ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その10

2014-09-13 23:05:27 | チャレンジ企画
8月20日(3日目!)  ~生きるか死ぬか~

ケータイのアラームが鳴る数分前に目が覚めました。
荷物をリュックに詰めて出発の支度をしていると、突然音割れしまくりの大音量のチャイムが町じゅうに流れ始めてビックリ。

ちょっと!まだ朝の6時だよ!?

この小さな町の人々は、みんなこのチャイムを基準に生活しているのでしょうか?
とにかく、目覚ましをセットする必要はなかったということですね(^_^;)。


旅館の中にある、一般の住宅と全く同じ個室トイレで用を足し、友人の家と全く同じ洗面台で顔を洗う。
洗面台に向かう途中、まさに今起きたばっかりな雰囲気の老夫婦オーナーや、娘さんと思われる寝ぐせボッサボサの女の人と次々すれ違う。
どうやらこの旅館、壁を挟んだ向こうがわ半分は普通に一家の住居になっているらしいです。みんなお客さんと一緒のトイレ使ってるし。

この旅館、素敵すぎます♪

「気をつけてね!」と笑顔で見送ってくれたおばあさん。
「自転車ガレージに入れておいたから!」と、雨に当たらないようにチャリ君を気遣ってくれたおじいさん。

みなさん、遠別町に行った際はぜひ「ふじや旅館」さんへ!
いや~、素敵な旅館でした。


午前6:50 出発。


さて。3日目です。天気予報は「くもり」。
本日はいよいよ稚内市に突入する予定。夕方までの目標地点は稚内市中心部です。
…しかしその前に、約70キロ続く「サロベツ原野」を突破しなくてはなりません。
道中は一本道がひたすら延びるだけで、人家はおろか電柱や信号機すら無い完全なる無人地帯。
「オロロンライン」を走る車やバイクにとってはクライマックスともいえる区間ですが、古いママチャリに乗る僕には恐怖でしかない。
この区間で自転車が壊れてもどうする事もできない。戻る事もできないし、進むこともできない。
つまり確実に死ぬ。

本日の大半は、なんにも無い果ての一本道をひたすらパンクに恐怖しながら進むことになりそうです。

まずは「天塩町」を目指します。

意外と距離があります。
いや~、昨日ムリして進まなくてよかった。いくつか上り坂があるので発狂していたかもしれません(笑)。

なお、本日は朝っぱらからお尻と膝関節が痛いです(汗)。
しかし何と言っても右側の股関節が最も痛い。ペダルの漕ぎ始めに力を入れる部分だからでしょうか?
走っている時はそうでもないんですが、サドルに跨る時が苦痛です…。

7:37  天塩町にイ~ン!



遠くに見える黒い点々、ぜんぶですよ!凄いスケールですよね!
アフリカのヌーの大群を想起させます。

8:10 天塩町中心部に到着。

国道から逸れて「稚内への近道」と表示がある海沿いの一本道(道道106号線)に入ります。

最後のコンビニ

天塩町のはずれにあります。
ここから稚内への数十キロはホントにコンビニの一つも無いので、食料を調達するにはここがラストチャンス。
恐らく、サロベツ原野に挑む自転車旅行者は100%立ち寄る場所だと思われます。

僕ももちろん立ち寄り、朝食の他にお茶を念のため2本、そして昼食までも購入。
たぶん無人地帯のド真ん中で昼を迎えるので、今のうちに買っておかないと。


…なんだか凄い事になってきたぞ(汗)。

まさにこれから、人里離れた未開の地へ挑むわけです。
北の果ての壮大な原野。果たして生きるか死ぬか。

「最後のコンビニ」のすぐ隣にある公園で朝食を食べ、準備万端です!


稚内まであと67キロかぁ~!頑張ろう!


8:54 天塩川を渡る。




デカイなぁぁぁ天塩川!!!

全国で4番目の長さ、道内でも石狩川に続いて2番目の長さを誇っています。
名寄市から続く延長256キロの大河は、ここサロベツ原野の入り口で日本海に合流するのです。

それにしてもスケールでかすぎ。
壮大なサロベツの風景は、もうここから始まっています。

8:57 幌延町に入る。


ここから人家は完全に途切れ、どこまでも平坦な一本道がひたすら北へと続いています。
稚内と留萌方面とを結ぶ物流トラックやダンプが比較的多く通るので、交通量はそれなりにあります。

しかし車が途切れることもあり、その時の静寂さには驚きます。

お!?何か見えてきた!


・オトンルイ風力発電所


通常の風車より背の高い、高さ99メートルの巨大風車が3キロにわたって28基並んでいます。
何も無い原野の中でキレイに並ぶその風景は、なにやら不気味にすら思えます。

壮大な光景のはずなのですが、広すぎる道北の風景の中ではそのスケールも霞んでしまいますね(^_^;)


「サロベツ」という名前からして、すでに最果て感が満点ですよね(笑)。
本日も無風状態なのが幸いですが、唯一残念なのが、日本海の向こう側に浮かぶはずの「利尻富士(標高1721メートル)」が低い雲に隠れてしまっている事ですね…。
晴れた日には、まさに富士山ソックリの美しいお姿を遠くに望むことが出来るのですが…。残念だ。


利尻富士を望む(はずの)展望台で少し休憩して出発しようとすると、ちょうど入れ違いでバイクの2人組が入ってきました。
目が合ったので一応「こんにちは~。」と挨拶しておきました。


しばらくして原野の道を進んでいると、さきほどの2台のバイクが走ってきました。
そして「頑張れ~!」とばかりに、追い抜きざまに片手を挙げて合図してくれました!

