地球族日記

ものかきサーファー浅倉彩の日記

ドロップアウト

2008年05月14日 | お仕事日記
ドロップアウトっていつのまにか、すごく古くさい言葉だ。

ちょっと前までの私にとっては、
幻想の、実現不可能な憧れとしての「自由」を連想させる言葉だった。

収入の保証はないけれど、ライター兼ウーファーとして千葉に行く。

そういえば、これはドロップアウトなのかも知れない。

ところが、私の核には手に触れられるほどの確かさをもって、
自然愛と、野心と、反骨精神がある。
今までの人生で何かを決めたとき、私の背中を押したのはいつも、この3つのどれかだった。

そいつらが、今また私を導いている。
私は、呼ばれて、右往左往しながら道を切り開く。
自分で自分の道を切り開くことそのものが、私をエキサイトさせる。
そして、人の優しさや温かさを知る。

声に応える方法として、描いた夢が、エコヴィレッジをつくること。
人間の動物的なサバイバル魂を呼び覚まして、生き生きと、生きるために生きる場所。

そこでは、土を汚す心配のない方法でつくられた食べ物を食べ、
空気を汚す心配のない方法でつくられたエネルギーを使い、
自分たちの体を使って建てた家に住み、
植物の力を借りる知恵を使って服を着る。

あるもので、暮らす。

別に目新しいことでもなくて、
ビル・モリソンさんという人がつくった
「あるもので暮らす」ためのパーマカルチャーという学問がちゃんとあって、
実践してる人もいる。

でも、学問があることや実践してる人がいるってことを知っているのと、
自分が実践するのはぜんっぜん違う。
だから私はまず、実践してる人のところに学びにいく。
(コーヒー中毒の私は、きっと、スタバに行きたくなる。)

無理な灌漑で地下水を枯渇させているアメリカに、
海底を破壊して魚を捕り尽くすはえなわ漁法に、
農薬で枯れない作物の種を、遺伝子を操作してつくって売るモンサント社に、
石油という戦利品のために戦争を起こしまくるアメリカに、
国の軍事力をかさに着て、貧しい国の人々を搾取するグローバル企業に、

堂々とNO!と言うために。

工業化による経済成長でお金をたっぷり持ち、
アメリカの軍事力のもとで
お金のちからで、自分の国にないものを、あるのが当たり前にして
日本人は
便利に快適に、楽しい消費生活を謳歌している。

でも、年に3万人も自殺していて、
6割(1000人以上の企業ではなんと98.9%)の企業で
心を病んで休職している人がいて、
アトピーの子どもが激増している。

そういう構造の恩恵をたっぷり受けながら、
NO!と言うのはカッコワルイから。

「ラブ&ピースな生活共同体をつくる」この発想って、60年代のヒッピーのもの。
理想に燃えて、インドのゴアに集結した。
暮らしは成功したけど、いつしか排他的になり、結局、変わり者集団のままだった。

だけどそれは、インターネット革命以前の話。
エネルギー革命の芽も、まだ土の中で眠っていた。

小さな、「場」をつくる。
足で歩ける広さで、
全員が全員の顔と名前がわかる人間関係。
チャットじゃなくて、面と向かって話をする。
オープンで、誰でも入ってこられていつでも出ていける。

ワクワクするね!