられた鉄筋コンクリート造3階建ての円形の建物。
円形校舎は昭和30~40年代に全国で100棟ほど建設されましたが、2棟が仲良く並ぶ姿で現存するのは全国でも室蘭絵鞆小と小樽市の旧石山小の2か所のみ。大変貴重なものとなっています。

閉校後、室蘭市は東側の「教室棟」を保存、3階に体育館のある西側の「体育館棟」は耐震性に問題があるとのことで解体の方針を出しました(2014~19年)。
しかし貴重な2棟の存続を望む声は多く、市民団体が実施した保存活動のクラウドファンディングには1,000万円を超える支援が集まりました(19年)。
市は解体を撤回し、現在「教室棟」は市、「体育館棟」は一般社団法人の所有となっています。



体育館棟の耐震補強工事が行われたのち、22年4月から2棟の一般公開がされており、現在は3~10月の土日祝日に見学することが出来ます(教室棟は入館無料で自由に回れますが、体育館棟のみ入館料500円でツアー形式)。
今回の写真は2棟の保存か、それとも体育館棟の解体かで揺れる2019年に特別開放された時に撮影したものです。


重厚感ある外観はこれまで何度か撮影していたので、校内に入れるのがどれほど嬉しいことか。
円形校舎2棟に挟まれた中央玄関から校内へ。さすが築60年とあって、ドアなどの設備から歴史の重みを感じます。



ずっと見てみたかった円形校舎の中心部。
平面図を見ていただければ分かるかと思いますが、美しいらせん階段と円形の廊下を中心に、教室が放射状に配置された大変ユニークな構造です。じっくりと撮影するカメラマンたちでにぎわっております。


教室の中へ入ってみました。
窓に向かって広がっていく扇形で、よく「バウムクーヘンを切ったような形」と例えられます。
それにしても黒板が小さいですねー!教師の方々、使うの中々大変だったのでは?



美術室だったかな?別教室には机も残っており、どのように配置されていたかが分かります。
教師と黒板を囲むようにこちらも扇状になっており、真四角の教室で育った私にとっては随分と新鮮です。


この円形校舎を設計したのは、日本全国で学校や病院などの円形建築を手掛けた建築家の坂本鹿名(かなお)氏。
円形校舎は狭い敷地を最大限に生かし部屋数を増やせること、建築面積が小さく資材や総工費を抑えられること、扇形の教室は日当たりがよく教師の目がよく行き届く等のメリットがあります。
鉄鋼、製造業などの産業発展で、昭和27年には児童数が1000人超のマンモス校となっていた絵鞆小。木造校舎からの建て替えにあたり、限られた敷地面積の中で円形校舎という選択に至ったのでしょう。
室蘭の繁栄を物語る貴重な建築物といえましょう。



とある教室の黒板には、閉校時に生徒が書き残したと思われるメッセージがそのまま残されていました。
「こわさないでー!」「えとも小最高」などのかわいらしい書体が泣かせます。
この他、校内のあちこちに当時の生徒たちの作品や掲示物が残っていました。





らせん階段を上り、教室棟の屋上部分に来ました。
展望回廊のようになっており、窓からは祝津地区の住宅街や港、白鳥大橋などが見えます。
壁には「絵鞆っ子広場」の文字とともに、生徒による宇宙や大自然の壁面イラストが。


天井には小さな穴がいくつも開けられていて洒落た印象です。
美唄の旧・沼東小学校で見た採光窓でしょうか?塞がれてしまったのか、日光は入っていません。
賑わうらせん階段には「ここで鬼ごっこしたよ!」などと楽しげに語る卒業生らしき大人の姿もありました。貴重な証言です。

後編に続く。
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おもしろ公園ぐらんぷり2024 第8回(最終回)

2025-03-21 18:19:48 | 北海道内の旅行・風景
年を跨いでしまって早3か月……。
諸事情により更新が滞っていたこのシリーズも、ついに最終回です。
白老町で見つけた何とも愛くるしい遊具を紹介しましょう。



第8回:ひとりぼっちの怪獣発見!
(萩野大町公園:白老町字萩野79-122)

白老町の少し寂れた萩野地区の住宅街。
国道36号から1本裏道に入り、狭い生活道路を進んでいくとドーンと目に飛び込んできます。



巨大怪獣のコンクリ遊具!

およそこんなコミカルな遊具があるとは思えぬ道の先にあるので、インパクトは相当なもの。
小さな公園の入り口に鎮座しているのでかなり大きく感じます
隣の国道は数えきれないほど通ったことがあるのに、これまで全く存在を知りませんでした。



公園内にポツンと一匹。公園も寂れてしまっており、利用者はあまり多くは無さそう……。
かつては古い大型ブランコや鉄棒などがあったようですが、老朽化で撤去済み?何もありません。





久々のインパクト大な大物公園遊具。
我慢できなくなり、大人げなくすべり台になっている背中に上ってみました。誰もいないからいいでしょ(^^)。
見てもらえば分かる通りかなり年季が入っており、手や足を掛けると表面のコンクリがペラペラと剥がれてしまいます。
大きく開いた口の中にはペットボトルが詰め込まれていました……。

それにしても、これは怪獣?恐竜?種類は何なのでしょうね~。
歯は無いので草食獣かな?



