のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

マティーニに懺悔を

2008-07-31 00:07:52 | 通勤快読

またまた今野敏さんの連作短編集。
ハードボイルドタッチな作品にもかかわらず相変わらずシンプルな印象です。
荒削りな印象もあって初期の作だろうなって思ってみたらやはり19年前の作品でした。
でも読みやすいライトな感覚は、最近の作品にも通ずるところがあります。

主人公は茶道の師匠でありながら、武道の達人、いつもいきつけのバーから話が始まってバーにはおなじみの名脇役が集っているというよくある設定。
勧善懲悪的で水戸黄門みたいな部分もありますが、著者が実際に武道の有段者だけに格闘シーンがリアルです。簡単な内容で安心して読める作品でもあります。

つぎはD90?

2008-07-27 22:41:10 | カメラ・写真

ニコンのD40に新しいレンズを購入して最初のキットレンズとあわせてこれでレンズも4本になりました。もう4本なのか、まだ4本なのかは不明ですが、こうやって少しずつレンズが増えて来ると、はやくも本体の方も新しいのが欲しくなってきます。

一昨年の12月にはじめて買ったデジイチのD40は、コンデジ並の廉価ながらホントによく出来たカメラってだけでなく、正直まだまだ使いこなせてもいないのですが、そこは所詮、素人自己満足の使い手だけに、腕はさておきエントリー機だけじゃなくて、ちょっと上位の機種も使ってみたくなります。

でもって気になっている機種は、D700が発売されたことで価格がずいぶんこなれてきたD300とそろそろ発売かと言われているD80の後継機種?のD90(仮称)
カメラもデジタルの世界ではやはり日進月歩、最新機種ほどコストパフォーマンスが良くなる傾向にあります。

ただ、もともと疾走する競走馬を撮ることからカメラを始めた私としての選択条件として連写機能の高さがあげられるのでD90の連写機能がD80と同じ1秒あたり3コマどまりなら無理してもD300の方がいいですね。
もちろん大穴でも当てなきゃ当分買えませんけど(^^;)

なんにしてもそういう欲が出ることは、飽き性の自分の中で趣味として定着してきたってことですので良いことです。
ほんとは単なる物欲より技術欲が出てくればもっと良いのですが。

ラン

2008-07-24 22:54:23 | 通勤快読

これも中学生の次男が買った本を読みました。
と言うより、図書券をたくさん持っていつも単行本を買う次男に 「 これなんかどう? 」 って、こっそり勧めた本です。もちろん 「 読み終わったらお父さんにも読ませてネ 」 なんていつもの調子で(笑)

でもって先に読んだ次男の感想が 「 うーん…それなりに面白いことは面白かったけど… 」 だったので、ひょっとして小難しい本だったかと心配しながら読みました。

読み終わってみて、小難しいってことはなかったものの、正直、私もやや消化不良です。
スポ根的なものを期待していた息子には確かに肩透かしだったでしょうけど、私としても 「 確かに面白いことは面白いけど… 」 って感想でしょうか。

スポーツ根性物ではないながら、青春小説でもなく、恋愛小説でもなく、かと言ってユーモア小説でもなく、型にはまらないところがいいのかも知れませんが、ややつかみどころもなかった気がします。
主人公の22才の女性 「 環 ( たまき ) 」 は、13才で交通事故で家族を失い、その後一緒に暮らしていた叔母も20才で失うという境遇ではあるが、ある日ひょんなことから自分で乗っていた自転車に導かれて生と死の境界を越えて家族に会うことができる、これがレーン越えらしいのだが、ルールにのっとって40キロ走れば、何度でもレーンを越えて家族に会いに行くことが出来るようになる。

ところが自分を導いてくれた自転車を本来の所有者に返すことになり、今度は自分の足で40キロを走ってレーン越えすることをめざす。
そこから愉快で個性豊かなランニングチームに参加し、展開も面白くなってくるのですが、いまひとつ強いものを感じないまま終わってしまいました。
同じ幽霊とも言えない幽霊が出てくる小説でも例えば高野和明さんの「幽霊人命救助隊」ぐらい意図がハッキリしていると、もっと消化しやすいのかも知れません。

クローズド・ノート

2008-07-23 01:29:06 | 通勤快読

映画化された試写会舞台挨拶での主演女優のインタビューの『べつに…』があまりに話題になってしまった雫井脩介さんの作品。

映画は観ていませんが、文庫化されていましたので実家に帰省したときに新幹線の中で読みました。
恥ずかしい話なのですが私はずっとこの小説、雫井さんの作品と言うことで勝手にミステリーだと思い込んでました。
恋愛小説でしたね(^^;)

恋愛小説はホントに久しぶりですが、とりあえず主人公の女性がとても普通っぽくて、かわいいのがいいです(笑)
内容的にも淡々とした日常の中のちょっとしたこと、賃貸マンションの押入れの隅にたまたま前の居住者が残していったノートをふとしたことで読むことから物語が絡まって展開していく、ネバーエンディングストーリーのような感じですが、こちらはいたって現実的です。
とにかく嫌味の無いラブストーリーで一気に読めました。

途中から過去と現在の二つのラブストーリーが同時進行しているように展開しているのですが、過去の彼女が彼に伝えられなかった言葉を最後に主人公の女性によって伝えられることで完結するあたりはなかなかニクイ演出です。
 でも私としてはこの後の展開、主人公の女性とデザイナーの彼とのその後がどうなるのかの方がちょっと興味がありますが、おそらく上手くはいかないだろうなどとつまらない心配をしたり(^^;)

余談ですが前半で主人公の女性が文具店でアルバイトをしていることで万年筆の非常に詳しい描写が出てくるのですが、読んでいて思わず万年筆が欲しくなりました(^^)