カッコイイ~!!
ありがと~!


原野の道に入って以来、バイクの旅人が格段に増えてきました♪
この先、自転車旅行者との出会いも期待できますね!



次回!
何も無いかと思っていたサロベツ原野…。
意外にもネタの宝庫だった!!

続く。
コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 札幌→稚内 ママチャリ激走4... | トップ | 札幌→稚内 ママチャリ激走4... »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ADエキスパート)
2014-09-14 22:57:54
なんか結構ライトに語られてますが相当の苦労があるのでしょうね!やっぱり北海道は大阪とはスケールが違いますね~。果てまで何もないというのがありません。どんな田舎入ってもコンビニはありますからねぇ・・・。ライダーの方々もやさしい人が多いのですね。
返信する
一人旅。 (北の旅烏)
2014-09-15 10:40:52
長距離、しかも店など何も無い田園風景が続く一本道は
パンクが一番の不安材料。私もパンク修理の技術を身に
つけねばと思うだけで未だに人(自転車店)任せでして。
幸い過去にパンクした場所が市街地近くで、難を逃れて
います。(^^;)毎年自転車を出す春先にはタイヤの
溝の減り具合を確かめ、2年ごとに新しいそれと交換し
堤防の砂利道も自転車を降りて押してます。
ネタの宝庫、サロベツ原野。波瀾万丈。怒濤の快進撃を
楽しみにしていますよ~♪(^^)それと途方に暮れる
パンクと遭遇しませんことを祈っています・・・。
返信する
ADエキスパートさんへ (ホルマリン)
2014-09-15 18:58:35
初日や2日目は不安もあり苦労しましたが、このあたりからは旅を楽しむ余裕もありました(*^_^*)。ただ、やはり無人地帯の縦断というのは恐怖でしたね…。
北海道のこのあたりは究極の僻地、まさに「日本の果て」といった感じがしますよね。
こんな風景を求めてやって来る旅人も多いようで、本州からの旅行者も結構いました。
ここで見かけたライダーの方々も,もしかしたら本州の人だったかもしれません(^_^)
返信する
北の旅鳥さんへ (ホルマリン)
2014-09-15 19:16:28
パンク修理、意外と手間もかかって道具も必要だという事もあり、自分も手が出せないままです…。

旅鳥さんはその代わりに点検をこまめにされているようで。僕の自転車は購入から5年目で、今回の旅に備えて初めてタイヤ交換をした始末です…。
自転車コーナーの張り紙に「タイヤ交換目安:約1年ごと」というアドバイスを見つけて、タイヤは「頻繁に交換するモノ」だという事を初めて知りました(笑)
砂利道の走行は僕もかなり気を使いますね。先代の自転車はMTBだったので遠慮なくオフロード走行していましたが、ママチャリは頼りなくて怖いですよね。ちょっと可哀想だし…。

サロベツ原野編は写真が多いので、意外と長くなりそうです(^_^)
ありがとうございますm(__)m
返信する
ライダー (ぱるるん)
2014-09-16 22:54:14
 幌延の風力発電の風車は圧巻ですよね。
そして、何もない原野に延びる道は北海道を広大さを実感させる道です。
 
 本州からきたライダーはすれ違いざまに、手をあげて挨拶してくれます。昔はピースサインでした。

 お互いの旅の無事を祈ってのサインだと思います。

私も北海道一周した際は、後ろに荷物満載のバイクと何十台とすれ違いましたが、やはり手をあげて合図(挨拶)を返しました。

 自転車の方は必死になって進んでいるので、頑張って!という意味を込めてサインを送ってくれたのではないでしょうか?
サインを送ってもらうとやはり元気が出ますよね!
返信する
ぱるるんさんへ (ホルマリン)
2014-09-17 23:10:53
このあたりの光景は、まさに道北を代表するスケールの大きさですよね。

僕の場合、ごく普通のママチャリにごく普通の服装、リュックだけという旅人らしからぬ姿だったために、道行くライダー達にはあまり気づいてもらえず…(たぶん地元の人と勘違いされていました 笑)。
皆さん不審げに僕の方を眺めながら通過していましたね(^_^;)
ここを行くライダーの皆さんは、みんな後部にぐるぐる巻いたキャンプ用具、そしてホクレンのスタンドで買ったフラッグを立てていますよね。

この合図をもらって以来、見かけるライダー達がとてもカッコよく思えるようになりました♪いい思い出です。
返信する

コメントを投稿

チャレンジ企画」カテゴリの最新記事