第2回:すぐそこじゃなくなったサンクス
サンクス北星学園前店(札幌市中央区南4条西16丁目)※閉店
かつてはそこらじゅうにあったのに、いつの間にか見かけなくなったコンビニエンスストア「サンクス」。
実は、親会社のユニーグループ・ホールディングスが2016年にファミリーマートと統合した関係で、「サンクス」「サークルK」ともにファミマに一本化する作業が進んでいたのだ。
「ファミマの侵略」とも言うべきその波は昨年から今年にかけてが中々すさまじく、近所にあった2店舗ほどのサンクスはあっという間にファミリーマートに。
ピーク時の05年にはサークルK・サンクス合わせて全国に6373店舗を展開していたというが、そのブランド名もすっかり過去のものになってしまった。
そして。
本日11月30日をもって、全国のファミマ一本化作業がついに完了する。
「サークルK」「サンクス」の名はついに消滅し、38年の歴史に幕を下ろすことになるのである。
幼少のころ、自宅の最も近い場所にあったコンビニがサンクスであった。幹線道路を挟んだ向こう側にあったため、ぐるりと回って横断歩道を渡って行くのが少々不便であったが、急な買い物が必要な時には重宝したものだ。
当時はテレビCMもよく流れており「すぐっ♪そこっ♪サンクス♪」のメロディーも未だによく覚えている。
また、小学生のころ、何の授業だか忘れたがサンクスについて調べる機会があった。
班員数名とともに発表用の壁新聞を作り、看板の「K」のキャラクターのイラストを描いて、勝手に「せんくすくん」と名前を付けて遊んでいた(笑)。
「サークルK」のほうは道内展開されていないのであまり馴染みがないが、名古屋を旅した際に利用し、北海道にないコンビニだったので気分が高まったのを覚えている。
…そんなこんなで、サンクスおよびサークルKに関する思い出は挙げるといくつかある。
この写真は、今年6月に中央区のサンクス・北星学園前店(当時)を訪問した時の写真である。
当時、既に道内のサンクスは絶滅寸前で、ここ中央区の店舗が道内最後のサンクスであったと記憶している。
この店舗ももうすぐ無くなるという情報を仕入れ、記録のため急いで訪問した次第だ。
…その後、確か7月末ごろに閉店、現在はファミマになっているはずだ。
訪問時、私と同じように外観の写真を撮って周囲をウロウロする男性がおり、もしや物好きの同業者か??と思ってしまったのだが、よく見ると細部の測量をしたりしていたので、おそらくあれはファミマの社員だったのだろう(改装用の資料集めと思われる)。
せっかくなので、最後にサンクスブランドのスイーツを買っていこう…と思っていたのだが、残念ながら店内の商品はファミマブランドへの置き換えが既に完了していた。
ただ、もちろんレシートはサンクスのまま。
このレシートは今後大切に保存していくつもりだ。
さようなら、サンクス……。
完。