調べてみると、この怪獣すべり台は1975年8月25日に設置されたという記載がありました。
既に50年近く前の遊具です。
横っ腹にある扉のようなものは用具入れか何かかなと思ったら、どうやら昔は体内に入れたようですが古くて危険なので塞がれた跡のようです。



現在、この怪獣は一緒に遊んでくれる友達はいるのでしょうか?
ひとりぼっちで忘れられているような印象を受けます。
そしてこれまで紹介してきた古いタコすべり台たちと同様に、この怪獣も先は長くないような気もします。
皆さん、ぜひこの愛くるしい怪獣に会いに行ってみてください。
もちろん壊さないように、ご自身もケガをなさらぬよう優しく触れてあげてくださいね。

(2024年訪問)

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おもしろ公園ぐらんぷり2024 第7回

2025-03-14 23:53:11 | 北海道内の旅行・風景
苫小牧市と同じ胆振管内の東側に位置するむかわ町恐竜の町です。
2003年に町内の穂別地区から発掘されたハドロサウルス科の「むかわ竜」化石は、国内最大級の全身骨格化石として世界的に注目されています。
白亜紀には海だったという同地区は、そのほかにも状態の良い海と陸の古生物化石が多く見つかっており、町内の穂別博物館でその成果を見ることができます。
そんなこともあって、町内、特に穂別地区にはあちこちに恐竜を模したオブジェや遊具があります。

・森の中に巨大ホッピー!
(ほべつ道民の森 勇払郡むかわ町穂別108番地2)




穂別博物館から徒歩5分程度の場所にあります。
1977年に発掘された白亜紀の首長竜「ホベツアラキリュウ(通称ホッピー)」がモチーフになっているようです。
かなり規模の大きいアスレチック遊具で、顔の部分までは長い階段で上ることが出来ます。
高所恐怖症には中々厳しそうです(^^;)。でも子供たちには人気の様子。

ちなみにホベツアラキリュウの化石は全身骨格として国内2例目で、道内では初。博物館創設のきっかけになりました。
博物館エントランスで全長8メートルの迫力ある化石を見ることができますよ。


公園すぐ近く(博物館の真向かい)にあったベンチはよく見ると海生哺乳類のデスモスチルスのをモチーフにしているようで、こちらもレア。油断できませんね。
その他にも、道民の森はタイムトンネルがあったり、恐竜オブジェや本物の化石が置かれた野外博物館が楽しいので要チェック。

・穂別中心部のミニ恐竜たち
(ホッピー公園とふれあい公園 勇払郡むかわ町穂別)



穂別地区のメインストリートにある小さな「ホッピー公園」の恐竜オブジェたち。ステゴザウルスと……ティランノサウルス??(注:オブジェの前の説明版ママ)
公園入口の車止めアーチもトゲトゲしていて、どことなく恐竜チックなのが可愛い。



こちらは「ホッピー公園」から少し歩いた「ふれあい公園」の遊具。
よく見るとティラノサウルスの形をしていますね。
目などは無く、口を開けたシルエットのみのデザインですが、それでもティラノと分かる秀逸なデザインですよね。
正面から見たらちゃんと立体ですよ。



隣にはむかわ竜かステゴザウルスか、ともかく草食恐竜と思われるすべり台も。
これまでの恐竜遊具たちとタッチが異なりますが親しげのある顔をしています。
この他、噴水にアンモナイトや古生物の壁画があったりなど、恐竜好きの子供には楽しめそうな公園です。


さて最後に。穂別地区を出まして……。


・減るだけじゃないタコすべり台
(福住たこ公園 勇払郡むかわ町福住2-74)




さて今回もタコすべり台。当ブログ3回連続の登場ですね。
愛称が「タコ公園」というのは全国各地に数多いと思われますが、こちらの公園は正式名称が「たこ公園」という少し珍しいパターンです。
そしてこのタコ、これまで当ブログに登場した個体と比べて作風というか年季が違うことにお気づきでしょう。
実はこちらは2021年設置の新参タコなのです!


遊具にくっついた銘板にも「2021年10月」の表記が確認できます。
この公園にも長らく旧型のタコすべり台が鎮座していました(撮影しに行かなければとダラダラしているうちに消えてしまったのは内緒)。
老朽化で撤去されてしまったものと思われますが、その後は「たこ公園」の名にふさわしいよう、安全面に配慮した新たなタコすべり台が新設されたのです。
公園施設などを手掛ける東京のメーカーが設計したもので、表面はなめらかなモルタル重ね塗りとし、高さや傾斜、子供たちの動線に配慮したデザイン。
個性には欠けますが、なんとも親しみやすく優しげなシルエットではありませんか。

この「タコすべり台の更新プロジェクト」は同社が全国で手掛けているもので、道内で似たような時期だと北広島市の「やまぶき公園」の例もあります(改修前は2015年に訪問していました)。
タコすべり台は永遠ではないですが、無くなるばかりでもないのですね。少しうれしい。


次回で「おもしろ公園ぐらんぷり2024」、最終回です。
苫小牧市のお隣の白老町にいる愛くるしい遊具を紹介します。

(すべて2024年訪問)
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