ツルゲーネフの同名の小説の映画化です。
舞台は19世紀中葉のロシア貴族社会。
理想に燃えながら夢破れるインテリ貴族の悲劇を描いた作品です。19世紀ロシアの貴族社会の生活を再現し、ツルゲーネフが意図したロシア社会の憂鬱・憂愁・詩情の気分を伝えています。
パリの社交界で艶間がある妻ワルワラ(ベアタ・トゥイシケヴィッチ)に辟易したラヴレツキー(レオニード・クラーギン)は、長いヨーロッパの生活にピリオドを打ち、単身ロシアに帰国し、遠縁のカリーニン家を訪ねます。
そこでは、清純な姉娘のリーザ(イリーナ・クプチェンコ)が成長して、いまでは内務省の官吏パンシンの求愛を受けていました、パンシンの軽薄さに嫌悪を覚えるラヴレツキーは、リーザを愛するようになったことを自覚します。
そんな折、彼のもとにワルワラの訃報を知らされますが、それは誤報で・・・。