のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

真相

2006-10-29 01:16:20 | 通勤快読
最近文庫化された横山秀夫さんの短編集で表題作の「真相」の他、4編が収録されています。

さすがに上手いです。まさに「人間交差点」。
これは人気漫画化弘兼憲史さんの漫画のタイトルですが、とにかくそんなイメージの人間の心理・心情を描いた傑作集です。

私はよく横山秀夫さんの小説の感想を「第三の時効」「臨場」などを上げて“上手いんだけれど、主人公の刑事とか検査官とかをちょっとカッコ良く書きすぎてない?”って書いてるんですが、この短編集に至ってはそんな部分は全くなく、さらに円熟味を増したって感じを受けますね。
これを読むと逆に、結局「真相」は闇の中って事件はいっぱいあるんだろうなって思ったりもします。

もちろん謎解きが楽しいって本でもなくて面白おかしい本でもないので読後感も爽やかってことは全くないのですが、とにかくオヤジがウーンと唸らされる本ではあります。

残念・・・。

2006-10-23 23:06:24 | Weblog
私がよく訪問させて頂いていた、ゆいさんのブログが閉鎖されることになりました。

ご本人の本意でなく閉鎖されることになってしまったことがとても残念です。
最近、購入されたデジタル一眼を持っていろんなところに出かけられて撮影された画像はどれも鮮やかで、特に花の写真が美しく、また小説や映画のレビューもたくさん書かれていて、私も何を読もうか迷ったときの参考にもさせて頂きました。

出来れば、ゆっくりと休まれて、また再開されることを期待しています。

「かな入力」は少数派ではありますが・・・

2006-10-22 22:27:22 | かな打ち
かな入力をしている私は少数派とは言ってますが、その昔のワープロ専用機時代には主流の入力方法でした。
今や主流となったローマ字入力とよく比較されるものの、別段どちらがどうということもありません。
このようにもともと主流派、多数派だったものが少数派になったものについて、私はよく他の例をあげて比較したりするのですが、それについてちょっと考えてみました。

■マニュアル車とオートマチック車

この場合、もともとはマニュアル車100%だったものが今やほとんどがオートマチック車です。
比率はわかりませんが、頑なにマニュアルにこだわっている車好きも多いですね。

■銀塩カメラとデジタルカメラ

ちょっと前まで“本格的に撮るにはデジタルカメラなんてまだまだ使えない!”なんて言ってたのに今や大手カメラメーカーが銀塩カメラ市場からほとんど撤退するような有様です。取って代わるスピードも思ったより速かったです。

■ソロバンと電卓

ちょっと古かったですね。さすがにもうソロバンは購入するのも難しいのかも?
でもソロバンをしていると暗算が凄かったりして、逆に今、わざと子供に習わせりすることもあるようです。
さすがに私ももうソロバンを使うこともないでしょうね。(もともと出来ないし・・・^_^;)

■アナログ手帳と電子手帳

これは一時、電子手帳に押されながら、逆にアナログ(システム手帳等)が盛り返した例ですね。
逆に電子手帳やPDAは携帯電話にその機能が包括され市場から消え去りそうです。

■アナログ時計とデジタル時計

手巻きや自動巻きとクォーツの比較となると手巻きや自動巻きは、すでにマニアックな世界に入っちゃってますが、同じ時計の比較でも、アナログ表示とデジタル表示となると一時流行ったデジタル表示は腕時計などでは、もう一部のGショックなど以外はほとんど人気がなく、結局文字盤と針という本来のアナログ表示が主流ですね。

■レコード盤とCD

この比較はすでに次の時代に入ってます。CD派とダウンロード派です。
でも今でもあえてナガオカのレコード針でアナログレコードの古いジャズなんか聴いている“おつ”な人もいらっしゃったりします。

WindowsとMacintosh、InternetexplorerとNetscapeなどは上記の例とはちょっと違うかな?

