一風斎の趣味的生活/もっと活字を!

新刊、旧刊とりまぜて
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深度800ミリの環境破壊

2007-05-11 08:58:35 | Essay
現在、拙宅の隣家で建て替え工事が行なわれています。
その工法を見てみると……。

金曜日の朝刊には、さまざまな建築業者の広告が載っています。
そして、どの会社も「環境」に配慮した、という点を一つの「売り」のポイントにしている。
しかし、実際の工事を見た限りでは、土壌を破壊していることに間違いはない(人間が生きている以上、ある程度はしかたがないにしても)。

というのは、まず住宅の基礎工事です。
800ミリ、今までの土壌を掘り下げ、型枠を組んで、そこにコンクリートを流し込んでいます。
ということは、従来の土壌が深さ800ミリまで、コンクリートに置き換わるのです。

ちなみに、セミの巣穴は深さがせいぜい100ミリ以内ですから、セミは全滅します。また、サクラの幼木で深さ600ミリ程度ですから、植物の根はほぼ完全になくなってしまうことでしょう。

これが高々、2階建ての小住宅なのですから、鉄筋のマンションやオフィス・ビルの場合は、どうなるのでしょう。

耐震、対災害ということを考えると、いたしかたないのかもしれませんが、他に方法はないのでしょうか。
どうも、このまま土壌をコンクリートに置き換え続けていくことは、さまざまな面で「環境」に悪影響を与えるのではないかと思うのですが。