気付くとぼくは、海に立っていた。
とおくのほうに、かすかに残る一本の線が、海と空の境目を告げていた。
しめつけるような群青にすべてをからめとられながら、
ぼくのこころは、くりかえし、きみといたとりもどせない時間を想った。
今想えば、奇跡としかいいようのない、
でもあのころは、そうとわかっていたはずなのに、
ただ無邪気に過ごしてしまったかけがえのない時間を。
もう一度、あのころのきみとぼくに出会えるのなら、
ぼくはきみになんと言うだろう。なんと言えばいいのだろう。
きっと、想っていることの100分の1も言葉にできずにぼくは、
この宇宙が生まれてからただひとつ変わっていない、
やさしくて残酷な時間の流れに身をまかせるにちがいない。
何度でも。
何度でも。
とおくのほうに、かすかに残る一本の線が、海と空の境目を告げていた。
しめつけるような群青にすべてをからめとられながら、
ぼくのこころは、くりかえし、きみといたとりもどせない時間を想った。
今想えば、奇跡としかいいようのない、
でもあのころは、そうとわかっていたはずなのに、
ただ無邪気に過ごしてしまったかけがえのない時間を。
もう一度、あのころのきみとぼくに出会えるのなら、
ぼくはきみになんと言うだろう。なんと言えばいいのだろう。
きっと、想っていることの100分の1も言葉にできずにぼくは、
この宇宙が生まれてからただひとつ変わっていない、
やさしくて残酷な時間の流れに身をまかせるにちがいない。
何度でも。
何度でも。