さてさて「かな入力派」と「ローマ字入力派」の違いも、正直これらのどの例にもあてはまりません。
もしパソコンを買うときに「かな入力モデル」か「ローマ字入力モデル」を選ぶようになっていたなら「かな入力モデル」は一気に廃れ、今や製造中止に近い状態に追い込まれていたかも知れません。
でも「かな入力」は、そうじゃなくて同じパソコンに「同居」しちゃってるってところが強みです。
もちろんそのうちに追い出される恐れはありますが(笑)

少なくとも同じハードを使って、単に使い方の違いだけなら、どんなに少数派でも安泰です。
それに「かな入力」がアナログ入力で「ローマ字入力」がデジタル入力なんて訳でもないですしね。

また私はこれまで、キーボードが相変わらず複雑怪奇でなかなか進歩しないことをよくグチってきましたが、これは逆に「かな入力」にとってはとてもありがたいことです。
私がパソコンを始めてからもう10年、今だに新型のパソコンが出ても、このたった1割程度のかな入力ユーザーのためにキートップには、相変わらずひらがなの刻印がしっかり刻まれてます(^^)

IMEに関しても、その進化はもっぱら入力後の漢字変換の効率と精度に向けられていて、それ以前の入力方法の統一などには興味がないようです。

それに日本が確実に高齢化社会に向かっていることも「かな入力」にとってプラス要因です。
キートップの刻印で直感的に文字入力ができることは、(バラバラに並んでいるけれど)とりあえずローマ字入力より高齢者に優しい仕様ですからね。

当分の間は私も「のんびりかな打ち日記」を「のんびりローマ字打ち日記」にする心配はしなくてよさそうです(^^)

嘘をもうひとつだけ

2006-10-15 15:19:53 | 通勤快読
東野圭吾さんの比較的古い作品です。
しかし文庫本カバーの裏表紙に書いてある短いあらすじ?って大事ですね。
私は迷ったときは、これを読んで面白そうなものを選ぶのですが、この本、短編集なのにそのことが書いてありませんでした。
普通は最後あたりに「・・・他5編を収録」とか「・・・の珠玉の短編集」とかなんとか書いてあるんですが。
表題作品の物語の背景であるバレエ団のことだけが書いてありましたので、バレエに興味がなく1話ものと思っていた私はこれまで手に取っても読まなかったんだと思います。

内容は加賀恭一郎という刑事、実は刑事になる前の学生のときから東野圭吾さんの作品に登場している人物ですが、その連作短編集になっています。
話によってはちょっと設定に無理があるものの、全体的に短編ミステリーとしてのレベルは高いと思います。
短編はもともとストーリーが短いので最初の食いつきやすさが勝負みたいなところもありますが、その点でも問題なく、ちょうど刑事コロンボのように読者には犯人はすぐにわかるけれど、それをコロンボならぬ加賀刑事がどう追い詰めていくかって言うところで一気に読ませる内容です。

次はまた好きな作家、横山秀夫さんの「真相」が文庫化されていましたのでさっそく買ってきました。これまた通勤電車の中で読むのが楽しみです。

手紙 その2

2006-10-14 23:58:06 | Weblog
招待状がありましたが行くのは無理かな?って思ってた「手紙」の今日午後6時半からの特別試写会に行くことができました。
招待状で2名まで入れましたが、家内は行けないので一人です。

感想は・・・うーん、やっぱり東野圭吾さんの原作を読まなかった方が妙な先入観なく楽しめますね。
おそらく私も読まずに観ていたら、もっと感動できたんじゃないかなって思います。

何も映画化が原作を忠実に再現しているなんて期待している訳ではありませんが、つい先日、NHKで横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」のドラマ再放送を観て、ちょっと驚いた後だったからだと思います。
このドラマ、前編、後編の2回に分かれてはいたものの合わせても2時間半程度、それでも長編の原作が見事に再現されていて、しかも非常に良く出来ていたからですね。

「手紙」も映画としてはよく出来ていましたが、どうしても先入観がジャマをしてしまう部分がありました。
ちょっとネタバレになりますが、ひとつのキーである“音楽”がなんと“漫才”に置き換えられていることには、そういう脚本なんだなっていうぐらいで見ていました。でも例えば恋人と別れるよう父に頼まれたときに、お金を受けとったことは原作と全く逆になっていて意外でした。

それでもラストシーンではグッときて涙が出ました。歳とって涙腺がゆるくなっているのもありますが。
それに試写会は7割程が女性でしたが、周りの女性はほとんど大泣き状態でした(^_^;)
犯罪者とその家族という重いテーマを扱っているだけに、原作同様、誰にも答えはわからない、問いを投げかけるという点は伝わる内容だったと思います。
それに原作では、ちょっと有り得ないいとおしさを感じた由美子役の沢尻エリカさんもとてもかわいかったですね。