のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

水曜日の朝、午前三時

2007-03-14 01:16:37 | 通勤快読
たまには恋愛小説でも読んでみるかと、手に取った本でしたが、ちょっと独特の雰囲気のある、なかなかの小説でした。

45才の若さで逝った主人公の女性が残したテープがストーリーの「告白小説」でもあるのですが、物語の中心の舞台が主人公がコンパニオンを勤めた1970年の万博ってのも、そのとき10才だった私にとってインパクトが強かったイベントだけに懐かしさとそのころの社会的な背景が思い起こされました。

タイトル「水曜日の朝、午前三時」は私も好きなサイモンとガーファンクルの曲名です。
小説の中ではS&Gは出てこないものの、70年代の雰囲気が上手く出ていました。
でもその告白が半分以上も過ぎたところで、別の大きなテーマの“障害”が出てただの恋愛小説じゃなくなります。
恋愛を妨げる障害があってそれを乗り越えてどうのこうのって言うのなら、そのまんま恋愛小説ですが、そういうものとは全く違う印象を与える展開でした。

この本がベストセラーになったのは、そのあたりも含めての全編に流れる独特の雰囲気や感覚のようなものが多くの人の琴線に触れたんじゃないかと思えます。
ひとそれぞれの恋愛というより、ひとそれぞれの生き方を考えさせる物語でした。


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